【季節の楽しみ#12】郁子(ムベ)取り(11・12月)
ぼくの友達(兼大先輩)に68歳のおじちゃんがいるのだが、彼から
「ムベ取りに来い!」
と、雑かつ謎なお誘いがあったので息子(2歳)と一緒に行ってみた。ちなみに、おじちゃんの家は、ぼくのところから片道1時間半だ。
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そもそもなのだが、みなさんは郁子って知っているだろうか。ぼくはまったく知らなかった。「ムベ」なんて聞いても、思い出すのは
吹くからに 秋の草木の しをるれば
むべ山風を 嵐といふらむ
くらいしか思い当たらん。
「取りに来い!」の意味がわからん。
ムベって何じゃろなー?と思いながら、おじちゃんのウチに到着すると、早速取ってきてくれた。
この高枝切り鋏の先端に付いている謎の赤い実がムベだ。
大きさはこれくらい。
どうやらアケビの仲間らしく、おじちゃんが言うには、由緒正しい実だそうだ。何か色々言ってたけど、ほとんど聞き流してたからよく覚えていない。まぁスゴイ実だ!ってことはなんとなく伝わった。
皮を剥いてみるとなんかネチャァっとしたお世辞にも美味しそうには見えないものが出てきた。このネチャァをそのまま口に含み、黒いタネのまわりに付いたゼリー状の部分をしゃぶり取る(タネは吐き出す)のが正しい食べ方らしい。
なんだろう。。
おじちゃんを信じていない訳じゃないけど、若干の勇気がいる。
まぁ言われるがまま、食べてみる。
え、ウマァ…
味としては、柿に近い気がする。果物系の甘味があって、酸味や苦味はほぼない。ゼリー部分のねっとりした食感が面白く、スイカよりひと回り多いタネを口の中で転がしながら食べるのも、最後にそのタネをプッ!っと飛ばすのも妙にクセになる感じだ。
息子もペッペしながら食べていた。食べていると汁気がスゴく、そしてかなり甘いのが再認識される。
いやぁ。生まれてはじめて食べたけど、いい経験させてもらいました。郁子以外にも、ニンニクや青唐辛子、切り干し大根やら何やらめっちゃ頂きまして、おじちゃんどーもありがとう。
みなさんの家のまわりにもムベ生えてたら是非一度ご賞味くださいませ。マジで美味しいよ。
次は【ツリーを飾ろう】であるよ。