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ときどき日記(22)座席車で8泊中4泊の無謀な旅②
前の日から、青函連絡船で体を伸ばした以外、座りっぱなしで夕方に札幌到着。
簡単に夕食を済ませ、札幌発釧路行きの夜行急行に乗る。
何号だったかは覚えていない。
寝台車も併結する夜行急行だが、私は周遊券だから座席になる。
座席車で2泊目だ。
この晩は、大雪に見舞われ、それも、北海道では珍しい湿雪が断続的に降った。
途中の駅で幾度も長時間停車し、ついに池田で全く動かなくなった。
同じ急行の釧路からの列車は、いったん釧路へ引き返したらしい。
釧路方面からの除雪を待ち、いったん釧路へ引き返した急行を待ち合わせてからの出発になるという。
食堂車も車内販売もない。
駅の売店もない。
自動販売機も見当たらない。
札幌で食べた夕飯が最後で、それから何も食べていない。
結局、朝のうちに釧路に到着するはずの列車が、夕方、釧路に着いた。
釧路到着前の車掌のアナウンスが忘れられない。
一言一句再現することはできないが、
「みなさま、たいへんお疲れ様でございました。まもなく、釧路に到着いたします。・・・私たちも何も食べずに・・・・」
と、ご丁寧に泣きまで入れてくれた。
本当ならお昼頃には、納沙布岬に立ち、北方領土を眺めていたのだ。
釧路から根室までは、まだ不通になっていて、釧路駅で何時間も待たされた。
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