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いや、プロじゃ無いっす!

最近、観光地などで撮影をしていると
「あんなに大きなカメラ持ってるよ!」
「多分プロなんだよ」

…という受け答えを聞くことが多い。

「えっ!?プロですか!!」と思わず問い返したい衝動に駆られるけど…まあ、聞かぬふり。
それになんとなく、そう話したくなるのも分かる。

因みに、その時のセットはTAMRONの17-50F2.8と、SONYのα55で、プロの機材と言うには些か貧弱なものだった。
もしかしたら、私の体から発する覇気に気付いた敏感な人だったのかも知れないが…私は写真王になる気は無いので、どうか放っておいて欲しい。
………。

冗談はさておき。
ハイアマクラスのカメラとレンズでも、写真に興味が無い人にはプロのセットに見えるのだろう。
スマホが全盛になって、写真専用機はストイックな存在に変わった。

昔は、アマとプロのカメラには、ハッキリした格の違いがあったものだ。
NikonのF一桁シリーズにせよ、キヤノンのF-1にせよ、放つオーラは明らかに違っていた。
道具としての「箔」に違いがあった。

黄門様の印籠のような、そんな威厳があった。
上記の二台にプロストを付け、ニッパチ通しの80-210のズームなど着ければ、立派にプロに見られたものだった。
今は中古で、三万円しないセットでもプロに見られるのだから、デフレもいいところと言えるかも知れない。

正直、あまり良い気持ちはしない。
私はプロじゃないし、必要な機材だから持参してるだけで、目立つことは迷惑以外の何物でも無いから。

しかし…大方の人にとって、写真は身近なものであり、同時に「取り合えず綺麗に写れば良い」ものでしかないのだな、と思う。
これはフィルムコンパクトカメラの時代から、あまり変わっていないスタンスだろう。
それが悪いわけじゃ無いけど、どこか寂しく感じられるのは何故なんだろうか?。

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