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息をするように

 よく考えたら新年の挨拶を飛ばしました。あけましておめでとうございます。こうです。1月22日に、Base Ball Bearのニューアルバム『C3』がリリースされますね。それを前に、9月から12月にかけての「Guitar!Drum!Bass! Tour」(以後ギドベツアー)をセトリを見ながら振り返ろうと思います。

https://music.apple.com/jp/playlist/tour-guitar-drum-bass/pl.u-RRbVvbRCzDzep2


ド頭は「試される」。確かめるように目線を合わせてイントロに入るのが印象的でした。またアウトロのアレンジが良くって、音源よりもギターが鳴り響くフレーズが追加されてました。このverでアルバム収録されるのかなー、楽しみだなー!

https://youtu.be/oOhSXyj3RKk

切々とした余韻のなかを切り裂くベースからは「Stairway Generation」。彼らの代表曲の一つと思われるこの曲も、音源とは違い、ベースを軸にドラムとギターが駆ける曲に変化してました。珍しくベースがフィーチャーされた曲、ではなく、パートに合わせてベースが目立ってくる今現在のBase Ball Bearを表す曲だなと。

軽いMCを挟み「いまは僕の目を見て」「彼氏彼女の関係」「不思議な夜」のポップでメロウな三曲。新曲からインディーズの曲、そして第二期を表す曲たち。歌詞の具体性や思い浮かべる情景、メロディのアプローチは異なりますが、曲から感じられる涼やかさや相手に真っしぐらな視座はどの曲も同じ。そのアプローチのレンジはベボベ特有の面白さかと思われます。
ちなみに日比谷公演では「不思議な夜」のところが「「それって、for誰?」part.1」でして、歌詞のファンタジックさをひっくり返す曲順に大笑いしてました(笑)とはいえ自己批判しながら想いを洗練するこの曲の姿勢は、実は、非常に親和性が高いんだなと思いました。

https://youtu.be/eDdFPRwzwPE

この後のMCは、特にツアー前半では小出さんが見学された観光地の感想会でした(笑)面白いとされる場所を見て面白かったことを子どものように話されて、そもそもほとんど観光しなかった人がこんなに楽しげに…などまあまあ困惑だったのですが、不思議と暖かい気持ちになる時間でした。そのMCを挟んで「ポラリス」。この曲は、3人であることにフィーチャーしたそれぞれの歌唱パートにソロが入った曲です。このツアーのタイトルを表す曲でもあって、MCからの不思議な暖かい気持ちも相まって、とても朗らかな時間でした。

そこからは一転して「Flame」と「Summer Melt」。明るく楽しい旅の中で、不意に訪れる孤独と陰鬱のように。以前彼らは「ido」という曲で移動する中での孤独を謳われていましたが、そのような楽しさが振り切れそうなところにある寂しさ、切なさが表された…などと思いました。音源に比べ音の厚みは減っていたように思いますが、その分ギターソロなどではメロディが鋭く響いたように思います。

https://www.youtube.com/watch?v=Wkk0tAmozlQ&feature=share

「Summer Melt」で解けてしまったところに叩き込まれるのは「ダビングデイズ」と「PARK」。「ダビングデイズ」は大変久方ぶりの演奏なのではないかと(セトリサイトで検索したところ7年ぶり!)思いますが、今回は「PARK」よろしくベースとドラムの演奏に、効果音的にギターがメロディを乗せるようなアレンジでした。音の厚みとその重ね方を突き詰めたアルバム「新呼吸」の曲がこうアレンジされるとは…とてもとても面白かったです。

MC後は「changes」から。Base Ball Bearのブライトかつダークさを持つこの曲から、ライブはクライマックスに向けて怒涛のノンストップ…!っていうと常套句が過ぎるのですが(笑)「ダビングデイズ」とは異なり「changes」や「十字架YOU and I」、「LOVE MATHEMATICS」に「CRAZY FOR YOUの季節」はこれまでも何回と演奏されてきましたし、いつもその時のストロングスタイルで演奏されるなと思っています。今回もそうで、それぞれの楽器と声を掛け合わせたことを、ポップでロックに突き詰めていく様が見て聴けたのだと。その中で新曲の「Grape Juice」が、そのフレッシュさをぶちまける!というような(笑)現在ではギターソロも当然ボーカルの小出さんが演奏されるわけですが、これらの曲が持つ攻撃的なリフも、圧倒的なキャッチーさを持つギターソロも、涼しい顔で弾きながら歌われる姿がとても印象的でした。

ハイスピードで攻撃的なタームのあとは「セプテンバー・ステップス」。ファンキーでメロウなメロディと、駆け抜けていく時間を歌ったこの曲で涼やかに締めて本編終了です。この軽やかさもまた、現在のBase Ball Bearの新しい到達点かなと。

アンコールではグッズ紹介のMCを経て「Girl Friend」と「ドラマチック」。ツアー前半では「The End」が演奏されていました。

https://youtu.be/gfH1dMCqtbw

アンコールでは特に、この2年間を纏め上げるような曲たち。当初3人になってしまったときには、いつも本人たちすらしっくりきてなかったようなアレンジでした。しかしながらセットリストを振り返ると、このツアーはそのしっくりこなさすら踏まえて、タームごとの彼らを彩る代表曲を2019年の新譜『ポラリス』『grape』に合わせてアップデートしていくようなツアーだったのかなと思います。The Endはその最たるものでありました。

これにて今回は終了です。長文ありがとうございました。リリース前日でも書かずに聞けるか!と書き納めた次第です。次回はおそらく『C3』について書いていきます、よろしくです!

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