#72 うつ病になった結果不労所得で生活している僕が考えていること

働くってつらいですよね。

僕もつらかった。

つらかったけれども,耐えて耐えて頑張って働き,その結果,うつ病になって,働くことができなくなりました。

本当に働くってつらい

みんな働くことがつらいと知っているけれど,それを知りながらみんな働いてますよね。

これってどうしてなんでしょう。

「宝くじあたらないかなぁ」

「不労所得ほしいなぁ」

そんなことを言いながら,それでもやっぱりあくせく働いている。

素朴に,どうしてなんだろう?

「こども電話相談室」に「働くことはつらいと大人たちはみんな知っているのに,それでもどうして大人はみんな働いているの?」なんて質問がきたら,どんな回答が出てくるのでしょうね。

こども電話相談室でどんな回答が用意されていたのかは知りませんが(そんなのどうでもいい),「つらいけど働く理由」については,↓のような答えが一応あるのでしょうね。

①働いて収入を得ないと暮らせない

確かに,生きていくにはお金が必要です。食べるものを買うにもお金が必要だし,食べるものを自給できたとしても,自給するための土地には固定資産税がかかるので,結局食べ物を調達するためにお金が必要になります。いくら自給といったって,調理しないわけにはいかないので,ガス代はかかるし,電気のない生活なんて送れないでしょうから,電気代も必要です。賃貸なら家賃,持ち家なら固定資産税という形で,住居費も必要になってきます。

こういった,生きるために必要なお金を工面するために,働くことが必要という「答え」です。

②「働かざる者食うべからず」という道徳

もう一つの答えは,道徳的な問題を持ち出すものです。「働かざる者食うべからず」という道徳観念を持ち出して,「働かずに生きること」を悪いとみなし,その結果,「食べて生きていくには働くことが必要だ」という風に答えるものです。

でも,①と②は本当にそうなんでしょうか。

僕の現状が,その答えを教えてくれています。

その答えとは「①も②も違う」ということです。

まず①については,僕は働いていないのに収入があります。傷病手当です。そのため,僕は,現状,働いていないのに収入を得ることができています。まあ,傷病手当は,保険給付なので,日頃から社会保険料を払っていたことが前提ではあります。とはいえ,社会保険を納めていなくても,生活保護を受給することはできます。生活保護として,働いていなくても,収入を得ることができるので,①は誤りです。

②についても,僕は,休職後に,「働かざる者食うべからず」なんだから,お前は恥ずかしい存在だ!と言われたことはありません。だから,僕自身,「働かざる者食うべからず」という道徳観念と出会っていません。それと,誰がどんな道徳を持つかは勝手ではありますが,法的には「働かざる者食うべからず」は誤りですね。生活保護があるからです。だから,少なくとも,現在の日本の法律上は,「働かざる者食うべからず」という道徳観念は採用されていません。

だから,僕の意見としては,「つらいけど働く」のは理由がないことになります。

ただ,↑の①とか②の考えを人々が共有していると助かる存在があります。

国です。

「働いて収入を得ないと生きていけない」

「働かざる者食うべからず」

とみんな思っていれば,みんな働くわけです。

そうすると,会社から給料が払われます。

その給料から,源泉徴収という形で,こっそり,税金・社会保険料・年金が国に払われるわけです。

源泉徴収にしておけば,みんな手取りばかり気にして,税金や社会保険料・年金の金額にはそれほど気にしなくなり,国にお金を納めている感覚が鈍くなってくる。

「働いて収入を得ないと生きていけない」

「働かざる者食うべからず」

という考えと源泉徴収がセットになると,国にとってめちゃくちゃ都合がいいんですよ。

生きるために働いて給料から源泉徴収されることが当たり前になれば,税収を確保できるからです。

話を戻します。

僕にとっては,「つらいけど働く」理由はありません。

しかも,現在の僕は,誰もがうらやむ不労所得暮らしです。

毎月申請さえすれば,協会けんぽから,基本給の3分の2が振り込まれてくるわけです。

冒頭で,つらいけど働いている人々が

「不労所得ほしい」と言っていると書きましたが,僕は,そんな,つらいけど働いている人たちの夢を叶えちゃっている状態にあります。今,この瞬間にです。

だとしたら,普通に考えたら,僕は,なるべく長く傷病手当を受給したほうがいいはずです。

夢の不労所得暮らしが,現実のものとなっているわけですから,この夢を,なるべく長く味わっていたほうがいいはずです。

傷病手当の受給期間は,1年半がマックスなので,「働くことはつらい」という考えのもと,合理的に考えた場合,僕は,傷病手当を1年半まるまる受給するべきということになります。

確かに,傷病手当の金額は,↑にも書いたとおり,基本給の3分の2ではありますが,僕が1人で暮らす費用は十分に賄えます。趣味も読書ですから,図書館に行っておけば娯楽も満たされるわけで,他に何かお金のかかる趣味をしたいわけでもありません。

そのため,僕の場合,働いて基本給の3分の1をプラスすることよりも,不労所得期間をなるだけ延ばすことが合理的です。

そのはずです。

不労所得期間をなるべくのばしたほうがいいに決まっています。

でも

僕は,不労所得期間のマックスよりも早く復職したいと考えています。

(あの,一応言っておきますけど,傷病手当の受給要件の1つに「就労不能」があって,これを満たすかどうか判断するため,医師の意見書が必要となります。そのため,僕の意向だけで傷病手当受給期間を伸ばせるわけではありません。)

普通に考えたら,不労所得暮らししていればいいのに,僕は,マックスよりも早めに復職しようとしているわけです。

これって,おかしいですよね。

だって,「働くことはつらい」はずです。

つらいことからは逃げたほうがいい。

まだまだ不労所得人生を謳歌できるんだったら,そのほうがいいのに,それをやろうとしていない。

これがどうしてかって,すごく気になりませんか?

僕の行動って,完全に,冒頭の話と矛盾していますからね。

「働くことはつらい」→「不労所得で暮らしたい」という話です。

「不労所得」という誰もがうらやむ状況を放棄しようとしているわけですから。

不労所得を放棄しようとしているその理由って,

結局,「好きなことしたい」ということなんです。

「好きなこと」というのは「弁護士の仕事」です。

ああ,そこのあなた!

「古田は仕事が好きでよかったけれど,私は違う。仕事が好きになれない私は,結局つらい仕事を続けなきゃいけないんだ!」とか思いませんでしたか?

僕が考えているのはそういうことじゃないので,もう少しお付き合いくださると助かります。

僕は,現在不労所得を得ています。去年の7月からなので,もう約8か月,働かずに暮らしていることになります。そして,働かずに暮らせる日々が,もう少し続く予定です。

おそらく,毎日働き詰めになっているあなたには,想像もできないような事態だと思います。

そんな事態に陥った僕が,どんな考えを抱くに至ったのか。

それは,「不労所得それ自体に価値はない」ということです。

冒頭でも書きましたが,「不労所得もらって毎日遊んで暮らしたい」という話,よく聞きますよね。

「宝くじ当ててマンションや株を買って,不労所得で暮らしたい」とかもです。

あたかも「不労所得」それ自体がこの上ない喜びであるかのようです。

しかし,実際は違います。

いくら,不労所得をもらっても,それ自体が喜びになるなんてことはありません。

喜びや幸せというのは,やっぱり,日々を過ごしている中で,自分で作り出していく必要があるのです。

その「作り出す」方法というのが,「好きなことをする」ということで,今の僕にとっては,「仕事をする」ことなのです。

(とはいえ,もちろん,復職したらしたで,やりたくないと思ってしまうかもしれないです。このことは,ここでは置いておきましょう。)

結局,好きなことを頑張ることが,人生を謳歌していることになるんだと思います。

ただただ不労所得をもらっていても,それで幸せが訪れるわけではありません。

自分の興味関心=好きなことに没頭することが必要で,結局,行動することが必要になってくると思います。

僕の場合は,弁護士という仕事が,自分の好きなことなので,それをやりたい。

そうすると,給料が入ってくるので,現在もらえている不労所得=傷病手当がもらえなくなるけれども,その不労所得よりも,仕事をして給料をもらうほうが,自分の人生にとって,より良いと思っているからこそ,傷病手当をマックスまでもらうよりも,復職したほうがいいと考えているわけです。

そこのあなた!

「結局,仕事が好きという話じゃねーかよ。仕事がつらいという私には関係ない」と思っていらっしゃるでしょうが,これから話します。

僕としては,うつ病になったという経験上,つらい仕事を続けるのは,本当にやめたほうがいいと思います。どんどん,症状がひどくなるからです。僕よりもっと深みにはまってしまうと,抜け出すのは,もっともっと大変になるとおもいます。

本当につらいのであれば,仕事を休んで,僕と同じように傷病手当をもらったり,あるいは退職して失業手当をもらったりするのも,とても良い選択であると思いっています。その受給期間を過ぎた後に生活保護を受給することになるのも,賛成です。

つらい仕事を続けるよりも,国からしぼるだけしぼりとったほうがいいと思うからです。

ただ,それに踏ん切りがつかない方もいると思います。

「生活保護なんて・・・」という意見に僕は反対ですが,そういった常識がまかり通っていることも,理解しているつもりです。

じゃあ,どうすればいいか。

僕は,会社に勤めている=固定給があることを,逆に利用してやればいいと思うのです。

この動画を見て(というか,聞いて)みてください。

このブログで何度か登場した,西野亮廣さんのVoicyです。

(西野亮廣さんは,VoicyをコピペしたものをYou Tubeにアップするという,You Tubeに1秒もお金を使わずにチャンネル登録者数がどれくらい伸びるかという実験をされているとのことです。僕もこんな実験できるようになりたい。)

さて,

↑の動画では,現在はサラリーマンの時代ということが語られています。サラリーマンは固定給をもらっていて金儲けを考えなくていいからということが理由ですね。

僕も,この意見に同感です。

僕としては,つらい仕事を続ける必要はないとは思っていますが,なかなか踏ん切りがつかない人がいることも理解できるので,そういった方は,逆に,固定給があることを利用して,全くマネタイズを考えずに,やりたいことをやってみたほうがいいと思います。

僕も,今のところ,これが理想なんですよ。

会社から固定給をもらいながらも,やりたいことをやってみたい。

お金儲けのことを考えなくていいから。

僕がやりたいことをやってみたいと言うと,「独立したほうがいいな」と返答されることがままあります。

そりゃ,僕もやりたいことはあります。

もっと事件処理を効率化して,手持ちの事件数を増やせれば,新規受任も増やせるし,はけていく事件も増えるわけです。そうすると,今まで以上に着手金・報酬金をもらえるようになるから,結果的には,費用を安く抑えることができるようになる。

こういったことをやりたいと思ってはいます。

でも,だからといってそれが「独立」すぐ独立に結びつくかって,違うと思うのです。

独立すると,事務所の設備や事務員さんから準備しなきゃいけないし,事務所の家賃も払わなきゃいけない。

そうなると,必然的に,払うお金が爆発的に増えるわけで,その結果,お金を儲けることが必要になってきます。

しかし,従業員であれば,事務所の資本を使えて(雨風をしのげるデスク,パソコン,事務員,コピー機など・・・),払うお金が増えないし,しかも,給料もらえるので,マネタイズを考えなくて済むわけです。

西野亮廣さんや箕輪厚介さんが,吉本興業や幻冬舎とはほぼほぼ独立して事業を行っていながらも,まだ会社に籍を置いているのも,「会社の資本を利用したい」という思惑があるからなんですよね。

僕もそう。

会社の資本を利用したいし,給料ももらいたい。

具体的にいえば,僕の場合は,サラリーマンとして,固定給をもらうために事務所の事件も一生懸命やるけれど,ある程度,僕を自由にさせてほしいという感じですね。

もちろん,それが事務所にとってもプラスになることを見せつけなければならないことは当然ですが,僕を自由にさせられるだけの理由を見せつけられなければ,僕は黙々と事務所のために事件を処理するしかありません。

逆に,僕としては,十分な実績を見せつけられているのに,自由にさせてくれないということであれば,その事務所から離れるしかないでしょうね。そうなると,他に気のあう事務所を探すか,独立するしかありません。

こういった感じに考えています。

ちょっとまとめに入りますが,

「不労所得」「不労所得」言っているそこのあなた!

不労所得を実際にもらっている他でもない僕が,結局働こうとしているぞ!

「不労所得」をもらって遊んで暮らすことが本当に目指すものなのか,もう一度考えて見るべきだと思います。

「遊ぶ」の内容がとても大事ですよね。

ただただゲームするだけじゃ,すぐ飽きます。

おれもポケモンすぐ飽きたし

結局,好きなことのために一生懸命がんばりたくなるのです。

不労所得なんて,幻想です。結局,好きなことに打ち込みたくなる。

だから,「不労所得」なんて幻想を抱くよりも,自分が打ち込みたいことを見つけるべきだと思います。

言ってしまえば,現行の制度でも,いずれ不労所得は訪れます。年金もらえるようになるからです。だから,「不労所得」って,年取れば実現するものです。年取れば実現するような夢を抱いていてもしょうがないし,これまで書いたように「不労所得」自体に何の意味もない。

打ち込めること,没頭できることが何かというのを見つけることが大事です。

ただ,それは,結局,行動しないと見えてこない。

そして,行動するのは,固定給のあるサラリーマンの方がいいのです。マネタイズを考えなくて済むから

これがもっと進んだのが,ベーシックインカムですね。

これって,国がお金を払ってくれる制度です。

ベーシックインカムがあるんだったら,会社から固定給もらう必要もない

固定給すらもらわずに好きなことやれるようになります。

やっぱり,現状だと,事業を行いながら生活保護を受給することは難しいと思うので,ベーシックインカムの導入は,大きな意味があると思います。

ベーシックインカムが導入されれば,いよいよ,本当にお金のことを全く考えずに,やりたいことをやれるようになるからです。

ああ,早く導入してくれー

結局,

・「不労所得」は幻想で,好きなことやるようになる。

・好きなことやれるなら,サラリーマンでやれるのが理想。

・お金のことを考えずに済むの究極がベーシックインカム

・ベーシックインカムほしい

という話でした。

ベーシックインカム導入後って,ものすごく幸せな世界だと思います。

だって,国民全員が「生きるために働く」から解放されるから

みなさんは,どうしますか?ベーシックインカムが導入されたら。

今だと,多くの人が,1週間のうち5日間,昼間働いていますが,それがなくなることになります。時間が有り余りますね(笑)。

この時間をどう使いますか?

僕は,現状,疑似ベーシックインカム状態を経験しているわけですが,その結果,「働く」(=好きな仕事をする)を欲する事態になってしまいました。

だからこそ,(現状でも年取れば実現する)不労所得なんかを目指すよりも,好きなことが何かを,行動しながら探していたほうがいいと,僕は思うのです。

とりあえず,現状では,マネタイズを気にせず,固定給をもらいながら,好きなことを見つけるために行動したほうがいいと思います。

いつの日か,固定給すらいらなくなるベーシックインカム導入を待ち望みながら

(まあ,ベーシックインカム導入をつぶやいたりして,議論を巻き起こすくらいはしておいたほうがいいとは思いますが)

それではまた明日。

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