見出し画像

みんなの2時間を5分にする活動のお話

時間短縮が出来たら助かることのひとつに読書がある。読むという行為自体を愛している人には当てはまらないけれど、たくさんの本をできるだけ短時間で読んでインプットしたいのは万人の願い。でも時間が無くて読みたいリストが溜まっていくのが現状。そんな中もし

あなたの読書の2時間を5分にします

と言われたら?
話題の本、中でもくじけがちな厚い本を短くまとめて社内に共有する活動をfreeeでおこなっています。こんにちは、freee役員秘書のLuidaです。

発端~それは盗み読みから始まった~

きっかけは我らがCEOに届いた1冊の献本。パラパラしてみると、「サブスクリプション」「リカーリングモデル」などそそられるキーワードが目に留まった。CEOの不在中に自席に持ち帰り読んでみると、SaaS事業に関するその内容はみんなに教えたいことばかり。早速内容をまとめて自チーム内に共有したところみんなから良い反応がもらえ、したことへの価値を感じた。
また何か読んで共有してみよう、次は何読もう。自席のある島を見回してみるとCFO(サムネの丸の中の人)のデスクに厚さ3cmはあろうかという「GAFA」を発見。出張に出たCFOの不在中にちょっと拝借して読んでみると、「へ~そうだったのか」と目の大きくなる瞬間が何度かあった。まとめてチームに共有したところ評判は上々。その後も会社の図書館から面白そうな本を見つけると、月1くらいでチームへのまとめの共有を続けていた。freeeは仕事に直接関係があるかないかによらず情報を共有することに日頃からハードルが低いので、ここまではまぁわりと日常のペース。

便乗~波が来たので乗ってみた~

その後、上場に関わる多忙で読書まとめをしばらく休んでいたところ「アウトプット⇒思考デー」 という社内イベントの開催を知った。ざっくり言うと「なんでもいいからアウトプットしてフィードバックをもらう、をみんなでやろうぜ!」という企画※。これに乗っかって読書まとめを復活し、全社に共有することを思いついたら急に気持ちが高まった。内容的にはチームの人は面白いと言ってくれてるしそれを信じて大丈夫。問題は、全社に共有するという気持ちのハードルだ。共有が文化なfreeeにあっても、全社範囲となるとやはり勇気の要るものだ。が、イベントの波がやって来ると、乗ってみるだけでハードルはすんなり越えられていた。先導者の勇気や重要性だけではなく、乗っかることの大切さについて社内では繰り返し言われているのだが、乗っかる人になってみて、波はタイミングをとらえればあっさり簡単に乗れること、乗った方が楽しいこと、大きくなった波にはパワーがあることを改めて知った。そのイベントではアウトプットとして過去分のまとめに新作を足して全社に共有したのだが、その後も流れのままに全社に新作を共有している。
※アウトプット⇒思考デー:詳しくはこちら

需要~それぞれの願い~

そもそも「厚い本、誰か代わりに読んでくれないかな~」はのび太に限らずみんなの願いで、現在までの11冊分の読書まとめには「気になっていたけど読めていなかった」「購入したけど途中で断念した本だった」などの反応をもらっている。
一方、実は私側にも「ぽっかり空いた時間にチャチャっとなにかしたい」願いがずっとあった。秘書の仕事には一日のスケジュールを自分だけで決められない要素が多分にあり、「ぽっかり時間」ができがちだ。その時間にできる何かを探し続けていたのだが、誰かの役に立つこと、完全に自分のペースでできること(これ大事)が条件となるとなかなかぴったりはまるものがない。誰かの仕事ヘルプ系、そもそも業務範囲広げちゃう系、で検討を繰り返していたものの、本業に影響の出る可能性があるものは本末転倒なためコレというものを見つけられていなかった。この「みんなの読書の2時間を5分にするまとめ」企画は忙しければ休めばいいし、期限もないので気持ちの上での義務感や拘束感もない。探していたパズルの凸ピースを見つけたような気持ちだった。

勧誘~ドラえもんになろうよ~

「ぽっかり時間」ができる職種は秘書以外にもいろいろあるだろう。そこで気分転換にコーヒーを飲みに行って15分雑談するのも良いだろうし、コンビニに行くのも良い。私の場合、貧乏性で雑談をしても全然リラックスできないのでなにか手を動かせるものを探していた。私と理由は違うにしてもちょっとした時間に何かしたいという人はいるだろうし、この企画は特に自分ペースでできるところがおススメ。ピンと来た方にドラえもん側になってもらうべく、ポイントを3つ共有します。

ポイント1.「読者が」読みたそうな本を選ぶ
滅私!自分が読みたいものではなく読者が読みたそうな、役に立ちそうな本を選ぶのがポイント。中でも週間ランキングに出てくるような本よりはロングセラーを選ぶとうまくいく。ロングセラーにはやはりそれだけの理由があって、共有する価値が高いことが多い。また、自分ひとりでの本の選択には限界があるので周りにレコメンを聞いたりするのも良い。
ポイント2.読者が「その本読んだ!」と思えるようにまとめる
まとめは、レビューやあらすじの類にはせず、内容を忠実に淡々とまとめていくようにする。それをやっていくと毎回5-10ページ前後のボリュームになるので読む方にもある程度読む心構えが求められるが、まとめを読めば概要を周りに話せるほど「読んだ」と感じられるようにまとめたいと思っている。そこに他でも読めるレビューとは違うバリューがあると思っている。
ポイント3.読んでみてイマイチだったらまとめはせずバッサリ捨てる
評判を目にして興味を持って読んでみても、それを共有することに意味があるか確信を持てない時は、読んだ時間を嘆くより「次行こ!次!」でまとめをやめる。5分x読者数>読んだ私の時間 という事実を考えればまあそうなる。このポイントは締切の無い勝手企画の良さでもある。

上記3つのポイントを守ればそれなりに喜ばれるまとめはできるのではないかと思う。共有にはそれぞれ職場ごとのハードルがありそうなので簡単なことは言えないのだが、わかってくれる人への共有から始めてみるのはどうだろう。
この企画では人に伝える使命感を持って読むので内容の自分への入って来具合が違うのと、そもそもプライベートでビジネス本を読まない私にとっては活動自体がジブンゴーストバスターになっていてメリットだ。ドラえもんだってのび太君に与えるばかりじゃなく、与えられているものがあるからずっと一緒にいるのだろう。

終章~あなたの2時間も5分にします~

参考までにこれまでに読んだ本のリスト(Amazonへのリンク)です。
失敗の本質~なぜ日本人は空気に左右されるのか?
思考の整理学
NETFLIX~コンテンツ帝国の野望 GAFAを超える最強IT企業
Think Civility ~「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である
The Goal ~企業の究極の目的とは何か
予想どおりに不合理~行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」
パワープレゼンテーション
自分の考えを「伝える力」の授業
「事務ミス」をナメるな!
the four GAFA~ 四騎士が創り変えた世界
「つながり」の創りかた~新時代の収益化戦略 リカーリングモデル
そして、最後まで読んでくださったあなたの2時間を5分にします。
上記リストより、

「パワープレゼンテーション」のまとめの実例

をどうぞ。お読みいただきありがとうございました。



あえ共freeeのフォローしてfreeeのバックオフィス活動を覗いていみませんか?


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?