第13章 決算3 現金過不足・貯蔵品・当座借越


現金過不足の復習帳簿1000   実900
→現金過不足100 現金100 (仮勘定)


2⃣期中で現金過不足が生じ、その原因が決算日まで判明しなかった場合

「現金過不足勘定」は仮勘定のため、財務諸表には計上しない。

仕分け例13-1
前T/B      ・現金過不足勘定100(借方残高)の原因は不明である
借方 勘定   貸方    
100 現金過不足  

期中において
現金過不足100 現金100 の仕分けが行われている
→現金過不足を消す必要がある!
→ 雑損(費用+)100  現金過不足(仮勘定-) 100

現金過不足を消すために反対の仕分けは雑損もしくは雑益になる

例題13-1
決算整理手続きを行う。
前T/B             現金過不足50000の原因は不明
借方  勘定    貸方
50,000 現金過不足

1.決算整理仕訳を示し、後T/Bを作成せよ
雑損50000    現金過不足50000       〇

   後T/B                 〇
50000 雑損   

2.当期の損益計算書を作成せよ
P/L
 雑損 50000          〇


例題13-2
決算整理手続きを行う。     
前T/B         ・過不足2万の原因は受取利息16000の計上漏れ
借方 勘定 貸方    ・残額は不明だった
  現金過不足 20000
  受取利息  36100

1.決算整理仕訳を行い、後T/Bを作成せよ
現金過不足20000  受取利息16000      〇
          雑益4000

後T/B                    〇
借方 勘定  貸方
   受取利息  52100
    雑益   4000

2.損益計算書を作成せよ       〇
P/L
受取利息 52100
雑益   4000




3⃣決算日に現金過不足が生じ、その原因が判明しなかった場合

現金過不足勘定を利用しない
→決算のため、原因を調べる余裕がなく、直で雑損、雑益を利用する

仕分け例13-3
前T/B            ・決算日の現金実際有高は90円
借方 勘定科目 貸方     現金の勘定残高100の差異は不明
100  現金      

雑損(費用+)10   現金(資産-)10
           前T/B100→B/S90

逆もしかり

例題13-3
決算整理手続きを行う  ・決算日の現金実査額は147000
前T/B         ・現金不足額のうち1800は旅費交通費計上漏れ
借方 勘定 貸方    ・ 残額は原因不明。
150000 現金     
42900 旅費交通費  

1.決算整理仕訳を示し、後T/Bを作成せよ
雑損145200  現金  147000   ×      ×
旅費交通費1800
  
→15万-147000=3000
3000円のうち1800は交通費 残りの1200は不明 
旅費交通費1800  現金3000
雑損   1200         ※差額で計上する

後T/B                         ×
借方  勘定 貸方
150000 現金 147000
44700 旅費交通費 
145200  雑損

→現金は実際の額、42900+1800=44700
後T/B
147000 現金
44700 旅費交通費
1200 雑損

2.財務諸表を作成せよ
B/S
3000 現金                  ×
現金147000


P/L
 旅費交通費 44700       ×
 雑損   145200  

旅費交通費 44700
雑損     1200


第2節貯蔵品の整理(貯蔵品の決算手続き)


購入時に購入した全額を費用の発生とする
損益計算書には当期に利用した分だけ計上する

CS
当期に優美切手100円分5枚購入(20円切手)し、うち60円3枚を投棄に利用し、残額を翌期に使用した。

期中の仕分け 
通信費 100 現金100

決算(3枚利用した)
・使ってない分だけ費用を取り消す。
 資産 ???    通信費40(2枚)

前払費用と同じ考え方で費用を減らす
残ったものは貯蔵品として資産でカウント

仕分け例13-5 未使用の切手や印紙があるとき
前T/B          ・通信費は当期購入した切手を処理したもの
借方  勘定科目  貸方 ・決算日において40円分が未使用である
100  通信費 
貯蔵品(資産-)40  通信費(費用-)40

翌期の処理(再振替仕分け)
通信費(費用+)40 貯蔵品(資産)-

例題13-4
前T/B           租税公課は当期に購入
借  勘定    貸    当期末において未使用が1000円ある
13000 租税公課  

1.決算整理仕訳と後T/B
貯蔵品1000 租税公課1000     〇

後T/B
13000→12000 租税公課       ×未使用分を引く
1000     貯蔵品

2.財務諸表を作成せよ         ×
B/S
貯蔵品 1000
P/L
租税公課 13000 →12000



第3節当座借越の整理

仕分け例13-7 当座借越が生じている
前T/B          ・当社は当座借越契約を結んでいる
  当座預金 100    ・当期末に当座借越100生じている

当座預金(資産+)100  当座借越(負債+)100

当座預金が増えたのではなく、一度0にするイメージ

例題13-5
前T/B           ・当期末に20000の当座借越がある
  当座預金 20000

1.決算整理仕訳と後T/B              ×
当座預金 20000 当座借越20000
後T/B
  当座預金 40000→20000

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