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中学校長、数百円のコーヒーのために数千万円の退職金を失う

 兵庫県の市立中学の校長(59)が、コンビニのセルフ式のコーヒーマシンで支払った料金以上の量を注いだとして、懲戒免職となったニュースがありました。

中学校長、セルフ式のコーヒーマシンで支払った以上の量を注いだ疑いで書類送検…県教委が懲戒免職 (msn.com)

 校長は2023年6月~12月の間に計7回、レギュラーサイズ(110円)のカップを購入したにも関わらず、ラージサイズ(180円)のコーヒーを注いだとして、窃盗容疑で書類送検されました。
 結局不起訴となったものの、兵庫県教育委員会は、校長を懲戒免職としました。

 懲戒免職とは一般企業における懲戒解雇に相当し、最も重い処分にあたります。基本的に退職金は全く支払われず、年金受給額も減額される可能性があるそうです。

 少し調べたところ、公立小中学校の校長の定年退職金は東京都で約3300万円だそうです。現在59歳の校長は(正しくは元校長ですが)、たかだか数百円のコーヒー代をケチったことで、数年後に貰えるはずだった数千万円の退職金を失ってしまいました。

 校長は県教委の聞き取りに対し、「最初は間違って入れたが店員から指摘もなく、安い値段で飲めるのでやってしまった」などと話しているそうです。もし自分の通う中学校の校長が、こんなしょうもないことで懲戒免職になったらと考えると、情けないことこの上ありません。

 全校集会で彼は生徒たちにどんな講釈を垂れていたのでしょう。「あの校長、『かっこいい大人になりなさい』とか先週言ってたのに、コーヒー代ケチってクビになってもうたわ」と、生徒たちは今頃話しているのではないでしょうか。

 ところで、コンビニのコーヒーマシンは、配置の都合上注ぎ口が店員側から死角になっており、一見して校長のような不正ができてしまいそうですが、実は裏面のランプが点灯し、店員側からでもどのメニューが注がれているかわかる仕組みではあります。

 とはいえ、レジに店員が不在なら気づかれませんし、いたとしても常時そこに気を配っているわけではありませんので、大抵気づきません。校長は店員に気づかれたようでしたが、相当運が悪かったか、よほど挙動不審だったのでしょう。

 

 

 

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