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ゲイと気づいた瞬間の話

みなさんは自分のセクシャリティに気づいた瞬間をいつか覚えているだろうか?
恋バナのテーマに初恋はいつか?というものがあるけど、初めて異性もしくは同性を意識したときになるのかもしれない。そんなくだらない思い出を書いてみたいと思う。

幼稚園児のとき、ある女の子がハンカチを落として、拾ってあげたことがあった。その子は三つ編みの似合うクラスでも指折りの可愛い子だった。その子のフルネームをいまでも覚えているくらい印象に残っていて、なんとかその子と友達になりたくて、あれこれ話しかけたり、とても好意を寄せていたことを覚えている。結果、別のクラスだったこともあり、あまり仲良くはなれなかったのだが。ほかにも幼稚園の先生(女性)を好きになったりもして、先生にかまってほしくていじわるをしたり、男の子の典型をやっていた。

きっと、この頃の僕は性別は意識しておらず、単なる親とはべつの存在に興味をもったということだったんだと思う。

気になるのは決まって男の子

小学生のころはクラスでスポーツができる子がヒエラルキーのトップにいて、例外なく僕も、クラスのアイドル的Aくんという男の子のことが好きになっていた。単に人気者に憧れの気持ちもあったかもしれないけど、必ず好きになる子気になる子は同性だった。

そんなときプールの授業で、Aくんと同じグループになった。僕は水着になっていることもあってかドキドキしてしまい、Aくんと友達になるチャンスではないかと焦り、そのあげく、彼にふざけて水をかけるというちょっかいを出す行為をしてしまった。ところが、Aくんにびっくりするくらい冷たい顔で嫌悪されてしまい、あっさりと僕の心は折れた。それから、Aくんには顔を合わせられなかったのは、いうまでもない。

小学生の高学年の頃からクラスでは誰々が誰のことを好きだとか、男女の噂話をするようになる年頃で、よく女の子界隈ではそういう話をしているのを聞いていた。僕は中性的であることもあってか、普通の男の子よりは女の子とも仲がいいほうで、よく女子の会話に混じっていた。そのためか、同性が好きになる自分は、うすうす周りとは違うんだなぁと、気がつきはじめていたのはこの頃だった。でも、自分がゲイであることの、確信には至っていない。

ゲイと確信した瞬間

中1のころ。これまた夏休みのプールでの出来事なのだが、目の前で中3の先輩と思しき3人がじゃれあっていたことがあった。中学生ともなれば思春期まっさかり、早い人は初体験もする時期だし、男連中はエロ本の話題でもりあがるような年頃である。

その先輩3人ABCくんは、プールでAくんが女役、Bくんが男役、CくんはAくんをうしろから支えるフォロー役で、水中の浮力を利用して、いわゆる性行為の正常位のフォームを真似るというおふざけをしていたのである。
Bくん「おらおらぁ、犯してやるぞ!」
Aくん「ちょっと、勃ってきた・・」
Bくん「えっ、お前マジかよ(困惑)」

これは脚色していない紛れもない実話。3人もどこか恥ずかしい気持ちと照れ、エロ本の知識のうけうりのためか慣れてはおらず、いけないことをしているという自覚からか周りをキョロキョロ気にしながら、そのエッチごっこをしていたのだった(Aくんがゲイの気があるかはわからない)。

そんな3人のいけない遊びをしていることに唯一気づいているであろう僕は、その3人に気づかれずに聞きたい、見続けたいという、背徳感と性的興奮を感じていたのである。僕はこれを機会に、やはり自分は同性が好きなんだと確信したのだった。

その後も、夏休みは続き、プールに行くたびに友達のことはそっちのけで、その3人の先輩がいないか探していたのはいうまでもない。

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