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191冊目:ピーター・ティール

感想

ティールによれば、「毎日を人生最後の日であるかのように生きよ」という考え方は間違えており、正しくは「毎日を自分が永遠に生きるかのように生きよ」なのだという。社員とこれからも長くつき合うつもりで接し、強固な人間関係を築くことに時間をかける。それこそが成功の根底にあると信じているのだ。

新たなプロジェクトを始動するうえで必要なのは、仲間を見つけることだと思っており、上記内容には同意する。ただ信頼や信用というのは簡単に崩れやすい。特に現代人は多数のタスクを抱えるため、それらをこなしながら新たなことを始めると、スケジュールが破綻しやすい。また、仲間を増やすには言語化や見える化が出来ないと相手にきちんと伝わらないこともある。
競争は誰もしたくない、だからこそ回避できるアイデアを見つけた時は、自分の業務を整理すること、完成度は低くても自分のアイデアを相手に伝えるための資料を作ること、が重要だと考える。

ピーター・ティールが述べるスタートアップ10のルールは、今では珍しさがないかもしれないが、当時これに気づいていたとしたら、先見の明があるのは確かで、それは人、時代、テクノロジーがどう進化していくか?を知らないと出来ないことで、教養だけでなく情報を自分なりに咀嚼し、NotionやNoteで管理していくことが必要だろう。

1_きみは自分の人生の起業家である
2_1つのことを、他の人を寄せつけないほどうまくやろう
3_きみの人生と会社に、自分と結びつきのある人を的確に配置しよう。互いに補い合える相手と組もう
4_独占をめざそう。競争からはさっさと身を引き、他社との競合を避けよ
5_フェイク起業家になるな
6_ステータスや評判だけを基準に評価するな。ステータスに惑わされて下した決定は長続きせず、価値がない
7_競争は負け犬がするもの。まわりの人間を倒すことに夢中になると、もっと価値があるものを求める長期的な視野が失われてしまう
8_「トレンド」は過大評価されがちだ。最新ホットトレンドに飛びついてはならない
9_過去に執着するな。なぜ失敗したのかすばやく分析し、あとは前を見て、方向を修正していこう
10_成功に通じる秘密の道を探そう。その他大勢がすることを真似してはいけない

メモ

■リバタリアン(自由至上主義)のピーター・ティールは、過去にくぐり抜けてきた競争環境とフランス人哲学者ルネ・ジラールに影響を受け、「競争は負け犬がするもの」という結論にいたる。

■スタートアップでティールが重視するのが人間関係だ。創業仲間とのあいだには信頼と友情がなければならないし、メンバーとは家族のように毎日一緒にいる前提で関係づくりをするべきだ、とティールは考えている。

■ティールは「逆張り思考」で成功を掴んできたが、それは単に人と逆の考え方をするということではない。なにものにも左右されず、他の誰とも見解が一致しない思考でなければならないのである。

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