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懐かしき古本屋さんの思い出〜その2

みなさん、ご機嫌よう。
年を重ねますと、身体中から悲鳴が上がってきて大変ですよね。

もともと私は偏頭痛持ちですので、発作が起きると同時にさまざまな不定愁訴ふていしゅうそを併発しますと、ベッドから立ち上がれないくらい煩悶はんもんすることになります。

特にその日重要な仕事案件が入っていたりしますと、朝からユウウツな気持ちで1日が始まってしまうわけです。サイアクですね(ぴえ〜ん)

老化現象と上手にお付き合いしなければいけないお年頃というわけです。もしかしてホルモンバランスが崩れてきたのかな(泣)

とまあ、前置きは置いときまして、本題は移ります。


先日、本棚を整理・清掃をしておりましたら、奥の方から面白い本が出てきました。まだ高校生の頃に古本屋さんで購入したものです。

古本屋さんの面白いところは、店主オヤジさんと仲良くしてますと、店頭には並んでないいわゆる非売品コレクションを拝見させていただける機会に恵まれるところです。

あの頃は、ちょうど江戸時代の戯作文学にハマってましたので、さまざまな古書に触れることができました。

その中でも、私のお気に入りの本がありまして、その本に熱中してましたところ、店主オヤジさんから、「そんなに好きなら譲ってあげようか❓」なる提案が❗

でも、高校生だった私にとってお小遣いで買える代物ではありません。事情を話して見ますと、「どうせそれ、欠品があるから売り物にならんのよ。1冊〇〇円でいいよ。」

うれしい😆の一言です。

その時は遠慮して一冊だけ譲ってもらったんですが、今思えば、もう何冊か購入しとけばよかったかな。

後悔先に立たず!

色々調べたところ、個人所有の古文書には著作権がない(保護期間が切れていればの話)らしいので、画像をいくつか載せて置きます。


絵本豊臣勲功記

絵本豊臣勲功記という書物です。なんでも、安政から文久の頃に編纂されたみたいです。黒船来航が嘉永6(1853)年ですから、その数年後の井伊直弼公が活躍した頃から徳川慶喜公が将軍に任命された頃ですね。

目次

「明智光秀謀反して本能寺を囲(圍)む」
「右大臣(織田信長)御生害蘭丸戦死うちじに
と目次に書いてあります。
本能寺の変直前の愛宕百韻のシーンから始まります。

明智勢本能寺を囲(圍)んで寺中おほひに驚動す

挿絵も素晴らしいですね。一勇斎(歌川)国芳のものです。明治時代に多くの錦絵を残している人です。

この本はくずし字で書いてありますので、必死になってくずし字の勉強をした記憶があります。
読本の類いですので比較的簡単に書いてあります。
初学者でも何とか解読できました。

ヤフオクで調べたところ全巻揃いで10万円で売ってました。欲しいところですが、平均的所得の一般大衆が道楽で使う金額としては、う〜んと言った所です。


実は、この本を購入したあと、しばらくしてからこの古本屋さんに行ってみたところ、見知らぬ男性がカウンターに座ってました。

店主オヤジさんの仔細について伺ってみたところ、「父は入院しました」とのこと。

それから1年くらいしてお店に行ってみたんです。

なんと、お店の中がまったく別物になっていたんです。それまでの文芸専門店から漫画とアダルト作品のお店に代わってました。

カウンターには例の息子さんが座ってましたので、多分代替わりしたんでしょうね。

たちまち場違いな感覚を覚えた私は、無言でお店を立ち去りました。

今思えば、この書物は店主オヤジさんの形見だったのかもしれませんね。

この書物は私の宝物です♪

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