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ハラハラ日記:柴犬との日々

コンニチハ。

うちの犬(名は小町)は柴なので、よくいえば自主性が高く、悪くいえば頑固。ふだんはあまり無駄吠えせず、散歩中に動かなくなったりすることもないのは助かっていますが、嫌なことは嫌だというのがとてもはっきりしています。

小町の嫌いなことのひとつが、散歩後の足拭きです。犬の足先はとても敏感なうえ、足を持ち上げられるとバランスが崩れるので足拭きを嫌がる犬は多いと聞きますが、小町は歯を剥く、歯を当てる、悪いときは手を噛む……などして抵抗します。

私がふだん夫に散歩を任せきりなのも、足拭きで犬ともめるのが面倒というのが理由のひとつ(だめな飼い主)。しかし、今回は夫が海外出張に行ってしまったので、ついに退路が断たれました。どうせやらねばならぬなら、これを機に足拭きを克服したい。

散歩のあとには家事や子どもの迎えなどやるべきことが山積していて内心焦っているのですが、小町を興奮させないように冷静に接し、足拭きに時間をかけようと腹をくくりました。……もう飼い始めて9年近くになるのに、まるで犬飼い初心者です。

以前通っていたしつけ教室では、足拭きに限らず、飼い主がやろうと思ったことは犬が嫌がってもこちらのペースでやりきるべしと教わりました。が、嫌がっているときに押し切ろうとせず、あらためて小町の様子をよくよく観察してみようと思いました。

玄関に入って足拭きの体勢に入ると、早くも小町は口を閉じています(警戒のしるし)。いつもならすぐさま足をつかんで拭きにかかるところですが、首から背中にかけてたくさんなでて、「お散歩行けたね、よかったね」とほめました。小町の口がだんだん開いて(警戒が解けてきたしるし)、ハアハアと呼吸をしています。走ったわけではないけれど、毛皮を着ているからふつうに歩いても暑いのでしょう。運動後、無理に嫌いなことをさせられるのは私も嫌です。なでなでしながら、少し待ちます。

お互いの呼吸や鼓動が少し落ち着いてきたかなと思えたところで、そろそろと手を小町の足のほうへ移動。後ろ足のかかと辺りに触れると警戒してまた口が閉じますが、もう一度開くのを待って1本ふきふき。鼻にしわを寄せたらまたなでて、落ち着いたら次の足へ。歯を剥かれても平常心を心がけて、小町のペースに合わせ、ひたすら時間をかけました。そんなふうにやった結果、一度だけ手に歯を当てられましたが(噛まれなくてもけっこう痛い)、その他はなんとかうなられる程度で足拭きができました。

そんなこんなで、犬のまえでは平常心を貫きましたが、朝晩の散歩を担当するのは身体的にも心理的にもなかなか疲れました。子どもと犬を同時に連れて歩くのはまだ危ないので、子どもが園に行っているあいだに2回の散歩を済ませたかったため、1日が過ぎるのがほんとにあっという間。夕方は「さっき朝の散歩行ったばっかりなのに⁉︎」と思いながら出発しておりました。あらためて、朝晩散歩に行ってくれている夫に感謝。

足拭きの話を子どもにしたら、「小町と心が通じたんだね〜」と申しておりました。

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