実在性への挑戦を見たライブ。283 Production LIVE Performance [liminal;marginal;eternal]感想

完璧・永遠である美琴の失墜。完璧を目指すのは憧れに似た美徳である。
ただ、挑戦を止めない限り、にちか、美琴、はるき、羽那、そしてルカ。
彼女たちには幾度も完璧への到達の機会を与えられる

こういう事なんでしょうか高山さん。
エモじゃん。。。。いや、全部妄想ですけど。

感動しちゃったのでnoteに纏めようかなと思います。
また前置きになりますが、僕はシャニのオタクと言うよりXRライブのオタクです。
なので見方がライブとしての見方。
このライブをXRライブとしてどう見たかが主軸になります。
すみません。

↓公式ホームページ
283 Production LIVE Performance [liminal;marginal;eternal]


行った公演

公演としてはor、not、evenの3つ。
第2公演は現地での視聴、残り2つは配信で拝見しました。
立川、地味に遠いね。
ただバチバチの照明と身体が震えるぐらいの音響は魂に響く。
非常によかった。

演出としての所感

演出という軽めのジャブから、いやジャブと言うには凄過ぎる
もう上手いね。
カメラワーク訳分らん。
普通ライブのカメラって「寄りと引き」を中心に構成される物で
上手い人が、そこに被写界深度使って表現したりするのですが
今回、それらは勿論のこと視野角の使い方が上手い。
これはMMDの文脈を感じます。表現の仕方はMMDのソレ。

影はUE(アンリアルエンジン)っぽいですが
fog(会場スモーク)はUnityっぽい?分からん。
キャラライブって如何に「黒」を引き立たせるかの勝負だと思いますので
輪郭部分のAOが強いのを見るに思想が一致して絶頂
カラコレも問題なかったし、気になった部分は配信は全く無い。
僕がカスなので本当に何も見当たらなかった。凄すぎた。
現地での映像はLEDの問題なのか、処理遅れを確認した。
後はパネルの問題なのかfpsが出ていないように感じたため
モーションブラーがもう少し付いていると良いかなと思った。

ただ
こんなん現地でリハするまでわかんねーよバーカ
みたいな話だと思いますので
「マジでケチをつけるところが見当たらない。」
僕も彼女等を見習って精進しないとなと思う所存です。。。

文脈としての所感

はーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…………
良かった………
色々ガチャガチャありましたが構成としてはシンプルで

完璧である美琴の、失墜→再起。
依存からの自立、その証明をする、にちか
2人の姿に感化され自分自身と向き合い、未来へ歩みを進める、ルカ

以上3本立てだったと思います(サザエさんかな?)
シャニは高尚とか言われますが、凄く分かりやすかった。
すんごぉい王道の物語してる。最高ーーーーー!!!
こういうの好き!!!!
ってか、1/3のルカの目のハイライトにエミッシブ入れる演出良すぎかよ……….
クゥゥ….!!ってなるわ。シャニ公式の1枚絵と1/3で持ってかれた。
俺の全部。

キャラライブとしての所感

既定路線を、ぶっ壊す。

もうね、気概すらヒシヒシ伝わりました。ビンビンですよ。
美琴が倒れた演出に目が行きがちですが
大事なのはそこだけではなく

「美琴が倒れて気丈にふるまう、にちか」
「美琴が倒れて露骨に不機嫌になり、大丈夫だと分かると露骨にルンルンになる、ルカ」
「不機嫌なルカを慰めたり、頑張ったにちかに寄り添う羽那」
「未熟ながらも、自分なりの成長の方法を模索する、はるき」
「完璧を目指すが倒れた事実に不甲斐なさを感じ、この経験が活きる様にと自分自身を見直す美琴」

公演を見るとビシビシと伝わるんですよ「キャラの熱量」が
美琴が倒れるというXRライブではありえない事象をきっかけに
各々の持つキャラクター性がこれでもかとぶつけられる。

人はそこに感動し、キャラクターを見出すんですよ。
これが実在性ってやつなんです。

演出でリアルさを出すのは大事な事なんです。
実際、影や光やモーションはキャラライブで大事な要素です。
だけど本質はそこじゃない。

見る人が「キャラクターを感じるか」なんです。
それを企画レイヤーで果敢に挑戦しに行ってくれた事が僕は本当に嬉しい。

当たり前なんですが、こんな企画
初めから炎上するって誰でも分かります。
それでも尚
「見る人にキャラクターを感じてもらうため、最大限の火力で勝負しに行く」姿勢。見上げた物ですよ。

結果
「キャラライブで皆が見るキャラを予告無しに退場させます!失神です!
なぜならこんな工程でストイックに取り組んでいたら、人は倒れるからです!それこそがキャラの実在と言う物なんです!」
…….いや、ヤバすぎる。これで予算取りに行くのかよ。怖。。。

僕だったら思いついた後、上長にコソッと相談して
「いや、どう考えても無理でしょw」って言われて
「デスヨネー….w」ってなる。
いや改めて文面で見たら本当に頭おかしいかもしれない(誉め言葉)
凄いよなクリエイターって…(遠い目)
僕だったらストレスで胃に穴空く。商業のクソデカIPくんでやるんだぜコレ
覚悟が常人のソレではない。

また、コレでGOってなった高山さんもホントに凄い。エグイて。
貴方たちが力強い一歩を踏みしめてくれる事で、エンタメはまた一歩表現の歩みを進めることが出来るのです。感無量。

怖い

というか、キャラクターを感じさせるために工数取り過ぎなんですよ
公演ごとに違う
曲、MC、音声、カメラ、フェイシャル(表情)、モーション

使いまわせるのがXRの強みなのに全部!!!!!
自分で殺してるよ~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!

変態だよ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!
工数エグイて~~~~~~~!!!!

恐らくと言うか、確信なんですけど
バンナムにキャラライブの変態が居ます。
実在感の演出の為に命削っている人が居る。
あの企画を通しに行くという事は
キャラライブに対する思想が相当強火なオタク。
尊敬の念しか抱かない。

配信見返した際に見た
orの美琴が倒れた後のカメラの動きのキモさ
「いや、美琴が倒れた後カメラさんは現実問題として
そんな即急に対応できるわけないので
美琴がいる筈の空間を映して、にちかにフォーカスしてください」

みたいな変化球のキモさの演出。
憶測にすぎませんが、961みたいに直観的に殴ってくる訳ではないので
石田さんじゃない、別に恐ろしい人が居るんだろうなと思いました。怖い。

総括

個人的な感想になりますが
最高に楽しかった。コレに尽きますね。
また、批判を恐れず挑戦していく様は、非常に好ましく思います。
アイマス3.0VISIONの本気を見たような気がしました。
この手の挑戦はフロンティアであるため、批判や失敗はあるかもしれませんが
やる度やる度に洗練されていき
彼らは幾度も完璧への到達の機会を与えられると思います。
ありがとうございました。

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