パート主婦が確定申告できた(5)配偶者控除の壁は厚い壁じゃない

前回のまとめ

・会社から給料を貰っている人は、天引きされてる所得税を年明け以降に確定申告することで税金が戻ってくる。これを還付申告という。

・還付申告は5年前までに遡って、いつでも申し込み可能です。

・戻ってくる税金の上限は、源泉徴収票に載っている源泉徴収額です。

※今回でいったん確定申告の話は終わりです。

*配偶者控除でいう103万の壁とは

参考資料 国税庁パンフレットPDF 家族と税

パートやアルバイトをしている人で、夫がいる方、または親と同居している方などに関係があります。

よくパートでご主人の扶養に入ると税金が少なくなるとか、扶養に入らないと損するとか聞くけど、私はちゃんと把握していなかった。

結婚する前から会社員で、出産してからまた数年間働いて退職して、パートで働くようになったので、夫の扶養に入るとかは全然やろうとしなくてそのままにしてました。

103万の壁とかいってもよく分からなかった。パート先で働く時間調整するとか、そういうの考えずに働いて超えてて扶養に入らなくても自分の収入があればいいやと思ってたんですが。

これも調べたら実は、夫の収入から配偶者控除が受けれることが分かった。

夫の勤め先や収入金額によって変わってくるので、誰もが同じではありません。

配偶者控除には2種類あって、「配偶者控除」と「配偶者特別控除」というのだけど、でも大して大きな違いはない。

夫の収入によって違うっていうのは、まず「合計所得金額」から見る。

これも手取りや税込年収じゃなくって、源泉徴収票に書いてある「給与所得控除後の金額」の数字です。

夫の勤め先が1箇所で年末調整済みの場合はここですが、2箇所以上とか副収入があるとそれを全部合わせて出さないとならないので、先に夫の確定申告書類を作ってからになります。

合計所得金額が1000万以上の場合は、配偶者控除は適用されません。なので夫の収入がそのくらいある人は、妻がいくら働いても働かなくても税金は変わらないです。

それで、「配偶者控除」と「配偶者特別控除」の違いは、配偶者控除の収入限度額が低い。これがいわゆる103万の壁。特別控除のほうは、この103万を超えた場合でも段階的に控除額が決まるもの。

控除額の決め方も、夫の「合計所得金額」と配偶者の「合計所得金額」によって数字が変わります。

これを決める表が、国税庁パンフレットPDFに書いてある。

夫の所得額が900万以下の場合と900万以上1000万以下で変わるんだけど、900万以下の人が多いんじゃないかと思います。

なので900万以下の表を見ると、配偶者の収入が103万以下(配偶者控除)は、控除額38万円。←103万の壁。

配偶者の収入が103万以上は配偶者特別控除になる。

でも103万〜150万以下も、控除額38万円なんですよ。同じじゃん。

しかも150万〜155万だと控除額36万で、155万〜160万だと控除額31万と細かく刻まれる。それで段階的に収入が上がると控除額が減る。

だから無理やり103万以下に抑えて働かなくても、夫の収入によってはそれ以上働いても損しなくなるかもってことです。

じゃあ、具体的にはどうすればいいの。というと、配偶者控除の申請を夫の勤め先に提出する「配偶者控除等申告書」(年末調整するのに出す紙)に書く配偶者の収入額のところで書きます。

でも、もし夫の勤め先に出すときに記載してなかったら。または、収入額は前年度から見た見込み額なので正しい額にはならない。もしパート先をやめたり変わったりしたら年収が大きく減る場合があります。

そういう時に、年末調整が終わった後から確定申告をすることで、配偶者控除をして税金を減らすことができます。

ここでやるのは、夫の分の確定申告です。

私の場合、2年前に夫の勤め先に出す「配偶者控除等申告書」に記載してなかった分を、確定申告で自分のパート収入を入れることで配偶者特別控除が適用されて、結果所得税がいくらか戻ることになりました。

*確定申告は初回だけ税務署に行ってID発行がおすすめ

国税庁のCMで最近よく、マイナンバーカードでスマホで確定申告できますって宣伝してるけど、マイナンバーカードって持ってないと作るのに2ヶ月かかったりするし、マイナンバーカード持っててもそれを読み込むにはスマホに読み取り機能(いわゆるIDクレジットとかモバイルSuicaが使える機種)ついてないと出来ない。自分のスマホにはついてなかったし、パソコンだと読み取り機を買わないとならないから、1年に1度だけにそれを買うのももったいない。

かといって、税務署に行くのも並ぶし面倒くさいですよね。ウイルス感染の心配もあるし。

まず1つの方法として、家のパソコンで確定申告書類を作ってプリントして、税務署に郵送する。

作成開始を選んだ次の画面から、「印刷して提出する」を選びます。

それで順番に従って文字と数値を入れていけば、計算は自動で行われて表が作られて、PDFファイルが保存されるので、それをプリントして必要書類を添付して税務署に出します。プリンタがない人はコンビニで印刷できるので、コンビニのサイトからネットプリントを使ってください。

もう一つの方法は、1回だけ税務署に行ってIDとパスワードを発行してもらいます。その用紙を持って帰って家のパソコンで確定申告書作成コーナーから、「e-taxで提出 ID・パスワード方式」を選び、次の画面から税務署で発行されたIDとパスワードを入力して進めると、最後に印刷しなくても送信して完了します。

税務署に行ってIDとパスワードを発行してもらうには、税務署の職員に本人確認をしてもらう必要があります。なので、夫の分を作る場合は妻が代理ではいけないので本人に行ってらいます。

うちは一度夫婦2人で行って、2人分発行してもらいました。これで自分の分も、夫の分も確定申告をすることできます。

まだ確定申告でやってみた内容などがあるのですが、いったん区切りにしてこれで終わりにします。また機会があったら書きます。



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