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一泊したくて出てきた

一泊旅行って言う人もいるだろう。
県外に来て、民宿に1泊。
行動の事実だけを見るなら…。

でも、移動時間は、1時間なんだなこれが。
一応、県外だけどね。

勝手が分かる県外の、勝手が分かる温泉地で、
毎年2回はおじゃまする、勝手知ったる温泉民宿。

旅行というには、なれすぎた環境かもと思うけど。
「ちょっと、出かけてくるか」って感じで、お泊りしてる。
わかっているから、使いやすいけど、新鮮味には欠けるかもね。

それでも、温泉も、景色も、料理も、民宿の女将も大好きな場所なんだ。
ここは。
秘密基地ってやつかも。

春先におじゃましたので、こぶし、木蓮、花桃、桜、レンギョウ、水仙、ムスカリと花々が一度に咲き揃う。
この辺の春の特徴だねと堪能中。
季節の花が、一度に咲きそろうのは圧巻だ。

気温は20度を超え。
景色には、花々と同時に、山間に残雪が見えている。
不思議な、季節感だよね。
毎回思うよ、うん。

…日常生活に色気がない。
そう感じたときにやって来る民宿なのだが、
日常と、違う側面がここにあるのかは疑問。

住んでいる場所のせいなんだろうなと思う。
実は、観光地住まい。
この温泉民宿地に勝るぐらい、県外者の来訪が多い場所に住んでいる。

町中に、白い頂の山々を背景に見る。
春となると、梅から桜、花桃、木蓮、山吹など、一斉に咲き揃う花々で埋め尽くされる。
そんな、場所住まい。

温泉に来たのに、なんかなあ。
景色が見慣れている?みたいな。

実は、自分が住んでいる裏山の反対側になるんだよね。
ここ。(気づいたときは、ちょっとびっくりした)

地図を見て、わかった。
自宅と、この温泉民宿、景勝地になっている山を挟んで向かい合わせのような立地だった。
どうりで、景色に慣れ親しんだ感がでてくるわけね。

それでも、民宿でのんびりする時間は、不思議と非日常を与えてくれる。
私も含め、誰もが考えすぎで、情報に追い回され、生きている。
だから、何もしないだけで、非日常に感じるのかもしれないね。

何もしない日が人生にあってもいい。
何も考えない日が人生にあってもいい。
そう思わせてくれる、民宿の時間。

何かの講座で、講師が言った。
空を見上げていますか?
月を見上げていますか?
星を見上げていますか?
そんな時間も作れないほど、何が忙しいのですか?

ほんとだね。
のんびりって、何もしないこと。
一泊して、のんびりとって思うのは、
空を、月を、星を、ただただ、見上げる時間を持て余すほど欲しいのかも。

露天に入浴して、白樺と青空と、桜、レンギョウを眺め、ちょっぴりお酒を飲むと、「のんびりしている」って感じている。

この時間がたまらないから、一泊するかって来ているのかも。
私の「一泊」は、何もしないことの代名詞かもね。
LP11は大地、自然を通して、地球を感じることが好きらしい。
地球は何もしない時間をくれるから。





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