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東横線界隈、車窓から。

東京の風景は変わり続ける。
特に都心部だと10年で様変わりしている場所も良くある。

今通勤で東急東横線を利用しているが、10年ちょっと前学生だった頃もこの路線を利用していた。

あの頃はまだ副都心線と東横線が直通運転していなかった。練馬区内の実家からだと、西武池袋線、池袋で山手線、渋谷で東横線と2回も乗換えが必要だった。
渋谷の乗り換えは狭い通路に階段と大混雑のなか、東横線の地上ホームへと向かう。
今では地下深くに駅が移され、駅だったあたりには今では渋谷ストリームという高層ビルが建っている。

地上ホームから代官山駅へと向かう高架路線は、雑居ビルやその合間を僅かに流れる渋谷川といった都会の猥雑な風景から、洗練された郊外へと風景が変わり始める、そんなワクワク感があった。
今では高架跡や渋谷川はきれいに整備され代官山駅方面へ歩いていくことができる。

中目黒あたりまではそれでも都会感を残しているが、そこからは郊外な街並みが続く。中目黒駅直前にある目黒川は桜の名所だ。降りてみると嫌になるほど人で混雑するので、電車からチラッと眺めるぐらいがいい。

自由が丘駅だって、降りてみると界隈性がある街だが、電車に乗っていると何の変哲もない郊外だ。学生時代は良く途中下車をして、ハンバーガーを食べたり古民家カフェに立ち寄ったりしたが、最近は久しく降りていない。
そんな自由が丘も目下再開発が進行し、風景は大きく変わるかもしれない。

続いて大きく風景が変わるのが、多摩川を渡るときだ。自由が丘を過ぎて、田園調布駅前で地下に入ったなと思うと、駅を出るとすぐ地上へと戻る。多摩川の東岸には古墳が点在する小高い丘があり、その崖を過ぎると、そこから一気に広い多摩川の河原と土手が見える。
河原では学生たちがラクロスなどスポーツに興じており、この風景は10年そこらでは変わらない。

多摩川を渡るとそこからは川崎市。
武蔵小杉のタワーマンション群が見える。学生の頃からいくつタワマンが増えたか分からないが、それでも前からタワマンの街という印象だ。

転勤から戻ってきて1年ほど暮らした元住吉は、商店街が栄え、住みよい街だ。
駅出て左はブレーメン通り、右はオズ通り。
ブレーメン通りすぐのところにあるパピーはカレーとスパゲティが合盛りで食べられるワンパンなお店だ。学生時代は定期券内なのに、全く降りたことがなかったのが悔やまれる。

日吉駅は慶應義塾大学日吉キャンパスがある東口に対して、学生たちは西口をヒヨウラ(日吉の裏)なんて失礼な呼び方をする。でもお昼時はヒヨウラに繰り出してランチをする。同心円状にいくつかの商店街が広がるが、どの通りが何商店街か覚えられずじまいだ。 
学生街らしく飲食店が多いが、日吉キャンパスは1,2年生の多いキャンパスということもあり、安居酒屋が立ち並ぶ感じではなく、ラーメン屋や定食、洋食屋さんが多い。学生時代によく行っていた定食屋さんとつけ麺屋さんはその後閉店してしまったが、変わらず人気な店も多い。

日吉から先の駅はあまり利用することが無いので正直印象はない。

ただ東白楽〜横浜駅あたりまで現在地下化しているが、かつての地上線路跡は遊歩道になっている。渋谷〜代官山や小田急線の下北沢駅前後のように、地下化した跡の地上部分を遊歩道化することを増えてきたが、このあたりがその走りだ。
残念ながらおしゃれなお店が建ち並んだりはしていないが、トンネル道があったりとなかなか面白い。

横浜駅はみなとみらい線との直通により、地下深くに潜ってしまった。それ以外の路線に乗り換えようとすると一苦労だ。
みなとみらい線は、その名の通りみなとみらいエリアから横浜中華街、元町エリアまで走る地下鉄だ。

みなとみらい駅の吹き抜けっぷりやレンガ調の馬車道駅など駅自体も面白い。もちろん街に繰り出せば、赤レンガ倉庫を始めとする近代建築や、遊園地にカップヌードルミュージアムなどレジャー施設も豊富だ。

最近は通勤で毎日のように、ただただ東横線を端から端まで乗っているが、ふと外を眺めてみたら、なかなかいい路線だなと思った。



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