「光る君へ」第十一回第十二回の感想。

パピルス狼煙のまとまらない書き流し


第十一回は、兼家や道長の表情が素晴らしく決まっており、おぉ〜っと思ってしまった。まひろが自宅に来ていて、ニアミスを防ぐために道長がさっと隠れたシーンも、ため息が出るくらい絵になっていて美しい。

柄本佑さんが、兎に角格好良い。絵になる。あんたが光源氏だよ、、、と思わずまる子風に心の中で呟いてしまう。

妾というものにいろいろなアプローチがあるなぁ、と思っていたら、第十二回後半での道長と道綱の会話で本質トドメ刺しというか。
しかも道綱がしみじみ言うので沁みる。もともと優しい気性、いつも賑やかに振る舞っているのって、いつ来るかわからない兼家を待っている母を楽しい気分にさせたいからだろうな。

まひろの父だって、北の方がいないから妾を看病しきれたわけで。大きくなった自分の娘にも多少手伝ってもらえた。愛する人の前で得度させて貰ったり、死ぬ間際に自分の子に会わせて貰ったり。なつめは、かなり恵まれていた部類になると思う。

大抵は道綱が語るとおりで、まひろが道長の妾になったら、待つばかりの日々はとても耐えられないものになりそう。かえってなつめの扱われ方を知ってしまった分、身分の高い道長との逢瀬は、想像を超えて辛いものになると思われた。

ここは、改めてまひろ母の回想シーンが欲しかったけれど(父が別の女の所に行っている、とかの場面)、それでも丁寧な展開で互いに気持ちはあるのが伝わってきて、とても良かった。


二人の従者、そしてさわの登場、弟惟規の存在がとても癒し枠だ。
文を届けたら、寝てしまっている乙丸(寝てはいけない夜の筈だけれど)の代わりに惟規に渡す事になってしまい、三回も頼む百舌彦にはクスリと笑わせて貰った。そして文をみて飛び出して行った姉が、上手くいかなかった様子で帰ってきたときの、さわと惟規のなんともいえない、そうっと包み込むような優しさに溢れていたのをみたとき、まひろは周囲に恵まれた人だと感じた。


道長は決意し、ある意味やけになって倫子の所へ行ったようにみえた。この先のまひろと倫子が、いつ、何がキッカケに、どうなるのか、、、。
というのを早くみたいです。

今週も誘惑の宝庫、ムックを読まずに漸く週末までもった。

日曜夜が楽しみな、令和六年の弥生だ。

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