映画「名探偵ポアロ ベネチアの亡霊」
原題:A Haunting in Venice
directed by Kenneth Branagh
starring :Kyle Allen, Kenneth Branagh, Camille Cottin, Jamie Dornan, Tine Fey, Jude Hill, Emma Laird, Kelly Reilly, Riccardo Scamarsio, Michelle Yech
ミステリアスで美しい水上の迷宮都市ベネチア。流浪の日々を送る名探偵エルキュール・ポアロは、死者の声を話すことができるという霊媒師のトリックを見破るために、子どもの亡霊が出るという謎めいた屋敷での降霊会に参加する。全く気乗りしないままイヤイヤながら出席したポアロ。しかし、そこで招待客のひとりが人間には不可能な方法で殺害される事件が発生。おりあしく暴風雨が襲い、船が出せない状況となり、屋敷は水上で孤立状態となった。犯人が実在するかさえ不明な殺人事件に戸惑いながらも、真相究明に挑むポアロ。この屋敷では数年前、一人の少女が不可解な死を遂げていた。ポアロ自身もどうやら命を狙われているようだ、しかも、いるはずのない少女の幻影に苛まれるようになり・・・
「亡霊も悪魔も存在しない、ただ、真実があるだけだ」という信念のもと、この「霊媒師のトリックを見破ってほしい」という依頼に対しても「俺はここまで落ちぶれたのか・・」みたいな感じでイヤイヤ状態のポアロ。友人の作家アドリアニ(ティナ・フェイ)に「あなたの理屈を超えた存在を認めたら?」みたいに言われてしまうが・・
死者を呼び出すことができ、その声を話すことができる・・・恐山のイタコだよな〜
で、女性霊媒師が出てくるのだが・・・最初、彼女が「ミシェル・ヨー」だと気付かなかった・・・が乗り移った状態になったとき、あ! そうだ!!「エヴ・エヴ」の女優さんだ!!と気づいた。やっぱり、振り切った状態の演技はぐっと惹きつけるものがあるなぁ〜
ケネス・ブラナーのポアロシリーズには、私自身、あまり思い入れがなく、ポアロ像の理想ってのもないんで、良くも悪くも言えないで、さらっと見てる・・・って感じだけど、オリエント・・・・よりは「ベネチア」と「古い館の闇に潜むなにか」というロケーションが私てきには「グッド!」でしたね。とにかく暗い・・・暗いから「何かを思わず探してしまう」「予期せぬものが出てくるかも」的に気持ちがざわつく・・・このロケーションと暗さが功を奏したと思う。
いないのに見える・・・その少女が「何か言いたげ」な表情で誘う・・・この娘がうまかったし、かわいいけど哀しげという表情がとても良かった。
ポアロが見ていた幻影・・・それを引き起こしたのが毒・・・石楠花の蜜・・・あ、ここでも「しゃくなげ」がポイントか〜
ちょうど最近、最終回までしっかり見てたドラマ「ハヤブサ消防団」でもキーポイントに「石楠花・しゃくなげ」が出てきてたので、東洋・西洋ともに何か不穏・不吉を想起させるアイテムなんだなぁと。
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