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意味を持つ連続した現在の積み重ねを! 2020 J1リーグ第18節マリノス VSベガルタ仙台 プレビュー後編

※本稿は前編を見ていなくても楽しめるように作られた前後分断プレビューです。

台風が心配ですね。

非常に面白い試合だった鳥栖戦。前編でも書いた通り祝連勝ではありますが、1つずつ順位を上げていくには何連勝も必要になるため、2連勝では満足していられません。続けて行きましょう。

そして、確定している日産スタジアムでの試合は、今節までです。
冬も日産スタジアムでの試合はあると思いますが、ACL開催を踏まえ決勝まで勝ち進む事を考えると、一部の選手や監督にとっては、今シーズンの日産スタジアムでのラストゲームの可能性もあります。やってくれるでしょう。

次の対戦相手はベガルタ仙台。
ここまで16試合を消化して、勝ち点11とかなり苦しんでいます。今シーズンからは木山監督がチームを率いていますが、今回も監督である彼から、チームを紐解いて行きましょう。

1,【J2で揉まれた戦術家 木山隆之】

木山監督と聞くと、真っ先に出てくる印象は戦術家。
特に愛媛から山形での計5年間は、限られた戦力の中で守備に重点を置きながらも、選手を育て戦術的な工夫をしつつ結果を出してきた監督です。

育てた選手をざっと挙げても、汰木、阪野、瀬沼、藤田息吹、札幌の白井、そして、先日やられたセレッソの坂元。
次のチームに教え子を連れてこれる人望もあり、今年もレンタル先の変更とはいえ、柳がそれにあたります。

仙台の状態を考えれば、J2やJ3からの獲得選手、J1のレンタル選手を上手く使いたいと思うので、監督としての人選はかなり的を得ていると思いました。

戦術面においては、仙台の監督になっても守備的にやるかと思いましたが、蓋を開けてみると4123の前傾布陣を選択。これは少々驚きでした。
守備的という評価は実は間違っていて、限られた選手の中で結果を出すには、守備的に考えざるを得なかったのかも知れません。
コメントで守備が強いチームが強いと言っている時もありましたが、それが根っこの考えではなく、しっかりと攻撃にも理想があるのでしょう。

でも、ここまでの得点数は1試合1点未満。失点は1試合1.8点以上。攻守ともに上手くいっていません。そんな中での前節東京戦では3バック採用。

確かに、守備的に戻ってもおかしくはない状況ですよね。
山形時代も4バックから3バックにしている実績があり、これは守備を整備するために行っています。
今回の布陣変更も、その時と同じ流れの中にあるのかなと。
なので、仙台は3バックは継続してくるのではないでしょうか。

うん、去年までの山形を分析するだけで、今の仙台の形が見えて来そうです。

2,【チャレンジから現実的なスタイルへ】

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シーズン折り返し前に3バックを本格始動させたのは、自分の成功しているフィールドに戻したという事でもあります。
ここからはチャレンジではなく、現実的に守備を構築し、その枠の中での攻撃を模索することになるでしょう。

仙台の守備の仕方も、山形のそれに近づいてきています。
山形でやっていた守備は541。
あれ、サマリーマップと違いますね。
これは、山形の完成形の話なので、仙台のようにWBの食い付きがなかったためです。

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そう考えると、541が正解でここを整備してくるかもしれませんが、密集型も食いつく守備なのも変わりません。

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山形では、この541は人数を揃えているだけで、結局食いついてしまうため、パスやドリブルで打開する相手にはやられていました。
密集しない選手はボールウォッチをしがち。サマリーマップの仙台に似ています。

もちろんこれで終わりでなく、次のステップになるだろうハイプレスの整備に関しては、このやり方が染み付いてからでしょう。もう少し言えば、前に人をさけるようになってから。なので、まずはミドルブロックで来ると思います。

一方で攻撃に関しては、山形での攻撃のやり方を見ていると、ビルドアップをいろいろ工夫し、まずは、どんな形であれラインを上げて押し込む。
ゴールまでの道筋としては、サイドを揺さぶってのクロス。そこら辺は仙台でも変わっていません。でも、J1ではそれだけでは厳しい。

山形でも、まずはサイドを揺さぶっての攻撃を落とし込んでいますが、中央を上手く使う道筋を3バックで作ったので、仙台でも同じ狙いをするでしょう。

また、今後かなりビルドアップをいじると思います。もっと可変型のビルドアップにするのではないでしょうか。でも、マリノス相手には、現在の固定ポジションの可能性が高いです。さすがに中2日で可変の落とし込みは出来ないでしょう。

じゃあ今は何をしているか、前編でも書きましたが、まずはWBの上下動勝負です。WBが上がれない場合は、シャドーが空席のWGポジションを取ります。

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WB又はシャドーのどちらが受け手になるにせよ、ここでボールを収めてのサイド攻撃が狙いです。そして中央侵入し押し込んで勝負。
また、3421であればオリジナルポジションが中央に密集する事になるので、縦に速く攻める事を考えれば、正解でしょう。ここはマリノスと同じアプローチですね。

とはいえ、結果的には前線を5枚にするやり方ではあるので、鳥栖戦で上手くやったマリノスとしては仙台相手にも上手くやりたいところです。

3, 【ベガルタ仙台をどう攻略するよ】

さて。うーん。
今回も、特段の対策がありません。
仙台の攻撃に対しては、土曜日に鳥栖相手にやった事を水曜日のメンバーでも出せれば大丈夫でしょう。
敢えて一つ挙げるならば、WBが上がると前線への道筋がCH経由にどうしてもなるので、ここは意図的に狙いショートカウンターをしたいところです。

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そのためにも、ロングボールはしっかり奪いたい。

続いて守備に関しては、ボール密集型を外せるかどうかの一点です。
今ならば、マリノスのパスとドリブルで充分外せると思います。ここも、鳥栖戦の継続が出来るかが注目ポイントです。

あとは、トランジションですね。こちらも鳥栖戦同様です。
特に守から攻への切り替えを速く行う事。WBの裏はどうあっても空いてますから。

4,【マリノスみんなのプレビュー】

さぁマリノスみんなのプレビュー。
akiraさんのリツイートから。

本当にこれ。
4バックからの3バック可変は、私も見たいです。

続いてロッドさんのリツイート。

これはプレビュー内で伝えた様に、1人で2人を食いつかせれば問題ないでしょう。どれだけ引きつける事が出来るか。
もっと高い位置で食いついてくるなら、GKも使えば躱せます。

最後に、ozaさんのメモ型プレビュー。

同じですね。鳥栖相手にやったものを継続出来れば問題ないです。
大事なのは継続と向上。そこら辺もボスは考えてるんだよなぁ。

5,【最後に】

さぁ、スタメン。

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マリノスは次節お休みのサントスは出場するとみます。中3日なので、ローテーションの度合いは減りそうですが、前節に松田を少しでも出した事に意味を求めるならば、テルがまだとの事なので、ここで使ってもおかしくはありません。

仙台は道渕がとても良かったので、使ってきそうな気がします。シャドーにターゲットを置く事もする監督なので、ゲデスもあるでしょう。
CBは変わらず。マリノスと同じ様な考え方。

という事で、お送りしてきた後編。みんなのプレビューに参加いただいた方、ありがとうございました。

ここにきて、対戦順序に意味が出てきている気がします。これはとても良い流れ。このまま残り8連戦を駆け抜けたいです。
気付けば上位にいるはず。

ここまで読んでいただいた方、読後に何かのアクションを行っていただいた方に感謝いたします。

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