鈴木エイト氏とは何者か④:勇敢なジャーナリストなのか?
なぜエイト氏は統一教会追求を続けられたのか
統一教会と政治家について報じてこなかった報道関係者にとって、ここ10年くらいにわたり、しつこく統一教会を追求してきたエイト氏の活動は、勇敢に映ったのかもしれない。
特に、統一教会が何か巨悪な団体で、その信徒も危ない人たちというイメージを持っていたらそうなってしまう。
ところが多くの統一教会の信徒と実際に会ってきたエイト氏は、報道などで浮かぶ怪しいイメージとは違い、統一教会の信徒は人がいいことをよく知っている。エイト氏は、統一教会の信徒から何か暴力的な復讐を受けることはないと分かっているのである。エイト氏が執拗に統一教会を追っかけることができた理由の一つがこれであろう。
それに加え、エイト氏の特異なパーソナリティもあると思われる。一般的に嫌いな相手に対してでも、相手が嫌がることをし続けることはなかなかできない。どこかで心理的抑制がかかるものだ。ところがエイト氏が主筆の『やや日刊カルト新聞』が「いじる専門紙」とあるように、エイト氏は躊躇なく統一教会を「いじる」ことを続けることができた。
ある時は長時間にわたり、そして10年、20年にもわたって、統一教会の伝道活動を阻止したり、執拗に政治家との関係追求に明け暮れたりするのは、正義感だけではなかなかできない。それ自体が楽しいという趣味感覚や生き甲斐にならないと続けられないものだ。
それは、エイト氏自身の発言からも理解できる。
エイト氏の発言や行動パターンを見ると、彼はいじることを楽しみ、嫌がる人の気持ちを気にせず、それを楽しむ特異なパーソナリティを備えていることがうかがえる。
特異なパーソナリティとある種の正義感の融合
この特異なパーソナリティと「悪いのはあいつらだ」という譲ることのない前提(ある種のカルト的正義感)が重なると、その相手に対して、どんな嫌がらせも人権侵害もできる人物となることがある。
特定の人やグループが、どんなに嫌がり傷ついてもお構いなしにいじり、そうした人やグループからどんなに非難されても、お構いなしにいじることを楽しみ続けられるジャーナリストが誕生した理由はここにあるのだろう。
そして、その類まれなパーソナリティによる行動が、一部の人たちには勇気ある行動、英雄のようにに見えた、というのはあり得ることだ。
正義の名の下、取材という名の下のイジリ
ところで、エイト氏のしている統一教会信徒に対する行動は常軌を逸していることが多い。特に統一教会の人が何らかの社会的評価をされたり、社会的な活躍をしたりした時は容赦がない。名前をさらし、写真をさらすという行為を行ってきた。
何も社会的に批判されるような行為をしたことがない普通の人が、少し社会的に目立った良いことをしただけで、統一教会の信仰をもっているがゆえに、悪の一員であるかのような印象を与え、社会活動できなくなるようなことを続けてきたのである。
このどこに正義があるのだろうか。特定の信仰者であるということだけで、目立てば、悪者扱いをして、社会から孤立させる。これこそ人権侵害、宗教ヘイト行為そのものではないだろうか。
そのようないじり行為、嫌がらせは統一教会の信徒だけではなく、その信徒と友好的な付き合いのある人たちにも向けらてきた。特に統一教会関係のイベントに参加したことのある政治家を見つけた時は、これまた容赦なくしつこい。取材という名の下に執拗な嫌がらせとも受けることができる事を繰り返してきたのは、まさに彼のカルト的な正義感といじりを楽しむことができる特異なパーソナリティによるものといえよう。
人権侵害やいじり行為が、統一教会を悪と決めつけたり、政治家、特に自民党の政治家を悪者にしたい人たちからは勇敢に見えてしまったのだろう。しかし、これは、もう少し広い視野をもって見ればとても危険なことだ。賢明な読者はきっとそのことを理解できると思う。
多くの報道関係者、そして国民はもう一度、冷静に客観的に見た方がいい。鈴木エイト氏がしてきたことはどんなことなのか。正義なのか執拗な人権侵害なのか。もちろんそれは二者択一ではなく、両方の可能性もある。
民主主義を大切にし、人権を尊重する社会においては、多くの人が真実を知り、自ら考えることが大切だ。正義に見えていた行動が、少し視点を広げてみたら、実は恐ろしい人権侵害行為、ヘイト行為そのものだったりすることがある。そのような人権侵害行為を放置したり、まして推奨するなどあってはならないことだ。
報道機関が公益性のある機関であるならば、是非そんな視点をもってもらいたいものだ。そのためにも、私自身も、公益性のある情報提供に努めていきたいと思っている。
<続く>
次回は、安倍元首相銃撃事件の真相のまとめです。鈴木エイト氏の「どうでもいい」発言にも触れます。
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