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アマチュアリズム

−報酬を目的にするのではなく、趣味として楽しみながら、純粋に物事を愛好する人をアマチュアといい、その精神のあり方を強調する主義のことをアマチュアリズムという−

演劇を学んだ時、とても大切にしていた言葉だ。
流れ作業のように、決められたように
演技することは絶対に嫌だった。
学生がそうするように
はじめて舞台に立った時足が震えたように
いつもそんな風に演じたいと願っていた。

今、介護の仕事をしていても
全く同じ言葉に向き合っている。
この仕事が好きだ。
好きになってしまった。
そこのところが、このところの
わたしのしんどさの要因であろうと思う。

どんなに好きでも、仕事は仕事である。
残酷だったり、機械的だったり
支配されたりするのだ。

仕事は、所詮仕事である。
それが巷に溢れている
仕事に対するジャッジメントなのだ。

みんな仕事をしなきゃならないのに
仕事の社会的地位は
いっこうに上がっていかないのだ。

仕事なんだから。
楽しくなくて当たり前。
遊びじゃないんだから。
仲良しクラブじゃないんだから。

ため息が出る。
ため息しか出ない。

仲良くなるくらいで、仕事の質が下がるなら
そんな仕事辞めてしまえと思う。
みんなで遊んで、楽しいを共有して
だから仕事のレベルが上がる。

当たり前のことをもう
言葉にするのも、うんざりだ。

みんなマゾヒストなのだ。
楽しい・幸せ・仲間。
そんなキーワードは、発禁にでもなったのか。
みんなそれから逃げ回っている。

そんなに怖いのだろうか。
アマチュアの心が。
怖いだろう。
革命を起こし、時代を変えてきたのは
いつだって猛烈な素人だった。

趣味を純粋に愛好する。
それが人間の正しい姿だ。

愛好する。
いい言葉だ。

内に向いている。
全然商売向きじゃない。
発信する気ゼロだ。
そこがいい。

わたしは強情にこれ以上なく
内側を向いて生きていこうと思う。

商売なんかくそくらえ。
仕事なんか大嫌い。

わたしは趣味で、肉体労働をする。
タイムカードを切って、馬鹿げたことをする。
それが仕事というものだからだ。

逆説。
逆説を理解しない経営者に
何ができるものか。

ボランティアでアマチュアで
とんでもないパートタイマーになる。

泣き寝入りはしない。

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