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読書日記|コスパで考える学歴攻略法

また引き続き、受験に関する本が気になって買ってしまいました。
『コスパで考える学歴攻略法』。
藤沢数希さんのnoteを度々読んでいました。内容はnoteの内容を再編集したもの。noteを購読していたときも思ったのですが、家族で最近受験したのかな?受験を終えた親視点と海外との比較は、タメになりそうでした。

そもそも教育にコスパを求めることが良いのやら。何をもってコスパと呼ぶか。
そりゃ親的にコスパがいいのは、オール公立コースでしょう。
子どもサイドから見たらどうか。
例えば将来、やりたいことがあって、その分野でそこそこ成功することがゴールなら、親が考えるコスパとはだいぶずれるような気がする。

こちらの内容はあくまで教育費と大学と卒業後の就職先ぐらいまでのコストをまとめているだけなので、個人的にはもうちょっと具体的な職業別コースのコスパについて言及したら面白かったかも、という気がする。著者が物理学のPhD、外資系金融なので、それ以外の分野についてあまり詳しくないから仕方がないかな。

印象に残ったのは、1000万余分に教育費(=つまり中学受験して中高6年間私立)をかけるとだいたい偏差値は3ぐらい上がって、大学に置き換えるとワンランク上を狙える、ということ。
日東駒専がGMARCHになってGMARCHが上智あたりになって上智が早慶になって、、、と考えると、確かに生活圏が変わるぐらいの効果はあるね、と思いました。
卒業した大学で生活圏変わるかというと、変わります。付き合う人が変ります。例外もあるよ。でも、大方、本当です。
で、やっぱり上のランクの方がいいかと言うと、自分は上のランクが狙えるならその方いいと思う。
上のランクの方の人の方がまともな人が多い。話が面白い。
上のランクの方が生活に余裕がある。
上のランクの方が面白い仕事をしている。
集団の民度が高い、、などなど。

自分の周りの例でいくと、普段付き合う人がほぼ全員大卒(しかも、有名どころ)、安定した職業についており、そこそこ裕福(ものすごいお金持ちもいなさそうだが、平均世帯収入は世間を大幅に上回っていそう)。

ここで敢えて生活圏と書いちゃいましたが、社会人になると周りがMARCH卒ばかりの職場、早慶卒ばかりの職場、東大一橋卒しかいない職場、ガチで存在します。
就職するとき、その後の異動も含めて、スクリーニングされる場面があることがわかったのは、自分が社会に出てだいぶ経った後でした。
もっと早く詳しく知りたかったな。

どれぐらい教育費をかけられて、結果どういう職業につけて、収入も具体的どれぐらいが期待できて、、と客観的に数字に落とし込んで整理できる親はそうそういないと思う。
代わりにこの本の著者が計算してくれたわけだが、1000万でワンランク上は、例外があるにせよ、合理的な投資だと思う。学歴なんて、という声もあるが、真面目に勉強したら、まあまあの費用対効果が期待できることは嘘ではない。ていうか、こういう計算ができない人が費用対効果をガン無視するんだよね。

職業の選択に目を向けると、単純にその職業につくと確実に高収入が確保できるという意味では、医者がやはりベストなようだ。
正直、医者だけが確実に高収入が確保できる社会というのもなんだかなあ。

公立コースには、英語の先取りを、とあるが、これはどうだろう。高学年あたりで、英語を学ぶと大学受験、就職ぐらいまでは余裕で突破できることは、本当だ。(自分がそうだった。)が、帰国子女でも、高学年時に英語圏で生活して、英語をマスターできる人と、意外とそうでもない人がいるので、個人の熱意・資質ガチャが大きい気がする。帰国子女でも英語ができるようになるかどうかは、個人によるぐらいだから、日本に住んでいて、普段日常生活で大して使い道のない英語を継続的に勉強するのは、中学受験するより大変な気がする。英語が好きで得意ならアリだと思う。

軽ーく読める内容。中受沼にハマる前に読める本。
コスパについて、教育費の負担について悩んだらお薦め。
けっこう現実的な考察が書いてある。
コスパなんてどうでもいいのなら、読まなくていいかな。

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