マガジンのカバー画像

日々の泡

29
日記のかわりに
運営しているクリエイター

記事一覧

人魚姫の花

 いつも愛に愛で還してくれる丁寧で誠実なかたの指によって描かれ、そのかたの手から贈りもの…

Luna Somnium
3年前
5

リルケに寄す――silent music

 五月の薔薇にリルケへの祈りが託されたマリアさまのお庭、東中野のsilent musicへ。  展示…

Luna Somnium
3年前
9

花に還る――おやゆび姫からのことづて

 四月、ある乙女から薄紅の紗がかかった花びらの薔薇をいただく機会がありました。“てまり…

Luna Somnium
3年前
8

蝶の目覚め

 春の終わりとともにあるお庭で羽化した蝶の“眠り姫”のお話を目にする機会がありました。そ…

Luna Somnium
3年前
7

SALON des MUSICA——silent music

 東中野のsilent musicさまで開催中の“SALON des MUSICA”におうかがいしてまいりました。…

Luna Somnium
3年前
2

葡萄酒色の花冠の、菫と柘榴

 春分の翌日に“オディールの花冠”をつくってもらうことを、植物たちに魔法の呪文を唱えて愛…

Luna Somnium
3年前
7

Spring Equinox——菫のケーキと虹の時間

 3月が軽やかなスキップを踏むように過ぎ去ってしまうまえに、春分の日のことを備忘録として。  今年の春分は自分のための祝祭のようにしてお祝いしたいなという気持ちが2月を過ぎるころからあり、そのひとつのあかしみたいに小平のAtelier conaféさんにケーキをお頼みしていました。  菫と苺とクリームからつくられたケーキ。  ジュエリーボックスのなかを覗いているような気品と可憐さでありながら、とってもおいしくて、とびきりのご褒美をもらった子供みたいに頬張ってしまった。

オデットの花冠

 白鳥乙女がわたしのための花冠を編んでくれました。  その花冠がまだこの世にかたちをもつ…

Luna Somnium
3年前
9

新月から満月、そしてまた新月

 2月。  New MoonはAquariusのもとで。  水瓶座はわたしの星なので、その星のもとで生じ…

Luna Somnium
3年前
1

おひなまつりから子どものころのことを想いだしたので、幼少時代の宝物のひとつを引っ張りだしてきた。

ある物語のなかでレディのなかのレディに授けられる勲章。

いかにもわたしが好みそうな設定、美意識が喜びそうなデザインにいまでも胸がときめくほどで、現在の自分の胎芽を感じたりする。

Luna Somnium
3年前

おひなまつりと魔除けと角隠し

 おひなまつりの夜です。  今年の節分の日に、ある“女の子”に雛人形から連想する“真なる…

Luna Somnium
3年前
8

“特別な女の子”とは「戦士として生きること」を選んだ女の子のこと 2019.9.3

*  先日、映画『21世紀の女の子』を鑑賞して参りました。ずっと観たいと思いながら機会を…

Luna Somnium
3年前
4

シンデレラ・コンプレックス 2018.5.7

*  自分をすくえるのは自分だけ、というのはある時期からわたしの最大の呪文となっています…

Luna Somnium
3年前
2

お妃さまの鏡 2018.6.25

*  劣等感というものについて、考えている真夜中です。  「自分が他者より劣っている」という意識は、自分の姿を他者という鏡をとおして見つめたさきにある飢餓感と思いこみであり、だからそれはおのれの問題であって、自身でどうにかするしかないものです。  妬み、という感情は、「ほんとうはわたしがあたえられるはずだったもの」と勝手に思っていたものが、他者のものとなったときに芽生えるものだとしたら、ジェラシーも、そして「奪われるかもしれない」という怖れも、やはり自分自身の問題でしか