ときどき日記(631)オホーツク海を望む小さいはずの町にネオン街
時刻表復刻版の旅(15)
翌日は網走から中湧別まで「湧網線」に乗り、「名寄本線」に乗り換えて「興浜南線」の雄武まで一気に乗った・・・みたいだ。実は、列車も含め具体的な記憶がなくなっており、復刻版によれば、どうやらこれが一番つじつまが合うからそうなのだろう。
「湧網線」の景色も忘れがたい。おそらくサロマ湖の湖畔を走っていたのだろう。氷雪で湖と陸の境目がはっきりしないが、氷と雪で覆われた果てしない平原がなんともいえなかった。(表現乏しすぎ)
索引地図を見るとわかるが、オホーツク海沿岸で1カ所だけ鉄路が切れている。いずれはつなげるつもりがあったのだろう。切れているところの北側が「興浜北線」、南側が「興浜南線」となっている。興浜の興は「興浜南線」の興部、浜は「興浜北線」の浜頓別だから、いずれはつながって「興浜線」になる予定だったのだろう。
雄武から北見枝幸まではバスになる。オホーツク海沿いを走るバスだ。気持ちよくて寝てしまった。そんなとき、突如起こされた。乗る列車が限られているため、どうしても同じような旅をしている者はいつも同じ列車に乗ることになり、顔見知りになり、同士になる。その人に起こされた。海明けというのか、流氷がなくなり、海が姿を現していたのだ。海の南側が流氷、北側が真っ青な海、感動的だった。
北見枝幸に宿を取った。夕食まで少し時間があったので、町(があったのだ)に出てみて、これも忘れがたい光景だった。
北見枝幸は1日に6往復しか列車が来ないいわゆる盲腸線の終着駅だ。そんな終着駅の町なのにネオン街だった。本格的な喫茶店もあり、そこに入れば出勤前の夜の蝶たちが羽を休めていた。