見出し画像

タイ沼の次はコレ!台湾BL WeBestLove「永遠の1位」と「2位の反撃」

ここ最近のタイ沼界隈は、ほんの1年前に開眼したばかりの私から見ても、話題豊富になってまいりました。

今や日本でも、U-NextからRakutenTV、wowow、衛星劇場、テラサ、先日からはアマプラも!配信スタンドが続々とタイドラマを買い付けた挙句、これまで割とフリーに見られていたYouTube画像が(公式発信)ことごとくジオブロされる結果となり、ファンたちの悲痛な叫びも右肩上がりの様相(これは嬉しくない)

とにかく盛り上がっているわけなのですが、こうなると他のBL界隈の話も目についてくるわけなのです。そこで皆様が口を揃えて「タイにハマったら次はこれがオススメ!見るべし!」と大合唱しているのが、台湾BL。その中でもっとも支持を集めていたのが、「永遠の1位」でした。

画像1

主役カプはこの2人↑今台湾で一番熱いBLカプと言って差し支えないのではないか(ただ台湾事情はタイよりももっと初心者なのでわからないけど)。

ともかくまずはどんな話?

大学4年のシューイーは転入してきたという学生シードーの姿を見て目を疑う。彼はかつて小中高と絶対に勝てなかった絶対的永遠の一位のアイツ。彼のおかげでずっと二位に甘んじてきたシューイーはようやく一位の座を謳歌していたのに残りの大学生活が台無しになったと子供っぽい悪戯を仕掛けて彼に嫌がらせをする。ところがある日、逆にシードーに弱みを握られてしまったシューイーは卒業までの間、彼の雑用係に任命されてしまう。

いわゆる喧嘩っプルストーリー。

物語が始まった頃は、他に好きな人がいたシューイー。結果的に実らないその恋がきっかけで、シードーに弱みを握られることになるのだけれど、そのシードーは昔からシューイーのことが好き。
ただシードーは自分には望みはないことを十分わかった上で、シューイーと友人でいられたら、といじらしい想いで雑用係に任命という名目で彼の隣に居続けることを選択する。

一話30分弱で全6話。

短い、圧倒的に短い。

のだけれど、この30分の画面構成からストーリー展開までが濃密で美しくてあらゆる趣向が張り巡らされていて、飽きさせない。とにかく肌感覚で「秒」で過ぎ去っていく。途中芝居がかったファンタジックな演出もあるのだけれど、それが上手い具合に恋することの現実離れした状況をうまくこちらに感じさせてくれて秀逸。

一方、濃密だからと言ってジェットコースター並みに物語が目まぐるしく展開する、という濃さではなくて心の揺れのようなものにこちら側がまんまと同調させられるような、そんな心地よいリズム、それも完全に併走するのではなく半歩先くらいで手を差し伸べてくれる、そんな気持ちいいリードに身を任せられるのだ。

主役カプの安定供給っぷり

「永遠の1位」、その魅力の最たるものはやはり主役カップルを演じる2人にあると言えよう。

シードーがずっと恋焦がれていたお相手シューイーを演じるのがYuくん。18歳まで名古屋在住で、大学進学とともに台湾に行きそこから必死で台湾語を習得してデビューというまさに「掴み取った」今回の主役の座。ご本人は歌手活動もしていて、このドラマの挿入歌も歌っているという多才ぶりを発揮しております(iTunesでダウンロード可能。私は挿入歌とともにWBLパックとして繰り返し聴いている、幸せ)

負けず嫌いなのにいつも1位をかっさらっていくてシードーに何かと突っ掛かるシューイーは将来を約束された社長の一人息子。お坊ちゃんっぽいワガママさと可愛らしさが見事共存しているシューイーにYuくんがぴったりハマる。その上彼がドラマの中で着用している洋服やアクセサリーがとてもおしゃれできっと同世代だったら真似したくなるんだろうな。

そしてこのドラマの大きな特徴として、シューイーが時々ぽろっと口にする日本語がとてもキュート!!!多国語を操れる子が思わず口にしてしまうって感じで、いいんだなぁこれが。

↓私が大好きなEP2のシーン。バーンってシードーに宣戦布告するのだけど(ゲームで勝ち負けを争っている)撃ち抜かれたよね、視聴者が。このカメラ目線は・・・ずるい。

スクリーンショット 2021-03-24 9.50.35


そしてシューイーのことが好きだけれど、ただ自分の気持ちは奥底にしまって、彼と卒業まで友人でいたいと健気に思うシードーを演じているのはSamくん。

憂いをためた表情がとても似合う、美しい瞳が特徴的。彼のことを思う気持ちがあまりに強くて、でもすごく危うくて、さまざまな葛藤や悩みが彼を襲うのだけれど、じっと耐えるいじらしさがとてもしっくりきている。

今2人はいろんなバラエティ番組や番宣?のようなイベントに数多く出演しているのでTwitterやYouTubeでその様子もザクザク検索できる。以前どこかでSamくんがファンが自分たち(SamYu)のことをどんなふうに妄想してもそれは自由だしいい、みたいなこと(主観も入っている解釈です)を言っていてそんなちょっとクールに状況を受け止めているところもなんか好き。

ここにもやはりある、サブカプ沼

そして、今回も注目すべきサブカプが登場。

ただ、私が注目するサブカプは匂わせ程度でほとんど出てこない。すでに現在放送中のシーズン2「2位の反撃」で深く濃く描かれていく予定で、シーズン1では軽ーくさわり程度にしか説明されない。この↓Rayさんと石知田くんカプ。

私が注目するのは、写真左手のRayさん。シーズン1ではシューイーとシードーが通う大学の保健室の先生ショウイーを演じていた。いやいやいやいや、

こんな保健室の先生いる?!いたら毎日通いますけど、毎日気分悪くなっちゃいますけど!!

もう私の視線は彼に釘付け。シーズン1ではシードーとやたら仲良しな様子だし(その理由はすぐわかる)、本気なのか嘘なのかシューイーにちょっかいをかけてきたりして、いいまぜっ返し役としてそのツンデレ(デレはほぼないけど)具合が半端なくセクシーな校医として出演時間は短いながらも、かなりのインパクトを残していくのである。

スクリーンショット 2021-03-19 17.53.44

シーズン1ではほとんど出番のない、ジェンシュアン役の石知田くん。シーズン2ではクセのある難役に挑んでおりますので、要チェック。

スクリーンショット 2021-03-24 8.42.15


↑これは回想シーンなのかな(シーズン2の予告動画より)
ショウイーと高校時代から何らかの関係があることはシーズン1でそれとなくわかるのだけれど、2ではもっとそこを深く掘り下げて2人の出会いが描かれる、と思われる。かなりの問題児だった(と予想される)ジェンシュアンが校医であったショウイーと関わってどう変わったのか。そこから見えてくる2人の恋の行方、もう目が離せない。

石知田くんは役柄とは違ってインスタライブやイベントでは弾けたキャラとキュートな発言で場の空気を和ませる天使的存在。けれど役ではこんな切ない表情をしちゃう。ギャップ高低差半端ない。キラキラした瞳がよき。

スクリーンショット 2021-03-24 8.41.43

とってつけたようになっちゃいますが、もう1組カプがいてこちらは出番そのものも少ないし、いつの間にかくっついてたね?という展開ではありましたが、スパイス的な役割で特にシーズン2では主役2人のいざこざに絡む役どころ(↓写真右の2人)


シーズン2がイケメンスーツ祭りでさらに素晴らしい

シーズン1は、いじらしい片想いを続けてきたシードーがシューイーと結ばれるまでを描いた物語で、2へと繋ぐ伏線を匂わせて終了。2に移るまえに短い番外編(これは無料視聴可能)を挟み、シーズン2の「2位の反撃」へとつながっていく。

スクリーンショット 2021-03-19 17.51.03

「永遠の1位」では、劇的な何かがあると言うよりは、シューイーとシードーが関係を深めていく様子が丁寧に描かれていると言う印象だった。EP1から衝撃的なシーンがあり、濃厚なストーリーなのかと思いきや感情的になりやすいシューイーをシードーがうまくコントロールしながら自分の気持ちと折り合っていく姿、そのシードーの静かな寄り添い方に次第に心地よさを覚えていくシューイーの変化、そんなものがじわじわ、ジリジリ、心の中に入り込んできて気づけば虜になっていると言う恐ろしい魔力を持ったシーズンだった。

最初ビジュアルを見ただけではそんなふうに思わなかったけれど、役を通したYuくんが不思議な魅力を放っていて、そこもドラマへの強力な吸引力となっているのかなと思う。もちろん、Samくんもすごく演技が上手いし引き込まれるけれど、シードー(Sam)目線でシューイー(Yuくん)にどんどん惹かれていくと言う台湾沼恐るべしなのだ。そんな余韻を引きずりつつシーズン2へと誘われていく私たち。

現在は3話までが放送終了している「2位の反撃」では、シーズン1から5年経過したところからスタート。お互いが大学を卒業し、それぞれ社会人になっていてもう冒頭からのスーツ祭り
BLではとかく学生ものが隆盛を極めて、大人ファンが多い日本からすると「社会人カップルものも是非に!」と熱望されがちではあるのだけれど、この「永遠の1位」から「2位の反撃」はその両方を叶えてくれることが約束されていると言う夢のパック!

演者のスーツの着こなしが、あらゆるタイプをご用意していてもう皆様これをぜひ参考に!と言いたくなってしまう有様なのだ(挙句のヤケドに御用心)。

画像5

チェックの柄モノから、インしたシャツがスタンドカラーとかタートルネックとか(Yuくんのグレーのタートルにスーツのベストというスタイルが私の一番の推し!その姿で面接してたけどそもそもまともに答えられる?あなたのスーツに釘付けなんですけど状態)、スーツの色も明るめのブルー、黒、グレーなどなどもう色々ありすぎてそれを見返すだけでも繰り返し視聴の意義があるくらい。

ただ、校医だったショウイーがバーのオーナーに転職(と思う)していて、スーツ姿が拝めないのが何よりも残念(白衣姿が好きだった!)。パーティーか何か開催して正装してきてくれないかな。Rayさんの大人なスーツの着こなし、ぜひ見たい(切望)。

2位の反撃では、一度離れてしまった2人がどうまたお互いの気持ちを理解し寄り添っていくのか、というのがテーマになっていると思う。いくつもの障害があって若さゆえに乗り越えられると信じていたけれど現実はそんな簡単ではなくて・・・ただあの日の情熱が今まだお互いの中に残っていればそこにまた温かい炎が灯るのではないのか。

諦めないシードーはシューイーの硬くなってしまった心に触れることはできるのか。あと3話で、しかも1時間半でカタがつくのか?1秒たりとも瞬き禁止。

現在、2位の反撃以降の予定は発表されていないのだけれど、シーズン3もしくは映画制作を切に切に願いたい昨今。
まだまだこの2人の試練やそれを乗り越えた先の強い絆なんかをジリジリじわじわ見たい!!(切望II)もちろんそこにはRay石知田ペアも入れて!!(切望II')

まとめ〜タイドラマとの比較も含め〜

タイのBLドラマは設定の妙が何よりも魅力かなと思う。BL小説家とその役を演じるイケメン人気俳優とか、学校一のイケメンが恋焦がれるのは女の子が大好きな男の子とか、成仏できない幽霊とその幽霊が見える男の子とか、とにかく「そうくるか!」という設定とそこからくるジレンマやすれ違いを見事に描いて虜にしていくのだけれど、この「永遠の1位」から「2位の反撃」へと続くWeBestLoveシリーズは大学の様子や社会人になった恋模様など比較的日本の感覚に近い視点で見られるのが魅力かと思う。

タイでは大学には制服があるのが主流。特に工学部の学生が着ている実習服が有名で、ドラマにもたびたび登場する。それはそれで新鮮だし制服ならではの魅力はあるのだけれど、永遠の1位で見られるキャンパスでのカジュアルな格好は日本の感覚に近くて親近感がある。

日本では逆に学生同士の恋愛ドラマと言うと完全に10代に向けたコメディ要素の強いものが多い故に、大人も見られる王道のラブストーリーはなかなかお目にかかれない。この辺りも沼堕ちする要素の一つになっていると思う。しかもそれが卒業後の社会人エピソードにまで続く、となれば期待感も併せて、その先その先と楽しみの連鎖を産むのは仕方のないことのような気がする。

私は現在このシリーズはRakutenTVの全話パックで楽しんでいる。

台湾と本国での同時視聴が可能な上に日本語字幕がちゃんと最初からついているので安心して金曜の夜を待ち侘びることができる。週末に飲み会の予定などすっかりなくなった昨今だからこそ、じっくり腰を据え、ワイン片手に鑑賞したい作品なのだ。(※一部字幕に誤訳があり(ファンからの指摘により判明)のちに訂正して再アップということがあったけれど誠実な対応のように思えたし2回目見る理由にもなって良かった)

沼堕ちの入り口は「2gether」です!という方が一定数存在するかと思われるタイBL沼だけれど、2gether好きな方ならば本作は漏れなく気に入っていただけると思う。あちらがあっさり水餃子ならばこちらは時折吹き出す熱いスープに要注意のショウロンポーという具合だ(ますますわからん)。

 ↓この記事を書き上げたのが一年前、流れ流れて台湾BLまで辿り着こうとは一年前の私には想像もしていなかった。時の流れって怖い!

そして、台湾沼はこれだけに止まらず・・・怒涛に履修したものもあるのでその話はまた後日。

はぁ、タイの次は台湾。ところで台湾の沼って何ていうのだろう。タイ沼があるから台沼じゃないし・・・はて。



サポートをいただければ、これからもっともっと勉強し多くの知識を得ることに使います。