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嵐の中で輝いてその夢をあきらめないで J1リーグ第21節マリノス VS大分トリニータ プレビュー後編

※本稿は前編を見ていなくても、楽しめるように作られた前後分断プレビューです。

もう、なんかよく分からないけど、米倉千尋ですね。適切なタイトルが浮かばなかった。。。

短いシーズンは佳境に入り、マリノスは実に4ヶ月半で、ほとんどの日程を消化する事になります。
今までは約10ヶ月をかけてシーズンを消化していたので、おおよそ通常シーズンの2倍速で進んできました。
これだけで、今年は特殊なシーズンであるといえるでしょう。

その只中にあって、これまでのチームの変遷は実に大胆で挑戦的。とても私好みです。選手は進化し続けています。確実に。
だからこそリーグ戦では、そろそろ結果が欲しくなる頃です。

次の対戦相手は、大分トリニータ。
去年から前線の選手の入れ替わりや怪我人もあり、前半(本当は去年の終盤から)は苦しんでいましたが、しっかり立て直してきました。
本来の自陣ポゼッションからのカウンターで勢いを取り戻しています。立ち返るところがあるって大事という話ですね。

1,【組織で戦うという事への挑戦】

大分に関しては、去年だいぶ書きました。

片野坂さんに関してと、大分の概略に関して書いた1巡目対戦はこちら。

守備の原則に関して書いた2巡目対戦はこちら。

師事した監督が特徴的な事もありますが、カタノサッカー?(で良いのかな)は、とても組織的です。ただ、まったく個人の能力が介在しない組織などありません。
人が変われば、微妙にやる事とやれる事が変わります。
昨年の終盤でそこら辺を感じていたのでしょう。J1リーグ2年目の片野坂さんは、『新しい事に挑戦します』とシーズン前に言っています。

では、それは何なのか。
大分の疑似カウンターは、自陣でポゼッションをして、相手を引きずり出して裏を刺すものですが、課題になるのは自陣ポゼッションに、相手が食いつかずに引かれた場合の崩し。
要は相手陣での攻撃です。自陣ではGKを使えますが、さすがに相手陣ではGKは使えません。数的同数の敵をスペースがない状況で崩すのは、自陣ポゼッションとは違います。簡単ではありません。かといって、強力な個人を雇える状態でもない。

これらから、組織重視の片野坂さんが今シーズン取り組むのは、おそらく前から嵌めるプレスだろうなと思っていました。違ったらごめんね。

ハイプレスを行う時には、もちろんショートカウンターでゴールを奪えればベストです。
しかし、片野坂さんが作り出したいのは、相手に前に蹴らせ、セカンドボールを回収し、相手よりも速く前に攻めるというやり方だと思われます。
引かれるのなら、引けない状況から崩す。
これであれば、急に相手陣でのポゼッションで上手くなる必要はありません。プレスで奪いきる必要もありません。あとは、ハイプレスを仕掛けるタイミングです。

ここら辺でだいぶ苦労した感はありますが、鹿島戦ではしてやったりで勝ち切りました。どこで耐えて、どこでチームとして崩すか。この『チームとして』というのが、個人のカウンタ一辺倒のチームとの大きな違いでしょう。実に素晴らしい仕事ぶりだと思います。

2,【マリノス相手にはナチュラルオーイタ】

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前段の内容があるとはいえ、マリノス相手では少々趣が異なります。
そりゃ、マリノスは前から奪いに行くもの。前回対戦でも結局やられたのは疑似カウンターでしたね。

なので、攻撃ではほぼ疑似カウンター注意になるんじゃないでしょうか。
特に岩田からのフィードに気を付けたいと前編で書きましたが、基本的には最終ライン全部嫌です。
それは、最終ラインに上がってくるキョンゴン含めてです。

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バンバン裏を狙ってくるでしょう。

守備では、前回対戦は442で来たとの事ですが、今回は5バックで来ると思います。噛み合わせの問題です。

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後は引くのか前から来るのか。
ここは、大分は結果的に引く事になるんじゃないでしょうか。それだけ、今のマリノスは押し込むやり方が出来ています。
でも、大分は『トランキーロ!あっせんなよ』が出来ますから。この事象が現れても、どちらのペースとは言い難い試合だと思います。

3,【大分トリニータをどう攻略するよ】

大分のやり方。攻撃では4バック、守備では部分的にしか人に付かない5バックというのは、本当に面倒です。
マリノスとしては、ここまでの試合に引き続き、マリノス守備時の相手のSBを誰が見るんだ問題と、マリノス攻撃時の中央封鎖された時にどうするよ問題のダブルヘッダーです。
反対に言えば、両方やっつけられるチャンスです。

まず、大分の攻撃に対してですが、2つの対応方法が考えられます。本当は、大分の特徴に合わせた複雑なプレスが出来れば良いのですが、それが出来たらもうやっていますね。
なので、プレスはシンプルに考えようというものです。
①受け手を押さえる
この場合で一番良いのは、サイドにボールを誘導する事です。

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誘導すれば、逆サイドは中間ポジションを取り、二人を消します。後方は人を捕まえて、受け手を潰します。

②出し手を押さえる
この場合ではGKを含めて相手の後方部隊は全部押さえます。

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この時は、ボールサイドのWBが前を押さえに出て、後方はスライドです。逆のサイドが出るパターンもありますが、前に出る分かりやすさを取っています。そもそも、WBを上げずに、逆サイドの低い位置を捨てるという方法もあります。

皆さん、どれが好き?
どれにせよ、中途半端はいかんぜよです。
これで、大分の上がったWBにボールが通るならば、仕方なし。
こちらも『トランキーロ!あっせんなよ』です。

続いて大分の守備に対してですが、ここも単純です。
サイドか中央か。
サイドの場合は、明確に1対1が生まれます。
なので、フォアリベロやCHがサポートに行けば、剥がせて進行出来ます。

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中は開かないと思うので、結果、押し込む事になり、柏戦の続きをする事になります。
柏戦でも丁寧に崩せているので、これを見たいという人もいるでしょう。
するとマリノスはWBと左右のCBの間を突いて、最終的には柏戦同様にバイタルが空くようになり、マイナスクロスが鍵になります。ここで決めれるか。

まぁ案外、こんな時には完璧なクロスが上がって先制なんて事もあり得ますが。。。

中央を崩す場合は、早めに中央にボールを入れてしまいます。
サマリーマップにも書きましたが、ゾーンの受け渡しの位置がやはり弱点です。1トップ2シャドーのままの位置よりも、2トップ1シャドー化した方がそこを突けます。

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後者が出来るとゾーンDFの攻略の糸口が見えてくるので、私はどっちも見たいんですけどね。

ここまで書いてきましたが、明日は雨量次第でピッチに水が溜まる可能性があります。書いたものが参考にならないかもしれません。
ピッチ状態にあわせて柔軟に対応する事の方が大事かもしれない。

4,【マリノスみんなのプレビュー】

ozaさんのメモ型プレビューです。

柏戦の続きであり、鳥栖神戸戦の続きでもありますね。雨が降っても風が吹いてもスカッとしたいです。

5,【最後に】

さて、スタメン。

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マリノスは、毎度のことながら分かりません。柏戦を見る限り、相当疲労が溜まっていると思いますが、どうするか。休ませるならここだと思うし、2トップ1シャドー化をするなら、思い切ってこれをやっても良いなと思っています。
大分はこれがベスメンでは?という布陣を選択しました。

という事で、お送りしてきた後編。『マリノスみんなのプレビュー』に参加いただいた皆様ありがとうございました。

だいぶ省略したつもりなのですが、結局いつもと変わらない文量になってしまった。お気持ち表明は前編で行いましたので、軽く。
ああいう試合の後だからこそ、支えるのが大事だと思っていますが、予報円がだいぶズレたとはいえ、台風が近づく中なので、無理をせずに集まりましょう。
それぞれの場所で、出来る限りの応援を!

ここまで読んでいただいた方、読後に何かのアクションを行っていただいた方に感謝いたします。

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