1.私はなぜ下川町に来たのか。(下川レポート)
皆様こんにちは、慶應義塾大学4年の小川功毅です。この度、SMOUT編集部下川町支局のレポーターに就任いたしました!
SMOUTはプロジェクト型の移住プラットフォームで、今回の企画では、私が北海道の下川町に5月11日から30日まで滞在し、下川での暮らしぶりを発信しています。(企画の概要:https://smout.jp/plans/7329#project-report-8332)
ということで、初回の今回は活動への意気込みや興味を書いてみようと思います。
※なお、本アカウントによる投稿は、わたし個人の見解であり、所属する組織を代表するものではありません。
【わたしのしごと】
先方から依頼された公式的な“仕事”というのは、前述した通り下川町でのリアルな暮らしぶりをレポートするというものです。
しかし、私はライターというわけでもなく、何の知識も技能もないただの大学生であり、何か特別なレポートができるわけではありません。
しかも、下川町はたくさんの魅力に溢れ、様々な媒体での発信も盛んに行われています。
というわけで、あえてこの私が下川町で何ができるのか、私はなぜ下川町に来ているのか、ということを自分なりに問い直し、私の“しごと”としてまずは咀嚼してみたいと思います。
1.とにかく私自身が「ここに移住する」と心に決めて(決めたつもりで)、根を張りここに暮らす。
まず、私にできることは、(大学生が)「関係性ゼロの状態から」「地域に馴染み暮らし始める」ことです。
私自身が移住者となり、地域に馴染み暮らしをスタートするのです。外から下川町を訪れるのではなく、下川町に根を張りここに暮らす。
そして、移住に興味を持った方が、こうした私の経験を追体験できうるように発信を整える。
こうした“私自身の暮らし始め”と“追体験”によって、どなたかの移住および下川町への興味が深まったり、移住してみたいと思っていただけたりすることこそ、わたしのしごとであろうと思います。
2.友達に移住を勧めるように発信する。
こうした発信において、私は“友達に勧める”ということを意識してみたいと思います。
正直、「下川には〇〇があります」「〇〇はこういう場所で、××さんがいます」みたいな、調べたり聞いたりすればわかる情報を発信しても仕方がありません。
そこで、私は“どのような友達に下川町を勧めたいか”、“下川町のどのような要素を勧めたいか”を発信の軸にしたいと思います。
世界にはあらゆる地域があり、下川町もその一つです。万人に手放しで勧められるわけではありません。だからこそ、どのような人だったら勧められるのか、しかも大切な私の友達に勧めたいかどうかという基準で、赤裸々に発信していきたいと思います。
【わたしの文脈】
次に、私の個人的な関心ごとについて簡単にまとめます。私がこの滞在をどのような文脈の上で行なっているのか、2022年5月時点での現在地を書き残させてください。
・地域経済の現場への興味
本Noteのなかに、「第2部:自分ごとの価値に根ざす地域資本主義」というマガジンがあります。地域経済への興味はこれらのマガジンに譲りますが、こうした社会思想を編み上げていくにあたって、地域のその現場に根ざしたいという思いがありました。
本アカウント名でもある「幸せの社会のつくりかた」の実践編として、現場の目線から自らが構想する“使用価値”および“地域資本主義”を評価し、後押しする経験にしていきたいと考えています。
・このまちに暮らす意味を紡ぐ
そして、まっさらだった下川町という地域に対して、私なりの愛着や思い入れといった有意味性を紡ぎ、まちと私の物語が育まれる様子をメタ的に観測したいという狙いがあります。
皆様にも、地元と呼べる地域がいくつかあるでしょう。地元に帰ると懐かしい気持ちになったり、地元が同じというだけで親近感を抱いたり、地元産の食材/製品には少し上乗せして価値を感じたりすることがあると思います。
人は、まちに意味を見出し、そのまちに対して特別な感情や価値を抱きます。
ついこの間まで、私にとって下川は、名前も知らない見ず知らずの土地であり、存在を感じたことすらありませんでした。
しかし、3週間も暮らせば、私は少しずつ下川に特別な意味を見出し、愛着や思い入れを感じ、大切な地域だと思えるようになっているでしょう。
そして、豊かな地域というのは、「経済規模が〇〇円だ」とか、「人口が××人だ」とか、おそらくそういうことではなく、「私はこのまちを愛している」と実感しながらその地域と暮らしている人がいる地域だと私は考えます。その地域に対して愛着や思い入れを持った人が、できるだけ多く、その愛が深い地域こそ、豊かな地域であるといえます。
こうした暮らしや地域を目指すためにも、私自身が新たに下川で愛着や思い入れを育み、下川と私の物語が育まれる様子をメタ的に観測することで、人と地域の関係性をデザインするヒントを得ることを、私は私自身に期待しています。
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