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181冊目:利己的な遺伝子

感想

「遺伝子はあくまで利己的にふるまう」というのは別に利他的であることを否定しているわけではなく、自身のWILLを実現したいという個人の欲求と思えば当然だと思えるし、実現をするには一人では成し遂げれないことが多く、手を取り合うことや仲間を作ることにつながっていると考える。

自己複製子の特徴として「長生き」「コピーの速さ」「コピーの正確性」とあるが、これはSFで見られるAIによって支配されるのでは?という世界を連想させるワードだ。生物は成体になるまで時間を要するが、機械なら即座に自身と同等の生存機械を生み出せるだろう。

遺伝子の操り人形ではない人類と、「ミーム」を必要とせず時間のズレもないAIのバランスが崩れた時、遺伝子はどのような進化を遂げるのだろうか、そういったSFがある気がして、SFに少し興味が湧いた。

メモ

■生物は利他的に見える行動をとることがあるが、それは自らの遺伝子の生存に有利に働くからである。

■生物とは、遺伝子が自らを外敵から守るために築き上げた「生存機械」に他ならない。

■生存機械は、多数の遺伝子を含んだ「乗り物」のようなものだ。遺伝子は生存機械を乗り捨てていきながら、自らのコピーを次々と広めていく。

■「ミーム」は文化的伝達の単位であり、遺伝子のように、自己複製を繰り返していく性質を持つ。

■将来を予測する能力を持つ人間だけが、利己的な自己複製子に立ち向かうことができる。

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