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28漬物・7(製造設備と届け出)

上記画像は、六次産業化事業を構築する為に、某JA関連企業が、関連する某JAが閉鎖して未使用になった余剰建物を漬物製造事業所を建物内部に作ろうと建設中の様子である。
広く十分な施設を建設するのに適切な面積で理想的製造所を構築するのは、多額の資本が必要で、一個人や起業早々では、実現するには無理が有る。
この項の記述では、小事業者が最低でも守るべき事柄を記述するのに留める。小さく起業して、徐々に拡大していくのが素晴らしい。
私が望むのは、「真似の出来ない高品質オンリーワン製品を作る小規模製造者で、老舗や有名量産品製造社や小売店が、【降参の白旗】を示される側の製造者であって欲しい。」と思う。

《理想とする製造所の形》
この項では、小規模食品製造事業者が、工程に応じた最小限の作業区分に準じた作業場の理想の形を記述したい。
原則=外部と、物・人の侵入場所と侵入方法と、製造場所内での、物・人の動線を固定し、作業・行動順序を規則化し厳守する事。

上記画像は原料野菜の搬入口と右隅には、原料保管用の冷蔵庫。
両開き扉の向こう側には、原料野菜の洗浄と調整を行う作業室である。
その向こうに黄色いコンテナが見えるが、その先が下漬の作業室である。
この3室で、不衛生エリアは完結する。
床色はエリア区分(緑)を示している事に注目してほしい。

○不衛生エリアと衛生エリアの区別
①外部からの原料の受け入れ・保管を行う。=不衛生エリア
②原料の洗浄・調整(切断・計量等)・一次加工を行う。=不衛生エリア
③②の一次加工品を洗浄して、二次加工を行う。=衛生エリア
④③の半製品をパッケージする。=衛生エリア
⑤④の完成品を保管する。=衛生エリア
⑥⑤の製品を出荷準備する。=衛生エリア
*上記①~⑥に於いて、原料から完成製品までの流れは、一方通行で逆走は無い。
*上記①~⑥に於いて、人は①・②→③・④・⑤・⑥への移動はできない。
即ち、不衛生エリアから衛生エリアへのモノと人の移動を禁止する。

○原料野菜の取扱い場所
原料野菜は加工場内部で在庫するのは好ましくない。できる事なら、設置場所環境に留意して、作業場外で専用のチャンバー冷蔵庫で保管すべきだ。
その冷蔵庫は原料の保管のみに使用して、半製品や完成品の予冷保管に使用する事はしない事。
原料野菜の搬入口が、作業場内に雑菌を持ち込む場所である。
特に壁面と床面は、水流し洗浄・排水ができる構造で、常に乾く状態である事。壁面と床面とにどうしても水とゴミがたまり易いので、工夫が必要である。又、排水溝からの害虫・害獣の侵入と発生を防ぐ構造である事は当然である。換気扇からの害虫・害獣の侵入も防ぐ事。

○衛生エリア
不衛生エリアと共有空間なく区切られている事。外気進入がない完全空調である事。

上記画像はピッキング室の画像である。
右手の冷蔵庫にかく各店舗向けにピッキングした商品が冷蔵保管されて、
この冷蔵庫は中央扉の向こうのプラットホームからも入る事ができる。
しかし、プラットホームからピッキング室へは入場ができないルールになっている。
原料受け入れ口から変化させて区分を明確にした、床色(肌色)に注目して欲しい。

○加工に携わる人の遵守事項の確認
例として・・・。
指輪・マニュキュア等を外し、脱色する。
作業衣・キャップ・マスク・エプロン・グローブ・靴等を支給し、
支給品以外は作業場内では身に付けない。又、正確確実に着用する。
始業時と不衛生エリアから衛生エリアへ侵入する時は、手指洗浄消毒・靴消毒・高圧エアーガンで全身ブラシ・コロコロ粘着ローラーをかける。

《衛生管理の徹底・維持と異物混入の防止》
作業場内では、決められた服装、決められた機器、什器しか用いない規則順守が基本なので、それらの不具合(破れ・外れ・欠け等)を発見した時には、その破片や脱落品が見つからない場合は、半製品に混入している状態を疑うべきである。その破片の発見に全力を注ぐ事が重要だ。
原料野菜や加工途中での洗浄は、必ず深い水槽の対流、又は流水の中で行い、流速の無い溜め水の中では行わない事。
適宜、水の状態を確認し、浮いている残査を取り去りながら原料洗浄を行う。まれに、水中に浮遊する見落としたゴミや害虫死骸を気付かないで、洗浄中の原料野菜の葉の間などに吸着してしまう場合が有る。
作業従事者が、常に細心注意して清潔追求の意識を持つ事によって、
異物混入の消費者へ及ぶ事故は、事前に防げるように私は思っている。
何より、行っている目の前の作業に集中し、違和感と変化に気付く事が重要である。

《届け出》
食品を製造するのには、その施設の届け出が必要である。又、製造する食品の種類によっては、届け出は当然で、関係省庁の検査が必要である場合が有り、法律に従い、改善を指示されて、その処置が必要な場合が有る事を念頭に入れるべきだ。

記述しなければいけない範囲が専門的に多く、整理して記述する能力が無くて、上手くお伝えする内容にまとめる事が出来なかった。
そんな、毎回、稚拙な記述内容だと恥ずかしい。
できれば、HACCPに付いても記述をしたかったのであるが・・・。
今後、食品の安全性を記述する機会が有ると思うので、
その時まで保留したく思います。
益々、話題が飛び過ぎて、理解不能な記述になるようなので止めました。

今回はここまで。中途半端な記述で申し訳ない。
ではまた。次回。

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