教師の仕事は本当にブラックなのか? #1
ブラック労働を乗り越えて、地方でぬくぬくと高校教師をしている筋トレ大好きマッスル先生です。
久しぶりにnoteを再開します!しばらく読書感想の投稿をさせて頂いていましたが、改めて私の10年間の教師人生を踏まえて、学校教育に対する考えを発信したいと思うようになりました。名前、アイコンを変えて心機一転スタートです!
早速ですが、本日のテーマについて語っていきます。最近はネットニュースでも「教員の長時間労働」「部活動の地域移行が進まない」「教員の人手不足」といった話題が絶えません。実際に現場で働く人間はどう捉えているのか?お伝えしていきたいと思います。
(1)ブラックな働き方になる原因とは?
1. 部活動指導、補習等
部活動指導や補習というのは、基本的に放課後の時間に行われることが多く、熱心に指導を行うほど勤務時間外の労働を引き起こすというのは言うまでもありません。自ら望んで取り組むのであればさておき、「副顧問で経験もないけど、顔を出さないといけない」とか「進路指導で補習をやらない訳にはいかない」といった空気感によって、残業を避けられない状況は起こりえます。
2. 対応困難な生徒、保護者への対応
担任を受け持って最も苦労する点だと思います。問題行動や人間関係に関する生徒対応はかなり神経を使います。さらに、生徒への個別指導は放課後等に行われることが多く、保護者を招く場合には保護者の都合もありますので、18時以降に懇談をすることもあります。
3. 特定の人への業務負担が大きい
現場で働いていると、「誰が見てもあの人の仕事量が多すぎる」とか「あの人にもっと仕事を任せても良いのでは?」といった感覚を持ちます。一生懸命で責任感がある人ほど、周囲から頼られ、これまで受け持った仕事が減ることなく、新たな業務を任せられ、仕事量が肥大化していく傾向があります。私が働いてきた感覚で言えば、全職員が多忙である訳ではなく、暇や余裕を感じながら仕事をしている人も一定割合いると思います(2:6:2の法則が当てはまるような気がします)。
4. 周囲に気を遣いすぎている
気が利く人ほど、自分の仕事を後回しにして、周囲のお手伝いをしてしまいがちです。また、他の教員からの話しかけに応じているとつい長話になるなんてことも多々あります(私を含め、基本的に教員というものは話すことが好きなのである)。
5. そもそも若い時の長時間労働は避けられない!?
教員というのは、若手であろうとベテランであろうと、だいたい同じ時間の授業をこなし、テストを作って採点し、成績をつけるという点で、基本となる仕事は同じです。ベテランであるほど、授業には慣れていて、テストも過去問を多く持っています。若手はどうしても授業準備、テスト作りといったことが1からスタートしていくので、慣れるまでの2~3年間は、ベテランほどスピード感のある仕事の進め方が難しいのです。
(2)教師のホワイトさとは?
1. 時間単位での有休がとりやすい
私の自治体では1時間単位で有休を取得することができます。授業がないタイミングや余裕のあるときに早く帰ったり遅く出勤したりすることが可能なことはメリットだと思います。
2. 夏休みなどの長期休業期間は休みやすい
夏休み、冬休みはまとまった休みがとりやすいです。夏休みは少なからず研修や出張が入りますが、冬休みは生徒と同じくらい休んでいる人も珍しくありません。授業日が慌ただしいだけに、長期休暇をゆっくり過ごすことができるのは私自身ありがたいことだなと思っています。
3. 定量的な成果は求められにくい
学級経営や授業において、「これだけの結果を残さなければならない」というプレッシャー感は少ないと思います。もちろん、学級崩壊、授業崩壊といったことを避けるための努力は必要ですが、仕事の質が良かれ悪かれ、給料は変わりません。(将来的な出世を目指すのであれば別の話ですが)
4. 公務員であるからこそ福利厚生等の制度がしっかりしている
各種特別休暇、育児休業制度もかなり整備されています。当たり前かもしれませんが、コロナやノロウイルスに罹患した際は特別休暇が取得できました。賃貸暮らしであれば家賃手当が支給され(上限はありますが)、自動車通勤であれば距離に応じて交通費が支給されます。
まとめ
教師という仕事には、長時間労働となる要因やストレス負荷の高い業務が一定存在することは否定できません。ただ、権利として使える制度が多くあり、休みや時間を確保することは可能です。私は良くも悪くも自分の働き方次第で、とことんブラックにもホワイトにもしていけるのが教職なのではないかと考えるようになりました。引き続き学校教育をテーマに投稿していきますので、よろしくお願いします!