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おむの戯言 モチベーション9

モチベーション投稿についての第九弾の投稿になります。「おむ」です

今回は現代のモチベーションの考え方とやる気の種類をアウトプットしていきます。例にならってこちらも鹿毛雅治著 モチベーションの心理学-「やる気」と「意欲」のメカニズム(中公新書)を参考にしています。

モチベーション3.0

近年、色々な場面で目にする○○2.0や○○3.0。モチベーションの世界でも今やモチベーション3.0まで言語化されています。それが

"学びたい“”創造したい“”世界をよくしたい“といったような第3の動機付けを人間は持っている

というものです。

モチベーション1.0の場合、

生物としての基本的な欲求、たとえば”飢えをしのぐため狩りに出かける”や”危険を回避し安全な環境を整える”など本能的な部分によって行動が起きている

と考えられていました。

モチベーション2.0では

“報酬を求め、罰を与える“というアメとムチによって人に行動させる考え方

であり、これが現代で広く活用されている経営手法になります。

みなさんも心あたりあるのではないでしょうか?昇給システム人事評価といった雇用制度により人の行動を管理するというやり方であり、最近ではこういった管理のされ方に不満を持つ方も多いはずです。

ここから、行動に新たな価値を見出したり、主体的に考え自主的に行動したりするなどモチベーション3.0では人と環境のありかたに関する発想の大転換が行われました。

いまでは仕事のやりがいを大事にする方も多くなってきたことからもモチベーション3.0の考え方が広く普及してきていると実感することができますね

「外発的動機付け」と「内発的動機付け」

やる気は簡単に「外発的動機付け」と「内発的動機付け」の2種類に分類することができます。
これらはそれぞれ

・外発的動機付け:賞を得たり、罰を避けたりするときに生じるモチベーションのことでモチベーション2.0に該当する。これには生理的欲求と快楽原則が重視されている

・内発的動機付け:その行為が目的となっているモチベーションのこと。生理的欲求が満たされ、賞罰が無い状況でも自ずと行動できる。主に興味や関心によって動機が形成される。 モチベーション3.0に当てはまる

と考えられています。
おそらく皆さんが求めるモチベーションというのは内発的動機付けであるのではないでしょうか?

将来、何をしたらいいのかわからないという不安を抱えた方はこのモチベーション3.0に該当する「内発的動機付け」ができていないということになります。

内発的動機付けの生み方

ではどうやったら内発的動機付けを生むことができるのか

それは一言で”環境を変える”です。モチベーションでは環境と人には相互作用的な関係性があると考えられており、環境と関わりながら能力を高めるというメカニズムがあります。

よく”環境は大事だ”と感覚的に口にしている人がいますが、あれはモチベーションの観点では学術的に重要であると証明されていることであり、その環境をもとに自分の中から「もっと頑張ろう」と湧き出るものを作ることが内発的動機付けには必要なのだ、と考えられています。

もし今、やる気が起きないという問題を抱えている人がいるのならば、何かに挑戦するなり、コミュニティに入ってみるなりしてみて自分の周りの環境変えていくことをおススメします!

行動論アプローチとパーソナリティアプローチ

これまでモチベーション研究では「行動論アプローチ」と「パーソナリティアプローチ」に分けられて解き明かされてきました。

・行動論アプローチ:ミクロな行動に焦点をあてて、生起メカニズムを解き明かすもので、主に消費者データなどから行動を考えることが該当する

・パーソナリティアプローチ:「性格」に焦点を当て、マクロな観点で行為を説明するもの。人それぞれ異なる心理的欲求を分類し整理することで個人の性格を理解する


パーソナリティアプローチではその人が何に欲求の充足を求め、快や不快を感じるかに着目することでその人がどのように振舞うのかを説明したものになります。
商品の売り方で考えるとニーズがどこにあるのかを考えるのが行動論アプローチであり、反対に最近重要視されている“インサイト“を理解するのがパーソナリティアプローチと言えそうですね。これらを踏まえると決してどちらかが必要なのではなく、どちらも必要と考えることができます。

行動論アプローチを理解するにはデータを見れば一目瞭然ですが、パーソナリティアプローチを把握するには、社会的欲求を理解することが必要になってきます。ただ少し複雑なので簡単な方法としてやはり対話をすることになってくるかと思います。その人がどれくらいそのプロジェクトにやる気を持っているのか、何を求めて仕事をしているのかなど内側に秘めた思いを理解することでパーソナリティアプローチは大まかに把握することができるはずです。

おわり

ここまでモチベーションの難しい内容をまとめてきましたが、よく考えると特に驚くべきことはなかったのではないでしょうか。

既にお気づきの方がいらっしゃるかもしれませんが、僕はこの本を読み進めるたびにモチベーションというのはおそらく本質を理解するのが難しいのではなく、実行に移すのが難しい分野なのだろうなと感じました。

おそらくそれはモチベーションの大前提である“人それぞれ”が関係しているのだろうと思います。

次回の投稿では、これまで難しく説明してきたモチベーションを自分なりにいくつかのポイントにまとめていきたいと思います。ここまで長くて見る気にもならなかった人も次回の投稿でなんとなくモチベーションって何なんだろうというのを知ってもらえればなと思います。長く気難しい投稿ではありましたが、見ていただきありがとうございました!

それではしーゆーれいたー

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