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三毛猫のミータ

実家で、母と一緒に暮らしていた三毛猫のミータが、天に昇りました。
娘は、4歳のころから、毎年夏に帰省すると、ミータをなでてかわいがっていました。ミータのごはんも、せっせと準備して、あげていました。
おとなしくて、触るとふわふわで、やわらかくてあったかいミータが大好きで、猫好きになりました。

昨年の夏、帰ったとき、もう次の夏、ミータいてくれるかわからないねと聞いていました。
家に戻った夜に、どうしてかわからないけど、涙が出てきた、と言って、ミータと別れたのが悲しくて泣いていました。
ミータが大好きだから、離れて悲しいんだよ、と言って、娘を抱きしめました。

もう亡くなりそうだ、と母から電話があり、ビデオ通話で、ミータを見ると、お目目が開いたままでした。
娘は、電話を切ったあと、
ミータありがとう
ミータおやすみ
さようなら
たくさん思い出つくれたよ
と音声メッセージを送りました。
そして、すこし泣きました。

次にミータを見たとき、ミータはもう動けなくなっていました。
息はしているけど、体はもう動かすことができず、湯タンポを抱える形で固まっていました。

その夜、獣医さんに往診してもらい、最期痛くないように楽に逝けるように、注射をしてもらい、静かに心臓が止まりました。
2月15日午後9時に逝ったと、あとから母の電話で知らせが来ました。

次の朝、娘は、ミータ、、
と言いました。

18日に、母に電話すると、22日に火葬してもらうと。
小さな骨壺を買ったと。
お骨にしてもらったら、自分が死ぬまで、家に置いておいて、一緒に過ごすと言います。
そして、母は、ずっとミータを撫でていると言いました。

ビデオ通話で、箱に収まったかわいいミータの姿がありました。
撫でると、毛はふさふさで変わらないけれど、体は固くて冷たいんだ、と母は言いました。

通話を終えたあと、娘はすこし泣きました。
、そのあと、
すごくはしゃいで、早口でおもしろい物語を大きな声でずっと話し続けています、

夫が、異常を察知し、娘に
いつもよりすごくはしゃいでるから、そういうときは後で、しんどくなったりするから、静かに寝るように言いました。

その後、娘は自分のベッドに横になり、
私が行くと、
ミータは私にとって初めての猫で大好きだったと、
泣き始めました。

ミータが亡くなっても、学校生活とかいろいろあって、泣けなかったと。
ママは、私みたいに9歳のころ、命がなくなってしまう経験あった?と聞いてきました。

そして、私は、大人になってからだけど、
自分の父親や猫のるりるりが亡くなったときのこと、猫のリンの最期の話、
学校で働いていたとき、同僚の先生が亡くなったあと、どこにもその姿がなくなってしまって、とても寂しかったという話をしました。

そして、
ミータはかわいかったね
ミータ最後まで一生懸命生きたね
えらいねミータがんばったね
ミータも、娘のことが大好きだよ
ミータお空に行って、どこにでもいけるようになったから、娘にも会いに来てるよ
というと、娘は、ほんと?と。
そして、娘と一緒に泣きました。

一緒に寝たいというので、夜、一緒に寝ました。

ミータに似た毛並みの小さなぬいぐるみを、母が買って、それを娘にも送ってくれるというので、待っています。

ミータ、かわいいミータ、ありがとう。

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