ひとり舞台裏

あるフォロワーさんのお誘いで、C3とBase Ball Bearについて話し合い、それをYouTubeに投稿してもらおうとしてたんです。今年3月のBase Ball Bear大阪公演あとでした。

ただ、ライブの延期と新型コロナの不安でお断りさせて頂きました。何が怖いって、かかることより感染させることが怖くて。ちょうど祖母が亡くなったタイミングでもあったからか、他人を治らないかもしれないような病気にさせてしまうことが、とにかく怖かったんですね。

そこから、転がるようにコロナ禍が世界に訪れました。
4月は本当に密かに暮らしてました。週3回のスーパーと(肉類の賞味期限って本当に短いですよね)、夜遅いランニング、幾ばくかの読書だけが楽しみでした。

そうやって暮らしていく中で気がつきました。僕は家にいるだけでは音楽を聞かないと。密かに暮らす中で、気持ちが動くことを避けていて。元々僕は好きなものを繰り返し繰り返し、繰り返し聞くタイプですが、その元々好きなものも、コロナ禍でいくつもライブが中止・延期になったから聞けなくなってました。

そして、不意に当初の予定を思い出します。初対面の方と、カッコ良くいえば対談なんてものを、Base Ball Bearを題材にして僕が行って良いのかと。なんて大それたことを…と思いながら、そんな気持ちにも4月は見て見ぬ振りでした。

そもそも頭の回転が遅く、周りのものを疑いながらも読み解いて、ようやく自分の気持ちを表現する僕に、そんな反射神経はないですし…と。

ただ、こんなぼんやりネガティブを打ち破るきっかけになったのが、また別のフォロワーさんのインスタストーリーでした。それは、引きこもってる中で、アニメや映画、動画、ゲームで過ごしていると、音楽を聴く暇がないみたいな内容だったかと思います。

そこで思いついたのが、音楽として聞いたものをなんでもアップしてみるという、きっと使い古された方法です。#こうの今日のアルバムと題し、とにかく聞いたものをなんでもアップしようと。手の込んだことはほとんどやらない、やれない僕ですが、ちょっとした文章でも付けてみようと思って始めたら、これが意外に楽しくて。

長さのムラは激しく、アップするのも深夜が多いですが、まず意識の切り替えイベントとして大きな効果があって。起きて、食べて、洗濯して、静かにして、遅くに走って寝る。そんな繰り返しだけの日常じゃなくなったんですね。それからも2週間くらいは同じように密やかに暮らしてましたけど、毎日のなにかが色めいて見えてくると。

そして、ようやく最初の話に戻りますが、C3をひとまず攻略しようと思い立ちます。Base Ball Bearに関する感じを文字にしようと。なにか、自分なりのフレームから言葉にしようと。インタビュー記事とかに触れる前に、作品からの感じを大事にしていこうと。

ただまあ、書く上で何か恥ずかしさ、申し訳なさみたいなぼんやりハードルがいくつもあったと気がついていきます。とにかく周りの目が気になると。また、少しずつこれを続けていることへの痛さみたいなものも襲ってくると。

これって何かというと、1つは、自分のフォロワーさんのベボベファン率だなと思いまして。そんな方々の、薄いリアクションをとにかく怖がってるんだなと気づきました。また、皆さん本当によく聞いてて。そんな方々をツイッター上のタイムラインに集めたのは自分なんですけど(笑)。

ってなると、こんな粗末な文章とマインドじゃ…とまたネガティブな気持ちにもなりまして。だから、こんなぼんやりハードルをあの手この手で下げ続けました。勢いで書いちゃえ…とか、ドラマチックなら…とか、途中始まった「LIVE IN LIVE〜IN YOUR  HOME〜」にかこつけたりして、少しずつ書いてみてました。長文を書く練習もしなきゃ、と思い、聴いた作品を1から調べ直す!みたいなこともやっていました。

この段階で、少しずつ自分の「リアクションの有無よりも、なんとなく誰かに読んでもらいたい」という気持ちに気づきます。時間をとって僕ひとりのためだけには書けないけれど、ネットに流すことで、丁寧な言葉遣いや続けたいというモチベーションになっている自分に気づいたというか。

そして、先週くらいに、この2か月の振り返りにと思い立って書き上げた次第です。ちょうど、仕事がひと段落したタイミングでもあります。今回、書くにあたってポラリス、GrapeとC3という4曲ずつの枠として捉えて書きました。トピック多くて溺れそうになるアルバムでしたが、これなら書けると思って。

ただあとから調べると、Talking Rock!もだし、インタビュー記事でもだし、大体こんなふうに書いてあんじゃん!と(笑)

まあでも、時間は掛かりましたが、途中の自己評価通りだけど、人のことを疑いながらの気持ちのすり合わせじゃなくて、ゼロから言葉を紡いだ。この体験こそ今回の手柄だなーと思います。

だらだらとすみません。お読みいただいた方、ありがとうございました。引き続きゆるっと書き続けたいと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?