古典ギリシャ語動詞変化まとめ 7 πρᾱ́ττω

約50語の動詞を通じて古典ギリシャ語の動詞の変化の基本的な規則やパターンを身につけることを目指すシリーズです。

古典ギリシャ語動詞変化まとめ｜ひよこのるる｜note

πρᾱ́ττω 実行する （動詞幹 πρᾱγ-）

現在幹 πρᾱτ‧τε/ο- (< πρᾱγ‧jε/ο-)

能動態現在 πρᾱ́τ‧τω, πρᾱ́τ‧τεις, πρᾱ́τ‧τει, πρᾱ́τ‧το‧μεν, πρᾱ́τ‧τε‧τε, πρᾱ́τ‧τουσι(ν) / πρᾱ́τ‧τειν
能動態未完了過去 ἔ‧πρᾱτ‧το‧ν, ἔ‧πρᾱτ‧τε‧ς, ἔ‧πρᾱτ‧τε(ν), ἐ‧πρᾱ́τ‧το‧μεν, ἐ‧πρᾱ́τ‧τε‧τε, ἔ‧πρᾱτ‧το‧ν

未来幹 πρᾱξ‧ε/ο- (< πρᾱγ‧σε/ο-)

能動態未来 πρᾱ́ξ‧ω, πρᾱ́ξ‧εις, πρᾱ́ξ‧ει, πρᾱ́ξ‧ο‧μεν, πρᾱ́ξ‧ε‧τε, πρᾱ́ξ‧ουσι(ν) / πρᾱ́ξ‧ειν

第1アオリスト幹 πρᾱξ‧α- (< πρᾱγ‧σα-)

能動態第1アオリスト ἔ‧πρᾱξ‧α, ἔ‧πρᾱξ‧α‧ς, ἔ‧πρᾱξ‧ε(ν), ἐ‧πρᾱ́ξ‧α‧μεν, ἐ‧πρᾱ́ξ‧α‧τε, ἔ‧πρᾱξ‧α‧ν / πρᾶξ‧αι

第2完了幹 πε‧πρᾱχ‧α-　※帯気第2完了

能動態第2完了 πέ‧πρᾱχ‧α, πέ‧πρᾱχ‧α‧ς, πέ‧πρᾱχ‧ε(ν), πε‧πρᾱ́χ‧α‧μεν, πε‧πρᾱ́χ‧α‧τε, πε‧πρᾱ́χ‧ᾱσι(ν) / πε‧πρᾱχ‧έ‧ναι

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今回目新しいのは現在幹だけです。動詞幹 πρᾱγ- に -jε/ο- がついて、πρᾱτ‧τε/ο- に変化しています（堀川 p. 137、チエシュコ pp. 168-169）。
アッティカ方言以外では -ττ- ではなく -σσ- になることも多いので、辞書などでも πρᾱ́ττω ではなく πρᾱ́σσω が見出し語になっていることがあります。

あとは、未来幹とアオリスト幹で ξ が出てくるのは ἄρχω と同じ、帯気第2完了は βλάπτω と同じです。

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動詞幹・時制幹と主要部分

動詞幹 πρᾱγ-
チエシュコ タイプ6（p. 168）
1. πρᾱ́τ‧τω　能動態現在 1人称単数
（現在幹 πρᾱτ‧τε/ο-）
2. πρᾱ́ξ‧ω　能動態未来 1人称単数
（未来幹 πρᾱξ‧ε/ο-）
3. ἔ‧πρᾱξ‧α　能動態第1アオリスト 1人称単数
（第1アオリスト幹 πρᾱξ‧α-）
4. πέ‧πρᾱχ‧α　能動態第2完了 1人称単数
（第2完了幹 πε‧πρᾱχ‧α-）
5. πέ‧πρᾱγ‧μαι　中動態完了 1人称単数
（完了中受動幹 πε‧πρᾱγ-）
6. ἐ‧πρᾱ́χ‧θη‧ν　受動態第1アオリスト 1人称単数
（第1アオリスト受動幹 πρᾱχ‧θη-）

変化形一覧

※鋭アクセントのついた ά の長音記号は省いています。

能動態現在 πράττω, πράττεις, πράττει, πράττομεν, πράττετε, πράττουσι(ν) / πράττειν
能動態未完了過去 ἔπρᾱττον, ἔπρᾱττες, ἔπρᾱττε(ν), ἐπράττομεν, ἐπράττετε, ἔπρᾱττον
能動態未来 πράξω, πράξεις, πράξει, πράξομεν, πράξετε, πράξουσι(ν) / πράξειν
能動態第1アオリスト ἔπρᾱξα, ἔπρᾱξας, ἔπρᾱξε(ν), ἐπράξαμεν, ἐπράξατε, ἔπρᾱξαν / πρᾶξαι
能動態第2完了 πέπρᾱχα, πέπρᾱχας, πέπρᾱχε(ν), πεπράχαμεν, πεπράχατε, πεπράχᾱσι(ν) / πεπρᾱχέναι

πρᾱ́ττω（能動態）
現在・未完了過去・未来・アオリスト・完了の直説法活用形と不定形
（χ は /kʰ/ と発音）
完了の直説法活用形と不定形
（χ は /x/ と発音）https://t.co/zShS3ahFmx pic.twitter.com/DldCZGXsf5

— ひよこのるる (@lulu_hiyokono) September 27, 2022