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キラークライアント6 「ローズバス」

指輪が完成してからの彼の努力

そりゃぁもう 涙ぐましいものであった


いくら惚れたといっても そこまで出来るものなのか?


まず彼が手始めに やったこと


彼女の家の徒歩圏内に転居した

指輪は 高級ホテルを予約し ローズパスなるものを用意した らしい




何でも 湯舟に薔薇の花びらを散らすものとか



宿泊代金より 薔薇の花束の方が高かったと 自慢げに話されても ねぇ?



婚約者の話はタブーであったらしく どちらも言わない



学生時代に和食料理店の厨房でアルバイトしていた彼は


事あるごとに彼女を自宅に招き 手料理を振舞った



ただし そんなデートも月に2回 1回5時間程度と決まっていたらしい



理由は不明



原則として 電話は禁止 メールは緊急時にしか 許されない


世の中の女性諸氏よ 笑わば笑え


「運・鈍・根」


男にやぁ、男にしか分からねぇ世界もある


こいつ



アホ・ボケ・カス

でも

魅かれる


こんなに誠実に 女性に惚れられるなら 本望だろう

本人も 彼女さんも



これって カウンセリングなんだろうか?という疑問を抱えながら 彼の輝かしき、アホクサイ恋路に寄り添った



結果じゃねぇーんだよ


この野郎


好漢になっていやがる・・・

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