日商簿記3級の論点を整理してみた
日商簿記3級の内容をひと通り勉強して、いざ模擬試験にチャレンジすると
「むむ!?こんなこと学びましたっけ私…??」
「教えてもらってないんですけど」
「年齢のせいか記憶力がどうのこうの…」
こんな状態になりがち。
そんな状態に陥らないために、日商簿記3級の論点をまとめた投稿を順次更新していきたいと思います。
どんなビジネスをしている企業が前提?
まず、日商簿記3級はコンビニやアパレル雑貨店といった小売業のように、商品を購入して販売するというシンプルなビジネスを行う株式会社が前提となっています。
株式会社とは?
株式を発行し、株主から出資を受けて経営を行う会社のことです。
➡もし個人事業主が株式会社を設立したらどうなる?
■日常的に発生する取引は2つ
小売業のような業種において、日常的に発生する取引は「①商品売買」か「②その他の取引」かしかありません。
①商品売買
「買う」か「売る」か、という非常にシンプルな取引です。
決済方法が多く、勘定科目や会計処理の方法がそれぞれ異なるので複雑に感じてしまうかもしれません。
決済方法ごとに学ぶのがセオリーになっていますが、商品購入時と販売時に分けて会計処理方法を整理するのがおすすめです。
・商品を買ったときの取引
・商品を売ったときの取引
②その他取引
商品売買だけでビジネスは継続できません。
オフィスの備品を買い揃えたり、銀行から資金調達したり、従業員に給料を払ったり、らじばんだり…いろんな取引が発生します。
・お金の貸し借り
・諸経費の支払い
・有形固定資産の購入と売却
・仮払金、仮受金
・税金
■取引の集計
帳簿
日々の取引は帳簿と呼ばれるノートに記録します。
ノートは大きく分けて2つです。
・主要簿
企業が最低限記録しなければならない重要な帳簿で2つしかありません。
もう一度言います、2つしかありません!!!(大事なことなので2回言いました
総勘定元帳を簡易的にしたものをT勘定といい、T勘定に記入する「勘定記入」の問題が試験でよく出題されます
➡試験ではこんな問題が出る
・補助簿
主要簿以外の帳簿、つまり任意で記録する帳簿のことです。
➡試験ではこんな問題が出る
試算表
主要簿である総勘定元帳に記入した各勘定の貸借合計額や残高を集計し、一覧表にしたものです。
決算
経営活動の結果を「貸借対照表」と「損益計算書」にまとめます。
ただ集計するだけでなく、決算にしか行わない処理がたくさんあるため最初は難しく感じる部分です。
ですが、日常取引のバリエーションと比較するとやることが決まり切っているので何度か練習すれば慣れます。
➡合否を決める重要な得点源となる決算問題の解き方
締め切り
決算の処理が終わり、新しい会計年度を迎える準備をします。
試験でも実務でも重要なポイントであるため試験でも必ず問われます。
最後にひとこと
このように発生した取引を淡々と記録して、集計するだけの作業ですので、各論点を単なる「点」として見てしまうと非常につまらないことを学んでいるように思えてしまいます。
しかし簿記は、企業という生き物の成長を記録をし、最後に1年間の歩みの結果をまとめるという夏休みの朝顔観察のような何とも愛おしい時間を過ごすことができる学問です。ぜひ取引から企業のストーリーを妄想しながら楽しく勉強してみてください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?