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音楽が届く距離感

オヤジブログ怪気炎 vol.184

前回アカペラの訪問演奏について書きましたが、ボクらのアカペラグループはマイクを使いません。生声の強さの範囲で、その距離だからこそ届くニュアンスを大切にしたいと考えています。マイクを使えば大きなホールでの演奏も可能なのでしょうが、ピアノを始めとする伴奏楽器や音響機器の助けを借りないで、今自分たちが出せる音楽のありのままを表現することが楽しいのです。
小さなホール、少ないお客様というわけで、当然距離感は縮まります。コロナ禍の時には、いわゆる密になってしまうことで、練習さえできなかったのですが、五類移行からだいぶ戻ってきました。
ボクは薩摩琵琶を弾いているのですが、琵琶もあまり大ホール向きの表現ではありませんね。元々それほど大きくはない空間で、いにしえの方々は語りと琵琶の音色を楽しんでいたと思います。
PAを使って巨大な会場でたくさんの人が音楽を共有することも大切でしょうが、そのもう一方に楽しむ生の音で小さな会場で互いの息遣いを感じながら、楽しむ音楽会があっていいと考えています。

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