農業と福祉の連携

働き、賃金を得るということは私たちが生活するために最低限行わなければならない。ましてや、障害があるがゆえに働くことができる環境を作れないというのは理不尽な話である。そんな中、障害を持っている方に対して積極的な場や環境を作っている例がある。

○農福連携事業

障害を持っている方の自立、空き家のリノベーションが叫ばれている中、秋田県の「スクールファーム河辺」は廃校を利用し、障害者が農業を行う「農福連携事業」を進めている。

廃校を改修した野菜工場が、担い手の減少に悩む農業と社会進出を目指す障害者を結び付ける場になっている。
 スクールファーム河辺は、閉校した旧赤平小の利活用事業を市から受託。校舎を改修して2014年8月に操業を始めた。秋田、大仙両市の精神、身体、知的障害者計22人が週5日、介護福祉士などの資格を持つ職員7人の支援を受けて野菜栽培や菓子作りに取り組んでいる。脳性まひの影響で脚に障害のある作家の女性(33)は「こだわりのデザインについてお客さんと話すのが楽しい。社会で働くための大きな自信になっている」と実感を込める。
農業と福祉の連携は育む野菜工場 秋田での廃校活動、障害者の自立支援より

健常者は働けて、障害者は働くことができない。というのは、
障害者の認知の発達、こころの発達を妨げるものになるだろう。また、多少出来る範囲はあっても差異のないようにしなければなりません。

○八ヶ岳みらい菜園

食品製造販売大手カゴメ(名古屋市)などが出資する農業生産法人「八ケ岳みらい菜園」(富士見町)は8日、町内の畑にトマトを定植した。町内の県諏訪養護学校と障害者自立訓練事業所「アートカレッジちゃお」の生徒と利用者各4人が協力。人手が不足する農業の現場と障害者を結ぶ「農福連携」の有効性を確認し、「農」をテーマに来春町内にオープンする観光施設「カゴメ野菜生活ファーム富士見」での障害者雇用につなげる目的だ。

福祉と農業の連携へ試み 八ヶ岳みらい菜園より引用~

障害者を持つ方を積極的に雇用することで、生き生きとした生活を送ることができますね。やはり、健常者と比べて仕事の効率さを考えれば劣るものがありますが、そういうものを度外視したことから初めてみる。そして、結果がどうであれ、やってみることで、次に繋がる。

近所の飲食店でも、障害者を持った方を積極的に利用したお店があります。そこでは、野菜を切ったり、皿を洗ったりなど単純労働を任せている。お客さんとのコミュニケーションがとれないからだめだ。返事がないからだめだ。などと、マイナスの部分だけに目を当てていては何も興りません。

総括

秋田の事例や長野の事例を含めて、障害をもった方に雇用を創出するということは、企業の経済活動においては非効率かもしれない。しかし、できる分野から始めていく。マイナスから考えるのではなく、プラスから考える。そうしたことから、健常者と障害者の隔たりをなくす方法ではないだろうか。経済活動と同時に社会活動やるべきだ。
また、これは私たちにも言えることで、どうせ私はこうだから。僕はこれができないから。と早々に諦めるのではなく、まずはやってみる。そして、そこから新たに気づくものがあるのだ。
行動してから文句を言え!です。
こういった連携を地方で進めていくことにより、障害者の自立支援の輪が外から内へと浸透していくことが必要だ。

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