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取立CASE.2

ネットで見た申し込みをしてきた男性。
年齢は申し込み時は60歳前。
仕事は自営でフリーのテレビマン、俗にいうプロデューサー。
仕事は不定期で、一度仕事入るとロケ等もあるので、長期出張も多々ある。なので、金額は守れても仕事の影響で支払い日は正直守れそうもないと。自分も関わった事のない、過去の顧客でもいなかった職業なので、そういう物と思い、寧ろ職業のメリットデメリットを契約する前からちゃんと説明しているので、印象としては悪くなかった。むしろ、遅れる事前提で話をしてくれと、ある意味潔い。

最初の3年は、遅れる事も間々あったが、事前に連絡をもらっていたのと支払金額は厳守、もしくはそれ以上を入れていたので、特に気にしないでいた。

そんなある日、追加融資直後の最初の支払いから遅れだした。正直そこまで不安はなく、いつも通りだと思ったが、三か月くらい金額すら守れなくなっていた。携帯に連絡しても繋がらず、自宅固定電話は解約になっていた。そんな状態が一年近く続き、上司と相談した結果現地調査になった。

場所は、沿線沿いにある駅から徒歩数分、幹線道路沿いで、階数は少ないが部屋数はある、塗装しなおされてた古めのマンション。
一階はお店がテナントとして数件入っており、二階から住居。
古い証拠の一つにエレベーターがない。この職業について、6階以上あるのに、エレベーターが無い建物が多々あるという事を知った。
表札なし、ドアについてるポストあり。電気メーター回転している。道路側から見ると、洗濯物もある。当人の部屋の呼び鈴を鳴らすも、娘と名乗る人がまず出てきて、そのあとに当人が顔を出した。バツが悪そうな顔をしていた。話した内容は以下三つ。

1.融資をした直後くらいから、仕事が激減してしまい生活がかなり困窮していた。今や日銭で何とかという暮らし。体調も良くないと。
2.一緒に暮らしている娘の少し助けて貰っている。身内同居なので、保護対象にもならない。
3.余裕が多少ある時に出来る限りの入金していた。連絡は単純にしずらくなった。

ふと気になり、仕事は何かしていないのですか?と。それこそ、日払いでもやらないのですか?と素直に聞いた。驚くべき回答が返ってきた。

客「自分はまだこの業界で頑張りたい、諦めてないのです!」

栄光に縋り付いただけだった。。。。

私「その気持ちは分かりますが、それで他の仕事をしない、支払いが遅れたり出来ない、連絡を全くして来ないのは別の話ですよ?そもそも事実を聞いているだけです。ご自身の気持ちよりも現実を重視し動いて下さい。」


まずは、しっかりと連絡を取り合う事。正当な理由がなく連絡をしないというのは、信頼を失います。だから、毎月入金する前に連絡を自分からしてください。金額に関してはその時の状況もあるので、都度相談しましょう。
どうにもならない、それこそ、緊急入院や不幸な事が起きた場合は、必ずその事を伝えてください。

以上の事をしっかり理解していただいて、その後、少額返済でも、完済まで払っていただきました。

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ここからは、個人的の考えです。
私はお客様それぞれに事情があると思っていて、こちらとしては、常に相談に乗れる状態にいる、それを予め契約時に伝えています。「何かあったら、伝えてください。遅れる時とか、金額が守れそうにもないとか。何でも結構です。」と。
ただ、それでも遅れる事を恥ずかしいと思い、お金が出来ないと連絡しても意味がないと思っている方が結構います。
まずは、状況を伝えて、相談しましょう!話し合いで済む事はたくさんあります。仕方なく自宅に出向かれて、要らぬ心配だったり、迷惑を被る事はありません。遅れている状態が続いて、話が出来ないと、良い方向に考えられる人は居ません。
この職業について、連絡の重要性に改めて気付きました。


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