映画「トンソン荘 事件の記録」

※昨年末に鑑賞した映画のレビューです

directed by ユン・ジョンヒョン
starring :ソ・ヒョヌ、チョ・ミンギョン

1992 年、釜山の旅館「トンソン荘」で殺人事件が起きた。
旅館のアルバイトの男が恋人を連れ込み、隠しカメラで部屋の様子を撮影。
しかし、男はその部屋で恋人を殺害してしまう。
逮捕された男は、心神耗弱による無罪を主張したが、判決は無期懲役。
そして、仮釈放の 1 年前に自ら命を絶った。
その殺害の一部始終が収められたビデオは、その残虐性から当局によって封印された。
しかし、検事の間で話題になったのは、殺害の様子ではなく部屋の鏡に映っていたものだった。
それは、男でも恋人でもなく、そこにいるはずのない何かの姿。
取材班は、その真相を突き止めるべく調査を開始。
その様子を記録映画として撮影するが―。

いわゆる、韓国版「本当にあった、呪いのビデオ」というとわかりやすい。
まず、トンソン荘という、すご〜く古い廃墟みたいなホテル・・・私は一度、とんでもない「安いが、廃墟としかいいようのないホテル」に泊まったことがあるけどね。確かに何か出そうだった・・・
このトンソン荘で事件は起きたわけだけど、実はたどっていくと、もっともっと根深い、このトンソン荘の持ち主にまつわる悲劇的な出来事に端を発するのだが、それに取り憑かれてしまったのが、担当検事から女性記者に送られた「一本のビデオ」だったと。それを仲間の記者が知るのは、事態がもっと進んでしまってから・・・で、この映像を撮ってた監督も助監督も犠牲になってしまう・・・という。
まずロケーションがすごく凝ってて、暗くて雑多でもう朽ち果てたような建物にかつて住んでいた家族の話から、もう打ち捨てられた空き家の中、真っ暗の中を進んでいく中で、どこか祭壇のようなところ? 霊媒師の話など、あちこちに振られた話の中から浮かんでくる、父と息子のそれぞれに執着する愛憎物語・・・その思いの強さが人に乗り移って惨劇を繰り返す・・・・
分かっていても、私てきにはこういうホラー系は苦手で、ついつい片目つぶってしまって、あんまりちゃんとは見れなかったけど、ロケーションのおどろおどろしさがすごく巧みで効いてた。

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