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6月23日から東北学院大学との定期戦~悲願の初優勝なるか~

本学は東北学院大学と様々なスポーツ競技で戦う「定期戦」を1955年からおこなっており、今年2023年の大会が第69回となる。
 1952年に設立され、当時北海道唯一の私立大学であった本学は、教授・学生共に大学の知名度を高めることに尽力していた。その中でスポーツ交流の話が出て、すでに存在していた北海道大学と小樽商科大学の総合定期戦のようなものを企画する案が出た。
 
 対戦相手は帯広畜産大学や室蘭工業大学など道内の札幌から離れている大学が挙げられたが、その中で「どうせなら東北地方まで遠征し(当時東北唯一の大規模な私立大学であった)東北学院大学と」という案が出てきて、後に実現に向けて動き出した。東北学院大学の学生総会では遠征費などの問題から文化系の団体を中心に強い反対があり、学生総会で一度は否決されたが、臨時総会で先を急ぐ体育会と時間切れを狙う文化会の闘争のなか、最終的に可決された。

 第1回大会は本学校舎(現在の1号館)の落成を記念し札幌市で、1955年6月3・4日に中島球場(現在は廃止)と中島スポーツセンターを使い硬式野球、軟式野球、バレーボール、バスケットボール、サッカー、柔道、卓球、ボクシングの8競技が開催された。また、定期戦の存在を世間に広めるために応援団による市中行進などもおこなわれた。硬式野球が10―7など勝利した競技もあったが総合成績では3勝5敗となった。当時は航空便や新幹線、長距離フェリーが無く、札幌・仙台間の移動は鉄道と青函連絡船で片道18時間かかっていたという。


 
その後も本学が総合優勝することはなく、そのことから定期戦の廃止も検討されたことがあったが、スポーツだけでなく大学全体の交流にも繋がっていたことから、現在まで続いている。
 現時点で総合成績は0勝66敗。第9回(1963年)、第53回(2007年)は総合成績で同点であったが、「同点の場合、遠征したほうが優勝」という規定により敗戦となった。
 
 競技別で見ると、硬式野球(30勝28敗)、男子ラクロス(11勝4敗)、女子ラクロス(11勝5敗)、ウエイトトレーニング(12勝6敗2分、1998年を最後に廃止)の4競技で本学が勝ち越している。
 
 3年ぶりの開催となった2022年は仙台で18競技が熱戦を繰り広げた。硬式野球では北海学園大学が途中3点リードで優勢だったが九回裏に逆転され、3―4で惜しくも敗れた。男子ラクロスが13―0で勝利するなど北海学園大学が勝った競技もあったが、大半の競技では東北学院大学の強さに圧倒され、総合成績では5勝12敗1分で北海学園大学の66連敗となった。
昨年の定期戦において開閉開式などで運営を担当した体育会本部の大橋弥生さん(人文学部4年)は「自分の大学だけではできない大規模な大会で、道外の大学との交流という貴重な経験ができるのも魅力」と話す。
 
 今年の定期戦は6月23日~25日に18競技が札幌で開催される。悲願の初優勝を果たせるのか、期待がかかる。


東北学院大学で行われた式典の様子


バレーボール部の交流戦(これは練習中の光景)



精いっぱい応援するチアリーディング部

※北海道新聞(2023年3月15日発行)に掲載した記事の詳細版記事です。
参考資料:「熱きたたかい―50年の軌跡 北海学園大学・東北学院大学総合定期戦のあゆみ 1955~2004」(北海学園大学・東北学院大学総合定期戦記念誌編集委員会編集、2004)


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