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学びの場の多様性が拡がるタイミングかもしれないという話。

オルタナティブスクールを創る。そういう話をした時、

「子どもに義務教育を放棄させるのか」
「公教育のなにがそんなに嫌なんですか」

というフィードバックや、質問を頂きました。

今あるものを否定したいのではなくて、自分が魅せられた学びの場を実現しようとしたら今ある国の制度の中では実現が難しく、だからオルタナティブスクールを創るという形を取ります、そういうのが自分の正直な気持ちです。

仕事「か」子育て「か」という選択を迫られる社会に絶望して創ったArrowArrowというNPOもそう。なにかの制約によって自分の生き方が限定的になる社会ではなく、制約があろうとなかろうと、性別やバックボーンに限らず自分が望む人生に挑戦できる社会であって欲しい。そういう想いで創ったのがはじまりです。

選択肢溢れる社会。それは、企業だけでなく、学校だってそうです。学び方を選べる社会になって欲しい。そんな想いを持って道を切り拓いてくださっている方々が、クラウドファンディングを実施しています。

今の日本の教育の制度の限界、その制度の中でどうやって多様な学びの場を実現しているのか、これからどうしていくべきなのか。それらがとてもわかりやすく書かれているので、ぜひご一読頂きたいですし、そのうえでシェアやプロジェクトへの支援をして頂けたらとても嬉しく思います。まずは現状を知ってもらうこと。それだけでも本当に嬉しいです。

16万人。
これは、全国の小中学生の不登校児童・生徒の数です。
過去5年間で毎年約1万人ずつ増加し続けています。
不登校は子どもの問題なのでしょうか?学校や先生が悪いのでしょうか?
それは問題の本質ではないでしょう。
公立小中学校や学習指導要領という、
「ひとつの型」に全ての子どもを当てはめようとする制度に問題があると考えています。
学びは、学校のものではなく、一人一人のもの。
だからこそ、一つの「学校」というプラットフォームに縛られない「スクールフリー」の概念が、これからの時代に求められるのではないでしょうか。
国公立小学校でも、私立小学校でも、フリースクールでもいい。
オルタナティブスクールでも、マイクロスクールでもいい。
学校のかたちではなく、親と子どもが、
自分の成長や学びのスタイルに合わせて選んだ学校であることが重要だと思うのです。 (上記クラウドファンディングから引用)

子どもにとって、学校は起きている時間の大半を過ごす場所です。様々な可能性や才能を秘めている子どもたちが、それぞれにとって最適な場を選んだり、行き来できること。想像したらいいなぁって思ってもらえる気がするのですが、今の日本ではなかなかそれが難しいのです。

フリースクールやオルタナティブスクールは公的な支援を受けていないので、籍を公立小学校に置いたうえで通うなど、制度的にも越えなければならないこともたくさんあります。また、補助金も受けられないことから、資金面でのハードルも高いのが現状です。

保護者は税金を納めていても相応の公的補助が受けられぬまま学費を払い、しまいには就学義務違反だと誹りを受けることさえあります。
世界人権宣言第26条第3項に「親は、子に与える教育の種類を選択する優先的権利を有する。」とあるにも関わらず、子どものことを一生懸命に考えて教育の種類を選択しても、社会はそれを認めようとしていません。
ニーズはたくさんあるのに、それに答えられないのです。(以上、クラウドファンディングから引用)

私も何度財務シミュレーションを見て震えたことか…。よっぽどのことがなければ始めることも、続けることも難しいのだと痛感します(痛感します…)

でも、少しずつ、国も動き始めました。教育機会均等法や不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)の施行により、フリースクールなどに通う子どもたちは「学校に復帰すること」を前提とする姿勢から、多様な学びの場を認める流れになりつつあるのです。

そんな変わりつつある流れの中、東京都フリースクール等ネットワーク(以下TFN)が設立され、その活動や教育のあり方を提言すべく、今回のクラウドファンディングに挑戦されています。

TFNが目指しているのは下記の通りです。

TFNは、家庭への支援と、フリースクール等の公的補助金の制度化を目指して、以下の活動を行います。
1. 東京都内のフリースクール等及び保護者のネットワーク会議をすること。
2. 行政との連携を図るために、行政及び関係機関と対話を行うこと。
3. 学校外における多様な学びの普及啓発活動を行うこと。

TFNの活動範囲は東京都ですが、この取組みの認知度が高まることで、全国にも活動が広がっていくことでしょう。だからこそ、関西でオルタナティブスクールを創りたいと思っている私も、この活動に注目していますし、こうやって常に道を切り拓いてくださる先人たちの志に自分も頑張ろうと気が引き締まる思いです。

そしてなにより、こういった活動があることを、多くの同世代、子育て世代の人にも知って欲しいと思います。オルタナティブスクールという仕組みがあると説明する時、公立や私立以外の選択肢があることすら知らない方もたくさんいました。まずは知ること。それが今とても大事だと思っています。だって知らなければ、当たり前だけど、選ぶことすらできないのだから。それしかないなら仕方ない、よりも、それもこれもある、そのうえで私たちはこれを選ぶ。そんな環境に少しでも近づくためにも、知ってもらうことが大事なのだろうと。

たくさんの方に今の教育の仕組みや課題、それをどうしたら乗り越えられるのかを知ってもらい、そのうえで解決策や未来を一緒に考え、そして実行していきたい。だからこそ、一人でも多くの方に、このプロジェクトが広がっていくことを願ってやみません。

という訳で、もう一回リンクを貼っておきます。ぜひ、ゆっくり読んでみてください。そしてシェアなどして頂けたら、プロジェクトを応援してくださったら、とても嬉しいです!!


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