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【翻訳】3bet側のレンジディスアドバンテージがあるフロップを克服する【CASH】GTOWブログ.104


想像してみよう: 500NLの6maxのキャッシュゲームをプレイしていて、いくつかのポットを獲得し、150bbのチップを持ってテーブルに座っている。あなたはBBで美しいK♣Q♣を持っている。COがレイズする。あなたまでフォールドされ、気楽に12bbに3betする。相手は我々の3betにフラットコールで応え、我々はフロップを見る。


  • バックドアの♣️は無い。

  • バックドアのストレートドローも無い。

  • ビッグカードもなく、プリフロップでコールした相手のハンドの多くを助けるフロップ。

どうする?パニックになるな。GTO Wizardに相談してみよう!




ボードとレンジの相互作用


直感的に、ほとんどの人はTハイ以下のフロップはアグレッサーではなくディフェンダーに有利であることを知っている。相手がプリフロップで4betする機会を見送った以上、ビッグカードのフロップはこちらにとって有利であり、ミドルカードのフロップ(3betレンジにはあまり含まれない)はこちらにとって不利になる。

フロップの集合分析レポートは、スーテッドの濃度、コネクテッドの度合い、またこの場合のハイカードなど、様々な要素で分類されたフロップのEVを見るための優れたツールである。この例では、BBのEVが低い順にフロップをハイカード毎にソートしている。Kハイのフロップが私たちのレンジにとってベストであり、5から9ハイのフロップがワーストであることが明確である。

ブロードウェイカードがないフロップの場合、AKのようなハンド(3ベッターがコーラーに比べて常に多く持っているハンド)はミスしている。加えて、COの相手はフロップに助けられ、コールハンドの多くが改善している。

彼らは高い頻度で4のセットを持ち、77-66の中程度のポケットペアを持ち、87sのようなスーテッドコネクターはペアとドローのエクイティを拾った。

レンジビューは、どちらのプレイヤーのレンジにどのハンドが頻繁に現れるかを一目で把握するのに優れている。この例では、OOPはKK+とAKの割合がはるかに高いが、IPは中位のポケットペアとスーテッドコネクターの頻度がはるかに高い。AQsやJTsのようなスーテッドブロードウェイは、どちらのレンジにも同じように見られる。

全体として、ボードとレンジの相互作用という点では、8♥5♦4♠はコーラーのレンジと非常によく作用し、こちらのレンジとは全く相関しないボードである。実際、このボードでは我々のエクイティとEVはCOのディフェンダーよりも低い。

また、COは「ナッツ」ハンド(この場合はセット、ストレート、時にはボトム2ペアの54s)を保持する割合が高い。

レンジをエクイティバケツに分けることで、この状況がより明確に把握出来る。COは90%以上のエクイティを持つ「ナッツ」ハンドの割合が最も高く、これには88、55、44、76sが該当する。BBは主にQQ-AAと54sの70-90%のエクイティのハンド部分でリードしている。従って、BBのオーバーペアのバリューの部分では、ポラライズドベッティング戦略でプレーすることができる。

とはいえ、ミスしたものすべてをハンドをフロップでチェックフォールドするわけにはいかない。別のフロップと比較しながら、フロップでどのようにプレーすべきかを詳しく見てみよう。


チェック/ベットの頻度


通常、KJ3rのようなフロップで3ベッターとしてベットする場合、オーバーペアのナッツアドバンテージを活かしてポラライズドベットをするインセンティブが大きい。つまり、私たちのバリューハンドは、SPRから導き出されるジオメトリックサイズを使って、リバーまでにオールインできるように、頻繁にベットしたいのである。KJ3のボードでは、COに対して明確なナッツとエクイティのアドバンテージがあるため、OOPからでもレンジ全体でベットすることができる。

しかし、前述の854rのフロップでは、BBはナッツアドバンテージもエクイティアドバンテージも失った。従って、より頻繁にチェックしなければならなくなった。

この比較は、854rとKJ3rのようなフロップを比較すれば一目瞭然である。KJ3rのフロップでは、3ベッターはチェックを一切行わないことがわかる。


フロップCbet



では、どのようなハンドでCbetを考えるべきか見てみよう。まず最初に、GTO Wizardは、フロップでベットとチェックのレンジを分割するべきだと教えてくれる。つまり、レンジ全体でベットはしない。

私たちはおよそ64%の確率でチェックをし、ベットするときは75%ポットの大きいサイズを好む。これは理にかなっている。150bbディープでは、リバーでバリューハンドを使ってオールインを仕掛けるために、フロップで少し大きめにベットし始める必要があるからだ。よくある初心者の間違いは、オーバーペアとAKを持つプリフロップレンジにアドバンテージがあるPFRとして、どのフロップでも全レンジでハーフサイズ程度のCbetを狙えると考えることであるが、データはこれが大きな誤りであることを示している。

最初の教訓: このボードでCbetするときは、大きなサイズでCbetし、その頻度は30%に過ぎない。

次に観察すべき点は、スーテッドハンドの扱い方の違いである。この例では,K♣Q♣を検証する.

すべてのスーテッドハンドのうち、バックドアフラッシュドローを持っているのは4分の3だけである。そうでないハンド(この状況ではクラブ)はあまり積極的に扱うべきでない。上の図を見ると、K♦Q♦とK♣Q♣を比べると、ベット頻度が劇的に減っていることがわかる。その理由の一つは、♣のKQはナッツのバックドアフラッシュを作ることができないからであるが、もう一つの見逃されがちな理由は、相手に持っていて欲しいハンドをブロックするハンドでもあるからである。

K♣Q♣ のトラッシュハンドリムーバルスコアは8である。例えば、相手が Q♣J♣やK♣T♣を持っている場合、我々のCbetに対して相手はコンティニューしない。トラッシュリムーバルスコアが高いということは、相手のレンジにある多くのトラッシュをブロックしていることを意味する。これは「ブラフ」しているときには良いことでは無い。相手にはフォールドするトラッシュを持っていてほしいからである。

2つ目の教訓: バックドアフラッシュドローを持っていると、ノーメイドハンドでもトリガーを引く傾向が強くなる。

3つ目のポイントは、オフスーツハンドに関するものである。

では、バックドアフラッシュドローを持つノーメイドハンドだけでCbetをすべきなのだろうか?

実際にKQoは毎回チェックしてベットに対してフォールドをしている。しかし、Q♠J♠のようなハンドは、バックドアのストレートとフラッシュの可能性があり、優れたブラフハンドになる。

3つ目の教訓: オフスーツブロードウェイはこのスポットではブラフとしてうまく機能しない。

854rのエクイティ分布を見てみよう:

それではバリューハンドを見てみよう。多くの混合戦略があるが、JJが閾値であり明確にベットを好む。中程度のハンド(例えば86s、A8s、77sなど)は、非常に複雑な混合戦略を採用しているので、これらのハンドではベットとチェックを半々の割合で分けることを選ぶのが良いかもしれない。

バリューのためにベットするという点では、JJのようなハンドや、86sのようなドロー+ペアのエクイティを持つハンドなど、後で改善できるハンドが考えられる。
QQのようなハンドはエクイティが高いので特にベットしたいが、多くのターンカードがこのハンドにとって悪いボードを作り出す。オーバーカードやストレートが完成するカードがその例である。


フロップでのチェック


これは3ベッターがナッツとエクイティのアドバンテージを失ったフロップであるが、我々はオーバーペアによる「グッドハンド」の部分のエッジを依然として保持している。

そのため、フロップでのCbetの頻度は低くなるが、強力なチェックコールとチェックレイズでこちらのチェックレンジを守ることも必要である。そうしないと、相手はこちらのチェックを自由に攻撃できるようになる。

BBがチェックした場合、COは約60%の確率でスタブし、小さなサイズ(20%か33%ポットサイズ)しか使わない。

なぜCOはチェックに対して小さなサイズしか使わないのだろうか?

このベットサイズの主な理由は、AQoやKTsのような強いハンドをフォールドさせるのに、これが最高のリスクリワードレシオであり、3ベッターのお気に入りのハンドであるAKoでさえ、インディファレントになるからである。COがナッツアドバンテージを持っているにもかかわらず、COがビッグベットのリスクを冒すまでもなく、BBのハンドの多くはここでフォールドせざるを得ないだろう。しかし、これらのハンドがただでエクイティを得ることがないように、COがベットすることは重要である。

20%のポットベットに対して、BBは22%の確率でチェックレイズ、52%の確率でコール、25%の確率でフォールドする。

33%のポットベットに対しては、BBは25%の確率でチェックレイズ、36%の確率でコール、38%の確率でフォールドする。ベット額が小さければ小さいほど、コンティニューするのに良いオッズが与えられる。従って、小さいベットに対してより多くのハンドで続けることができる。

  • スートでフィルタリングすると、戦略の大枠が非常に明確になる。ここでは、BBのレンジを♣のみに限定させた。ベットに直面したBBは、ボードに直接関係のないハンドを全てフォールドする。KTsはフォールドするが、K6sはコンティニューする。

簡潔にするために、OOPからチェックし、COによる小さなスタブに直面した後のBBのフロップ戦略を簡単にまとめる:

私たちは約20%の確率でチェックレイズする。
私たちのバリューレンジには主にオーバーペア(QQ-AA)と87sや86sのような強いペア+ドローが含まれる。ブラフは主にKQsのようなバックドアフラッシュドローの強いスーテッドブロードウェイとA7sやK6sのようなガットショットからもたらされる。覚えておくと良いルールは、良いブラフ候補はショーダウンバリューが低いが、後のストリートで強いハンドを作る能力があるべきだということである。

私たちは40-50%の確率でチェックコールをする。
チェックコールを好むハンドには、99/TT(バリューのためにチェックレイズするほど強くない)、AQs/AJs(十分なショーダウンバリューがある)、A4s/65s(弱いペアでも十分なショーダウンバリューがある)などがある。

どちらのカテゴリーにも当てはまらないハンドはチェックフォールドする。
これには何度も触れたKQ♣♣、ほとんどのオフスーツブロードウェイ、AQoが含まれる。AKoは20%のポットベットはコールするが、COが33%のベットを使用するとフォールドし始める。AKs以外のほとんどのクラブスーテッドはチェックフォールドする。


まとめ


主な要点は以下の通りである:

  • BBの3ベッターは全てのフロップで全レンジでCbetすることはできない。

  • 自分のレンジが不利な状況にあることを認識し、ディフェンシブにプレイすることを学ぼう。

  • このようなボードにCbetする場合は、改善の可能性のあるハンドでブラフを行い大きなサイズを使う。

  • バリューハンドと強いバックドアドローのブラフで自分のチェックレンジを守ろう。

  • 小さなスタブに直面した場合、あなたはほとんどのエアーをフォールドせざるを得なくなり、中程度のショーダウンエクイティーを持ついくつかのハンドをチェックコールし、フロップのCbetレンジに近いポラライズドレンジで積極的にチェックレイズを行う。

  • レンジが不利なフロップでは、バックドアの可能性のないノーメイドハンドでは、フロップを単純にチェックフォールドするのがベストなプレーである。

この記事を読んでくれてありがとう!あなたのゲームに取り入れられるようなヒントを学んでいただけたなら幸いです。フロップ戦略は広範かつ複雑であり、多くの混合戦略が必要となることが多いため、より広い視点から自分の戦略を理解することが重要である。今回の研究では、フロップCbet戦略の組み立て方を理解し、K♠Q♠とK♣6♣がK♣Q♣クラブよりも良いブラフであることを理解することは、他の多くの似たような状況にも応用できる重要な学習ポイントである。



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