MOSS EXHIBITION2024

先週末の日曜日、大阪の咲くやこの花館で開催されていたコケ展へ行ってきた。
昨年の夏に青森の奥入瀬渓谷へ旅行に行った際、テラリウムなるものを友人が購入していて、「コケとは愛でる対象になりうるのか」と思った次第。通勤途中の駅のコンコースにコケ展告知のポスターを見かけ、彼の友人を誘って出掛けて行った。

私が知る以上にコケに魅了されている人は多いと見え、まさか満員電車とは言わないけれども、若いカップルから親子連れ、中年の夫婦や友人同士などで賑わっていてそれぞれ中々に楽しんでいる。
咲くやこの花館というのは、大きな鶴見緑地公園の中にあり、普段は普通の植物園なのだけど、コケ展を開催している期間はコケにプレートが付けてあったり、テラリウムやコケ玉のワークショップや販売などがされていた模様。
熱帯雨林や砂漠など極地に咲く花々はどれもユニークで、アフリカの植物なら、テレビで見る現地の方々の民族衣装を思わせたし、熱帯の植物はじっとりとむせ返るような妖艶さで私を見つめてくるので、とても興味深いけれど、私は少々疲れてしまった。

そんな中、私にとっては一番馴染みの深い高山植物のエリアで高山植物の女王であるコマクサの中でも珍しい白い花やチングルマなど夏山の植生に出会うことができ、その可憐さと懐かしさに夏の高地の涼しい風が通り抜けたようだった。
そこで販売されていた手のひらサイズの小さな小さなコケの盆栽を購入し、毎朝霧吹きで水を与え、ベランダで日にあてて、夕方には寒かろうと家に入れ、山に咲く花に寒かろうなんて気づかいは全くこちらの人間的な忖度なのだけれども「なんだか手のかかるやつだなぁ」と思っていたところ、今朝バイカオウレンの花が3つ、花が咲いた。赤ん坊の爪よりも小さな花が1枚1枚開いてゆく様に得も言われぬ喜びに胸の裡が熱くなり、なるほど花言葉は「情熱」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?