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硝子の牢獄


…十年以上前の軽井沢でのワンショット。
路地裏の空き店舗と、その中に置かれていた台には、ブルーシートが掛けられていた。

「硝子の牢獄」という言葉が浮かんだ。
囚人のベッドのように、シートが掛けられた台が見えたからだ。

現場(ここ)には今も誰かがいる。
実際には物音一つ聞こえない路地裏だが、昔はテナントとして多くの人が出入りしていたかもしれない。
そのオーラというか、残留し続けている者達が、この透明の硝子の牢獄の中に棲んでいる気がする。

…それにしても、静かだ。

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