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189冊目:両利きの経営

感想

両利きの経営の真髄は、探索部門が深化部門のリソースを活用する点にある。リーダーはこれを可能にするため、両者が接点を持てるような組織構造を意図的に設計しなければならない。

両利きの経営をするため、既存事業の汚染を防ぐよう探索部門を確立する企業が増えてきたと感じる。ただ、スケーリング段階の軋轢以前に、両者が接点を持つことなく日々業務をすることが多いのではないだろうか。
両者が接点を持つことで会社が持つ力が存分に発揮することが可能になると考える。そのために共通のアイデンティティを持つことが必要とあるが、交通の理念や社是があったとしても、両者の関係を深めることは難しいのでは?と考える。

共通のアイデンティティよりも、一緒に何か取り組む、助け合うという実働が意識を変えるのではないだろうか。深化部門内でも壁が存在するため、至る所で壁を壊すようなコミュニケーション改革が、共通のアイデンティティにつながるのではないだろうか。それが社内 →社外 →国内 と広がっていくと、日本企業の価値がまた平成初期の頃のようになるかもしれない。

メモ

■組織が成長し続けるためには、既存事業の改善を極める「深化」と、新規事業に挑戦する「探索」を、同時に推し進める「両利きの経営」が必要だ。

■「探索」を成功させるには、アイディアの種を見つけるアイディエーション、芽を育てるインキュベーション、事業を大きくするスケーリングの3つの段階すべてが重要だ。

■「両利きの経営」を成功させるうえでリーダーに必要なのは、戦略的意図を持つこと、積極的に探索を支援すること、適切な組織構造を設計すること、共通のアイデンティティを醸成することである。

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