私のロビイング日記5〜痴漢撲滅に向けた政策パッケージ〜

こんにちは、るーたんです!今回はみなさんにビッグニュース!なななんと、「痴漢撲滅に向けた政策パッケージ」がついに政府によって公表されました!

2021年の10月に当時内閣府男女共同参画局長だった林局長に署名と提言書を提出しに行きました。その時にとても熱心に話を聞いてくれて賛同してくれました。そして2022年の5月27日に政府が提出した「女性版骨太方針2022」に「痴漢撲滅パッケージ(仮称)」が含まれました。女性版骨太方針とは男女共同参画分野で政府として重点的に取り組む内容をまとめたもの!そこには以下が書かれてありました。

3 痴漢撲滅パッケージ(仮称)の策定           
痴漢は犯罪であり、厳正に対処する必要がある。痴漢被害ゼロを目指し、今後も徹底し た取締り等により加害者に厳正に対処していく。また電車内における痴漢防止対策として、 女性専用車両の導入が進められているところである。これに加え、痴漢対策等のための防 犯アプリの普及や鉄道事業者等と連携した車内放送やポスターの掲示等による広報・啓発 の充実等の取組のほか、防犯対策として、車内防犯カメラの設置に関する基準等について 検討を進めるなど、関係省庁が連携して痴漢撲滅に向けた取組を抜本的に強化するための 「痴漢撲滅パッケージ」(仮称)を令和4年度中に取りまとめる。【内閣府、警察庁、国土 交通省、関係府省】

詳しくはこちら:
https://www.gender.go.jp/policy/sokushin/pdf/sokushin/jyuten2022_honbun.pdf

さて、「パッケージを令和4年度中に取りまとめてくれるって約束してくれた!どんなものが出るかな〜」と待っている間に根回し根回し♪ パッケージが公表される前に中身をより良くしたいので、根回し根回し♪ 新しく男女共同参画局長になった方に改めて要望書を提出しに行ったり、公明党と自民党のヒアリングに出席させていただき、そこに出席している政府側の方々に色々と質問をさせていただきました!ロビイング日記3でも書いたように、官僚の方と話すのは議員と話すのとはちょっと違う。専門性とランクが高いエリートの方々なので、「なんじゃこの小娘は」と思われてるだろうな〜と思いながら話しましたw でも私たちの各要望に対して具体的な内容が聞ける貴重なチャンスなので私はアゲ!ドキドキしながら警察庁には要望2の痴漢被害の報告後の手続きの公開について聞いたり、法務省には要望7の再犯防止プログラムの受講率を高めることについて聞いたりしました。1月に行った自民党のヒアリングでは私の左側に国会議員、右側に各省庁の方々。官僚の方々にパッケージの内容を発表してもらったけどあまり内容の具体部分がわからない。それに対して議員さんが、「痴漢撲滅パッケージの内容の詳細が全然わからない!もうすぐ年度末ですよ?!早くまとめて月末に持ってきてください、いいですか?」的なことを厳しく言った。右側を見るとずらっといる男性の官僚方が皆下を向いて「。。。」。その光景が私にとって滑稽だったというバックストーリーw。

そして、3月30日に「痴漢撲滅に向けた政策パッケージ」が公表されました!
内容としては、「関係府省が一体となっ て取組を強化するため、痴漢対策に取り組んでいく上での基本的な考え方を明らかにするとともに、今後実施する施策を取りまとめたもの」。まずは痴漢対策を進める上での基本認識が書かれている。「痴漢は重大な犯罪である」、「被害者は一切悪くない」、「被害者を一人にしては行けない」など。

そして次に5つの今後の施策が書かれている。
1:痴漢事案の実態把握、女性専用車両の導入、生命の安全教育などの(1)痴漢を防ぐ取り組み

2:刑事施設等における性犯罪再犯防止指導等の実施、保護観察所における性犯罪再犯防止プログラムの実施、地方公共団体が実施する性犯罪再犯防止の取組に対する支援などの(2)加害者の再犯を防ぐ取り組み

3:被害申告・相談をしやすい環境の整備、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターの周知と痴漢被害に係る相談対応の充実、痴漢被害を理由とした遅刻や欠席への対応などの(3)被害者を支える取り組み。

4:児童生徒等への痴漢対応に関する取組の周知、鉄道事業者等と協働した痴漢撲滅キャンペーンの実施、学校における広報・啓発活動の推進などの(4)社会の意識改革を促す取り組み。

痴漢被害に関する調査等の実施、関係府省が連携した痴漢対策に関する情報発信などの(5)横断的推進のため の取組

詳細はこちら:
(概要)
https://www.gender.go.jp/kaigi/sonota/pdf/kyouka/04/03.pdf

(本文)
https://www.gender.go.jp/kaigi/sonota/pdf/kyouka/04/03.pdf


そう、なななんと私たちの10個の要望がほぼほぼ含まれています!2年ほど前にあの要望書を書いた同じ机で今、「痴漢撲滅に向けた政策パッケージ」を読んでこの記事を書いているんだけど、涙目になっちゃう!やばいな。牧野雅子さんの「痴漢とは何か 被害と冤罪をめぐる社会学」で詳しく書かれているけど、痴漢は日本の社会で電車が導入されてからずっとあったもの。ずっとあたりまえ、「仕方ない」とされてきたもの。そして加害者と被害者の間の問題とされて長年、制度改革がされてこなかった問題だった。自分のおばあちゃんが経験して、自分のお母さんも経験して、自分も自分の娘も経験する、世代を超えた軽視される性犯罪。。。それをやっと「痴漢は社会の問題だ!」、「政府が何かするべき!」、「No More Chikan!」とみんなが至る所で至る方法でこの2年ほど声を出し続けた。そして日本が目に見える形で変わってきた。その中心にいたのは日本社会で軽視され、痴漢の最も多い被害者層である若い女性だった。これはすごいパワフルなことだと思うし、これは私の「希望」だ。

もちろん今日も痴漢は起きている。だけどいつか大好きな友達から「今日痴漢に会った」ともう言われない日が来るかもしれない。なんの心配もせずに電車に乗ったり夜道を歩ける日が来るかもしれない。その理想を現実にするためには、始まったばかりの政府の取り組みをみんなでウォッチしていかなければいけない。

と、いうことで私の痴漢対策を求めるロビイング日記でした!!また何かあったら今後も更新していこうと思います。最後まで読んでくれてありがとう!びっぐらぶ❤️


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