チロルチョコがもうなくなるから、私は書く以外なかった。
週末のプチ旅行で、ホテルに向かう直前に買ったチロルチョコの25個入りパッケージ。
その残りをくちゃくちゃと食べていたら、残りあと3個になっていた。
今日は彼と会える日だったから、仕事もいつもよりちょっと頑張れたし、化粧もヘアも丁寧に施してルンルンという感じだった。
だったのだが、彼は約束を忘れていた。
約束してたっけ?という感じで。本当に。夕方になって、発覚した。
「仕事が忙しくて、今日はちょっと厳しい」らしい。
忘れていたというのは、悪気がないってことだから、まあいいか。
そう思って、チロルチョコを食べている。
あれ、コーヒーヌガー昔苦手だったのに、美味しいやん!とか1人で思ってみたりする。気がまぎれる。
ああ、ただ決定的に言えるのは、会えることへの楽しみの違いだ。
私は、昨日だって「明日会える!」って30回は思ったんだけどなあ。
思わんのかなあ。会いたいとか、次は月曜だ!とか。
まあ、そんなこと言っても仕方ないからいいか。
責めるようなことじゃないし、私が好きすぎるだけだし。
そう、私には何か、夢中になれるものが必要だ。
彼にとっては、それが仕事なのかもしれない。
いいなあと思う。
私も、夢中になれる仕事をしたい。早急に。
そう思って、書く夜。
多分あと10分で、チロルチョコはなくなるけれど、彼には今日は会えない。
チロルチョコがなくなったら、小説を書くしかない。
今日は、それでいいや。
こういう時、私に書くことがあってよかった、と思うのである。
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