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【日誌】実績紹介~個人経営洋菓子店~

 今回は僕のコンサルティング実績の1つである、洋菓子店の時の流れをご紹介させて頂きます。

いわゆる事例紹介というものです。
コンサルティングって今は普通に使っている単語ですが、元々私自身のイメージはこうです

「コンサルティングとかって詐欺の匂いが凄い」

にもかかわらず今はこうして副業でコンサルティングをしているわけですが

コンサルを受けた方、している方のお話を聞くと、自分はコンサルではないのかなと思っています。
歴史小説が好きなので、軍師が最も適切かなぁ

なぜそう思うのか?
それはやはり閉鎖的なイメージがあるからかなと
どんな事をしているのかオープンにすることで少しでもご理解いただけたら幸いです。

※具体的な店舗名などは機密保持契約(第三者に情報開示しませんよ!みたいなやつ)をしていますので、ご了承ください。

それでは早速。



きっかけはHPへの一通の問い合わせ



私はもともとTwitterをメインで動かしながらコンサルティングの対応を受け付けていました。
現在は個人の枠を離れ、チームを作成中です。

今回のお客様はツイートを見てご依頼を頂きました。
どのツイートがお客様の心を動かしたかは分かりませんでしたが。

「ツイートを見てご連絡させて頂きました。私は○○県〇〇市で洋菓子店を営んでいる○○と申します。以下省略」

こんな感じのメールがDMにお問合せから来ました。

DMを頂いたのは平日の15:00ぐらいでした。
そして、返信させて頂いたのは18:00過ぎ
内容はざっくりですが、”コロナ前の売上に戻したい”とのこと

契約に繋がりそうだと感じてした連絡は以下の通り

「お問合せありがとうございます。ろびんです。
お問合せ頂いた内容は経営回復でよろしかったでしょうか。
早速ですが以下の確認事項にご記入の上、ご返信願います。」

今回は個人よりですが、依頼主様は企業として考え、以下のような内容を確認事項としています。

・第三者への情報開示を行わないことへの承認申請
・機密保持契約の締結必要有無
・コンサル方法(面談式かZOOMなどのオンライン式か)
・見積用無料相談日程の候補
・お店の所在地や概要
・メインのやり取りツール(LINE、Twitter、メールなど)

まだ依頼主様も私へ依頼することが決定しているわけではないと思うので、あまり深く踏み込んだ項目にはしていません。

私のやり方はまず無料打合せをしてからプランのご提案(お見積り)をしています。そして契約内容を詰めて…の流れです。
これは個人の方でも企業の方でも変わりません。

「必ず成功させますよ!」

と言いたいですが、そこは私の心の中だけにしておかないと確証ないので嘘と代わりないですから。

今回の依頼主様はネット関係が弱いとのことで、面談での無料打合せとなりました。

エリア的に対応出来たからであって、遠方の訪問出来ない場合はZOOMにさせて頂くことがほとんどです。

正直高くないし、信頼関係が大事ですから顔を合わせて私に依頼すべきか見極めて頂くのは重要ですよね。



無料打合せ~ご契約




ここで書いていいのか不安ですが、本業の終業後にお伺いさせて頂きました。
私の本業は営業職のため、バリバリのスーツ姿です。
怪しまれないか不安でしたが・・・

打合せ時間の一時間前には到着し、立地環境をチェックしました。

主要道路からの動線はどうか、近郊のどのエリアにどんな場所があるかなどですね。
この辺りは事前に「お店」と分かっていたのでマストです。
どうお客様を店舗へ誘導出来るかは重要です。

人の流れ、周囲の環境を把握しておく。
どうしたらベストな提案が出来るのか?効果が高いのか?を整理するために

お店自体は閑静な住宅街にある一軒家風のおしゃれな雰囲気でした。
駐車場はなく、簡単な看板が出ていてお店部分は道路からガラス張りになっていて、何屋かパッと見て分かる感じでした。

お伺いすると優しい雰囲気の依頼主様が出てきました。

「初めまして。○○様と18:00にお約束しています、ろびんです。」

当時は2021年1月某日。まさにコロナウイルスによる緊急事態宣言発令中。
だからか私以外にお客さんはおらず、丁度依頼主様がレジで何か作業していたところでした。

店内は明るい感じで、外からは分からなかったけれど、2つのテーブルがあり、ティータイムを楽しめる作りにはなっていました。
1つのテーブルに誘導され、おしゃれなティーカップに入った紅茶を頂きました。

「すみません。お砂糖ください。」

一瞬驚いた表情をし、クスりと笑いながらお砂糖を2つ頂き打合せ開始

まだコンサルティングを開始したばかりの私はここでしまったと気付いた。
本業で営業をしているにもかかわらずの失態。

依頼主様へ渡す名刺がない

幸か不幸か、名刺交換もなくアイスブレイク(※雑談や世間話)が始まったので良かったですが、次は作っておこうと思いました。

まずは注意事項の説明から

・本件に関わる情報は事前に依頼主様の許可なく使用しません
・営業や作業などの代行は行わない
・依頼内容により、人件費や維持費などの情報開示が必要になる場合がある
・機密保持契約はご希望により対応可能
・必ずしも成果をお約束出来るものではない

など、この時は面談のためパワーポイントの資料をもとにさせて頂きました。
今は個人情報然り、情報についての取り扱いは厳重注意しなければなりませんので。

そしてこれからの流れをご説明

・ご依頼内容の確認
・ご契約プランの説明
・対応方法の説明(ZOOM、LINE、mailなど)
・お支払方法の説明
・契約更新、解除の説明

今回の依頼主様は既に私へ依頼することを決めていました。
それでも私は本当にその決断でいいのか念押しし、デメリットなども伝えた上でめでたくご契約となりました。

本来は私からの見積内容を吟味して頂いてからがいいんですが・・・



依頼内容と現在を知る



依頼主様のご希望は3ヶ月契約
メインのやり取りはLINEを使用して必要に応じてZOOMや訪問を実施
※訪問の場合は別途交通費頂きます

依頼内容は

「コロナ前の売上に戻したい」

実に明確で分かりやすい内容です。
ですが、僕の場合はここから依頼主様と私、双方が分かるゴールをヒアリングしながら明確化していきます。

その結果、以下のようになりました。

・借入金全額返済
・過去最高売上の120%達成
・3ヶ月分の稼働費用の資金化

※詳細数字は敢えて伏せています

実際はいつまでにどの状態になっているか、”ありたい姿”を明確化しています。
それを書いてしまうと機密保持にも関わるためご了承ください。

そしてこの目標のために・・・あ、そうですね。
最初の依頼内容と変わってしまってますね。
これは私自身の”最幸の成幸のイメージ”というポリシーから来ています。
(”最幸の成幸のイメージ”は”最高の成功のイメージ”をもじったものです)

真のありたい姿とは、コロナ前の売上に戻すだけなのか?
その姿は”最低限”であり、一番の理想形ではないのではないか?
どうせやるなら・・・ということで変化しました。

私の契約期間は3ヶ月です。
ご察しの通り、この短期間で3つ達成することは不可能です。
いや、1つであっても現実的ではないですね。

「達成するための仕組みを作る」

そのためのコンサルティングが私に与えられた使命ですね。

今は5W1Hを明確化しています。
どうやって?の方法は私が提案していきますので省くと、まずゴールがここで明確化されました。

そう、次は現在地の把握です。

収入と支出について整理していくと以下のようになりました。

収入
・来店し購入頂く
支出
・店舗維持費(人件費や家賃、光熱費など)
・原価(材料費、加工費、管理費など)
・返済(借入金など)

今回は依頼主様のご要望で人件費は削らない方針となりました。
10名未満のため、ここは削らなくても運用出来ると見込めましたし。
※基本的に提案はしますが、依頼主様のご要望、決定に沿った形で進めます

そして売上です。

2021年1月の売上は前年比約63%

一年間で最も売上が高い月が2月だそうです。
昨年2月と比較すると約47%
少なくても私が契約している間に100%へもっていきたい。

実際の材料仕入、作業時間、集客方法など詳細を詰めていきます。
初回面談で全てはやり切れないため、ここからは依頼主様の宿題としました。

そして私がやることは以下の通り

収入
・新規顧客の増加
・継続購入の機会の増加
支出
・店舗維持費(人件費や家賃、光熱費など)の効率化
・ロス材料の減少

シンプル過ぎます?
具体的なことが書けないからと言い訳しておきます・・・
この時点で2時間ぐらいやってましたので

もしもコンサルをやってみたいと考えている方が居たら、契約内容の取り決めについては違法にならないか含め明確にしておいてください。
また、自身がやれることとやれないことも明確に

そして記録は残すこと。

”言った言わない”を無くすため、ご依頼主様と自分が共通理解で居る

それが拘り…いや、基本の1つです。



始動(問題と課題)



依頼主様は宿題を3日で回答してきました。
稼働しながらのため、そんな簡単な作業ではなかったはず。
いかに本気度が高いかがうかがい知れます。

宿題事項はISOの監査のように、何を出して欲しいか、それは何の為かを明確にしました。
それでもこちらの説明不足でヒアリングが必要な個所がありましたが

ただ、私自身も待っていたわけではなく、ちゃんと提案内容は作成していました。
本来はこれが見積にもなりますが今回は成約済みのため順序がズレてます。

私が提案した内容は以下の通り

・来店せずに購入してもらう方法(緊急事態宣言中のため)
・新規顧客開拓での集客方法
・既存顧客の購入頻度を増やす方法
・生産効率を改善する方法
・食材廃棄を減らす方法

コロナ前よりも収入を増やし、支出を減らす。
その単純テーマに基づく最適解として提案しました。

現代社会はネット文化ですが、依頼主様はアナログ型。
私の得意なスタイルは能動型営業ですが、依頼主様は受動型。
効率主義の私に対し、お客様のためならの依頼主様。

一見すると真逆ですよね。
ここで明らかとなったのが問題と課題です。
ありたい姿と現在の間に生まれたGAPを無くすための工程でですね。

実は私、先ほど書きませんでしたがこんな内容もヒアリングしていました。

・お店のHP
・依頼主様が使用しているSNSとその頻度と内容

私がTwitterのコンサルティングもしていることからお察し頂いたかたもいらっしゃるかもしれません。
マーケティングの4P分析にあるPromotionですね。

実際は数年前に作ってもらったというHP(現在稼働なし)
知り合いに勧められて個人用として使用しているLINEとFacebook
これだけの状態でした。

アナログ型を否定するわけではありませんが、緊急事態宣言発令中により、多くの人が外出自粛をされている状態。
飲食店の括りにはならないけれど、世間の目を考えて20:00閉店。

このような状態では来店による集客は見込みにくい。
ましてや、コロナはいつ終わるか想定出来ませんので。

ですので、集客の手段としてHPとSNS活用を提案しました。

しかし、問題発生。

依頼主様はHPやSNSの知識がほとんどなく、苦手であるとのこと。
開始当初も「ひとにやってもらった」とのことで、どうすればいいのか右も左も分からない状態。

ここからはコンサルティングというよりはレクチャー

・お客様視点でのHP作り直し
・見込み客獲得のSNS運用
・非来店型販売方法構築

この3つを順に実施しました。

じゃあ早速HPを作りましょう!・・・とはならないですよね。
そもそも依頼主様は苦手意識をお持ちなので。
まずはプレゼンからです。メリットとデメリット、ベネフィットなどを理解頂きます。

今回は私自身もあえてPCなどは極力使用せず、ノートに書いていくスタンスを取りました。
HPのありたい姿を描き、そこまでの工程をパワーポイントを印刷してお渡しします。

そしてより”理解者”を獲得するために、お店のアルバイトの女の子を巻き込みました。
餅は餅屋ならぬ、スタッフの有効活用です。

ハーブティーを飲みながらの打合せ。
もちろん砂糖は2つ。
※洋菓子もおいしく頂きました。クルミ入り以外は。

今回は4名の女の子のアルバイトがいらっしゃいましたので、協力をお願いします。

その中の1人がワードプレスでブログをやっていたので幸運でした。
彼女にHPのコンセプトとありたい姿、方法を伝授し依頼主様からHPのプロジェクトリーダーを任命頂きました。

そして他の3名の女の子のアルバイトにはSNS運用を伝授。
お店のアカウントを作成し、依頼主様ともう一人の女の子を含めた5人の共同アカウントとして運用します。

依頼主様と私でやるのではなく、お店のスタッフ全員を巻き込んでの運用です。

管理者の依頼主様、アドバイザーの私、各リーダーのアルバイトスタッフ。
最強の布陣が完成し、問題を課題へと進めることができました。



ワンチームでの運用



HPやSNS運用がある程度は依頼主様から手が離れて出来るようになったため、ここからはチームで”最幸の成幸のイメージ”を実現するためのテクニックに入ります。

1つ、依頼主様へ課したものは

「スタッフの意見は否定しない。必ず褒めること、お礼を言うこと」

そうです。コミュニケーション及びリーダーとしての部分です。

言ってはなんなんですが、彼女らアルバイトスタッフは好意でやってくれているだけ。
本来やる必要なんてないんです。

しかし、苦手意識を持つ依頼主様が学びながら運用していくのでは時間がかかり過ぎる。
アルバイト賃金というもので対価をと考えるのは依頼主様にお任せしますが、彼女らにメリットとモチベーションアップのタネが必要となります。

「(何か作業していても手を止めて、相手を見て)ありがとう!流石○○ちゃんだね!」

これはお子さん相手や企業の組織でも活用出来るもので、一例になります。

あざといかもしれませんが、今回のケースではまさに当てはまりやすい環境です。

もう一つはこちら

就活の際に、依頼主様から彼女がしたアルバイト内での功績を記録が残るもので書いてあげる

Twitterやブログなどをやっている方ならピンとくるかもしれません。

そうです。実績です。
しかも第三者で経営者というある意味権威ある人からの。
そしてエビデンス(証拠)ありです。

最強ですよね。

これ以外にもテクニックはありますが、話が逸れてしまいそうなので別の機会に記事にするかもしれません。

ただこれだけではリーダーとしては不十分

そこで依頼主様へのタスク

それは商品開発

僕自身がマーケティングした中では4P分析にあるPromotionとproductに改善の余地があると判断しました。
Placeは今回Promotionの中に組み込んでいるようなものなので割愛。
Priceは十分な魅力ありと判断しました。

商品ごとでのコピーライティングまで作り込んだ開発ですね。

最低1商品/月

これが依頼主様へ課したものです。

日本は12ヶ月間に様々なイベントがあります。
この時で言うと2月のバレンタインに3月の卒業シーズンなど
食材ごとでも変化が出せます。

「期間限定」

「季節商品」

これらがイベントと絡むことで購買意欲は上がります。

この時点ではまだコンサルティング開始から2週間程度の2021年1月末。
バレンタインデー用の材料は限定されてしまっているけど、デザインやパッケージなど変化を出せるものがある。

そして何よりアルバイトスタッフのPromotion付き

各々が自身の得意を武器に出来る役割分担となるわけです。
もちろん、商品開発に関しては僕もマーケティングスキルを用いて一緒になって頭を悩ませていきましたが。

今回は商品コンセプトを決定し、商品化するための活動を依頼主様に。
その商品を最も効果的にするためのキャッチコピーやPR方法を私がアルバイトスタッフと連携して対応しました。

私の依頼主様って誰だっけ?

そう思わせるぐらいここからはアルバイトスタッフともLINEで毎日やり取りしました。

流石女性だな!女性心理を分かってるな!と思うような意見に感動しながらも、バレンタインデー以外の集客継続と見せるPR作りを提案していきます。

それと同時に1人のアルバイトスタッフにはネット販売の構築を依頼していました。

従来の近隣の住民から日本全国へとターゲットを拡大したわけです。

近隣住民が1万人だったとしても、ネット活用だけで考えて1000万人近い市場への参入。
駆け足の3週間があっという間に過ぎていきました。




初めてのキャンペーンとネット販売



「予約注文」と「SNSでの拡散」

前者はHP製作が完璧ではないにしても間に合った証。
後者はアルバイトスタッフが好意で個人アカウントや口コミをしてくれた証。

この2つにコピーライティングとSNS運用が合わさることで、とある1つの結果が生まれました。

”完売御礼”

この知らせが届いたとき、僕は本業の活動中でしたが渾身のガッツポーズをしてしまいました。

・「予約注文」の仕組みにより、事前決済もできたので受け取るだけで完了するコロナ対策万全の販売方式
・口コミによる常連客の復活
・「期間限定」「季節限定」の新商品キャンペーンによる新規顧客の増加
・「ネット販売」による従来のエリア外ターゲットからの新規受注

これまで売上に中々結びつかず、心が折れそうになる状態でした。
この結果を得たことは今後への期待が膨らみます。

普通はマイナスとなるコロナによる緊急事態宣言が、ここでは功を奏したと言えます。
なぜなら、本来かけれるべき時間を大幅に超える作業時間を得られたから。

喜びも束の間、すぐさま私は次の手を打ちます。

キャンペーンで購入出来なかった顧客への別商品への誘導です。

HPからSNS含めすぐさま修正及び拡散を実施しました。
・・・実際に活動したのは依頼主様含めたみなさんですが。

そしてPDCAサイクルでいうところのC、評価に入ります。

まず売上

前年比82%

2020年1月と比べると100%越え
(2月は単月の売上が最も高くなる傾向のため)

2020年3月以来、久しぶりの黒字化だそうです。

予定よりも早く、そして高い結果に一先ず小躍りしたのは内緒です。

ただし改善点もありました。
まだまだ中途半端となっている点もありました。

良かった点、悪かった点はそれぞれ洗い出し、これからの活動内容に組み込んでいきます。

簡単に結果をまとめると以下の通りです。

良かった点
・立上げ一か月以内にも関わらずネット注文を獲得
・SNSきっかけでの常連客の回復
・初のキャンペーン成功
・黒字化
悪かった点
・材料発注の想定ミスによる欠品と廃棄品の多さ
・ムダな支出を生む生産計画
・車での来客対応(全て路上駐車)

細かく上げればキリがないですが、この中で直ぐに着手すべきとしたのは「生産計画」です。

店舗自体は動かせば動かすだけ費用が発生します。
それはお客様の有無に関わらず。

少量の商品しか生産せず、別の日に集約出来たなと

店舗は厨房と店頭に分かれる仕組み。
お客様への対応は店頭だけでも可能。
出来立てを売りにしない限り、厨房を動かし続けるのは正直もったいない。

コロナの影響もあり、売上の内訳としても来客<ネット注文。

そこでネット注文の仕組みを修正しました。

キャンペーン品は受注期限と出荷日を固定。
通常品は午前のみの生産にし、予約注文の時間指定。

作り置きが出来る商品だけではないですが、これにより厨房の不必要な稼働時間を削減できるとしました。

オーブンなどは先に温めておく必要がありますし。

そしてSNS運用、HP、ネット販売の改良を実施。
間に合わせることを第一としていましたが、クオリティを上げていく。

コンサルティング開始から約一か月が経過しました。
初期とは違ってやることが決まっているのと、やり方が分かりつつあるので、正直この辺りから私の出番はSNS運用やコピーライティングが主流になってきます。

一先ず、黒字化が一番嬉しかった。

本当に…



改良と構築の二か月目



本格的なSNS運用開始です。

そして三回目の訪問。(結果のときは実は訪問してないです)

SNS運用組のアルバイトスタッフを集めてもらってミーティング

想定ターゲットのピックアップとそのターゲットに対する効果的な営業を落とし込みます。
この時はツリー図を活用しました。

一例を紹介すると、依頼主様、アルバイトスタッフ含めまず全員にヒアリングをします。何を?それはどんな人がお客さんとして来ているか。

・年齢
・家族構成(誰と来ているかから想定)
・いつ買いに来るか(イベント?季節?)
・誰に買っていくのか(プレゼント?お土産?自分のため?家族のため?)

他にもありますが、ここまでにしておきます。
具体的なターゲットが見えない場合はペルソナ設定と言われ、仮説を立てていきます。

ここを起点に深掘りしていきます。
まずは事実から。どんな商品を買うのか、ですね。

・定番商品
・季節商品
・定番と季節の商品
・商品単価
・単品かパッケージ品か

各ターゲット毎にこうやって徐々に紐解いていきます。
実際には私がヒアリングをしていくだけですが。

詳しい部分は長くなるため割愛しますが、2種類をヒアリングしていく必要があります。

「事実」と「仮説」

このヒアリングでの目的はお客さんとなる”ターゲットを明確化”すること。

堅苦しくやると意見が出にくくなるため、なるべくアルバイトスタッフ含め柔らかい環境を作ります。
欠点はなごみ過ぎて彼女らの話が止まらず物凄く時間がかかったことです。

ここで出てきたキーワードから、ターゲットとなる人を想定します。

ターゲットとツリー図を合わせるとこんなことが分かります。

・どんな商品が好まれるのか
・どうして買いたいと思ったのか
・どうすれば欲しいと思う人へ宣伝出来るのか

売りたい、集客したいと思っている方ならここが分かるとどれだけ楽かご理解頂けると思います。

ここからはアルバイトスタッフの出番です。
HP担当1人とSNS担当に分かれて行います。
何をするかと言うと、宣伝準備です。

依頼主様とHP担当のチーム(と言っても2名ですが)が商品ページの構想を作ります。
ここでは特にネットを苦手とする依頼主様の意見が活躍します。

マーケティングでいうところの3C、お客さん目線ですね

どんな商品があるのか、どうやれば買えるのか、見せ方と動線を分かりやすくします。
その間にSNS担当チームは惹かれる商品画像とキャッチコピーを考えます。

え?私は何してるかって?
何もしてないですね
強いて言えば、どんなデザインがあって、意見を出しやすい雰囲気を作るか、だけです。

本来ならここでプロが居ると理想です。
なんのプロか?それはカメラマンです。

スマートフォンでも十分な撮影は出来ますが、照明が肝心
ピント合わせやなんやらと考えると正しくカメラマンが欲しいところ。

しかし、撮影には費用と時間がかかります。
ここは利益が出てきた時に撮り直ししてもらうとして、今回はスマートフォンで対応します。

ここまでSNS担当のアルバイトスタッフと交流していると彼女ら一人一人の色が見えてきます。

そこでプチ企画を開催

「チキチキ!女は女優よ!なりきり女王決定戦!!」

は?となりますよね、分かります。
でもふざけて居ませんので悪しからず。

ドラマの登場人物のようにいくつかのキャラ設定を用意し、各々が思う人物像を演じてもらいます。
セリフはありません。役になり切って質問に答えてもらうだけです。

審査員は依頼主様と僕
一人一人zoomでのオーディションとなりました。

ここでの役は、先程のツリー図によって見えてきた人物像(ターゲット)です。
緊張を解すために、見本で毎回僕がマツコ・デ⚪ックスの役をやりました。…はい、黒歴史です。

1人あたり数人分を演じてもらい、誰がどの役に1番ハマっているかを審査します。
その結果の1例がこちらです。

・優しそうな家族想いお母さん:Aちゃん
・お喋り大好き元気お母さん:Bちゃん
・一人暮らしの甘い物大好きOL:Cちゃん

実際は一人二役ぐらいまでしてますし、もっと設定細かいですが。
驚いたのは依頼主様が各受賞者に洋菓子アワードならぬ賞品を3人分用意していたこと。
これには受賞者一同大喜びだったとか

話を戻しますが、この結果得たいのは「感情移入」です。

お店のSNSアカウントはみんなで共有してます。
そのアカウントから発信する際にそれぞれの役になり切って書いてもらいます。
プラスアルファで、等身大の自分もしてもらいます。

同じ内容でも、言葉遣いや単語、魅せ方が変わると全くの別物になります。
そして見た人の感じ方も変わります。
ここが狙い。

そして数日間運用しているうちに裏テーマも真価を発揮してきました。

それはなりきり感情移入によるニーズの発見です。

どうしたらいいかが溢れてくる状態で私もテンションが上がり、これは成功するしかないなと強く感じたのを覚えています。

私自身は細かい文章構成やキャッチフレーズなどをアドバイスしながら、それぞれのSNSでのアナリティクスから分析をしていました。

簡単に書くと以下の通りです。

・”いつ”が反応いいのか
・”どんな内容”が反応いいのか
・”いつ、どの内容”が反応いいのか
・”どの程度”の発信数や間隔がいいのか
・人気の競合はどうしているのか

これを役ごとに分析しながら、指示をしていきます。
曜日ごとや月のどの辺かでも変化するので本来3ヶ月ぐらいは分析した方がいいですが。



営業活動と幕引きの3ヶ月目



発信するだけでも宣伝効果はあるんですが、更に拡げるための一手を打ちます。

それが営業活動

え?売り込むの?と思いますよね。
言葉としておかしいかもしれませんが、「売り込まずに売り込み」をします。

意味が分かりませんよね
簡単に説明しますと、

発信が不特定多数に向けた宣伝
営業が特定の相手に向けた宣伝

となります。

しかし、いきなりDMを送るなど失礼なことはしません。
私自身、そこで得られる効果は「マイナスイメージの宣伝」だと思っていますので。

ではどうするのか
それは別で分析しておいたキーワードから検索して該当者とコンタクトを取るだけです。

使うSNSによってやり方が違うのでTwitterを例にしますと、

・DMを送る
・フォローする
・いいね❤をする
・リツイートをする
・リプライ(コメント)をする

この辺りがあります。

実際には”DM以外”がやり方になります。
ターゲットを二段階に設定するとお店の場合はやりやすいです。

①お客さん②見込み客、ですね。

参考までに個人アカウントと違ってお店のアカウントなのでFF比と呼ばれるフォロー数とフォロワー数の比率は気にしなくても大丈夫です。

①のお客さんに対しては想像しやすいと思うので、ここでは②の見込み客向けを少し説明します。

どの営業でもそうですが、見込み客だからと言っていきなり売り込むのはナンセンス。
最初に売り込むのは自分自身です。

物を買うときに、知らない人からよりも、知っている人から買いたい。信用出来る人から買いたい。そう思うのは当たり前です。

見込み客と同じ雰囲気で接していくだけ。

これだけです。

注意点をあげるなら、関わってはいけない人を見極めること。
どんな人かと言うと、マウンティングをするタイプやプライドが高い人、独占欲が強い人などです。

メリットよりもデメリットを多く運んできてくれる不思議なタイプですね。

ここまで来ると私の出番はほとんど終わりです。
3ヶ月契約の中で仕組みの完成まで出来たかな?と満足でしたが。

してきた事のおさらいは、

・劇的に良くなったHP
・遠方のお客さんが購入出来るネット販売
・広域への宣伝活動
・定期的なキャンペーン

そして副産物と言ったら失礼ですが、予想外に成功したものは、

・依頼主様の悩みからスタッフ全員の課題へ
・みなが前向きに活動するワンチーム化
・活気と笑顔溢れる職場

ですね。

ほんの少し私が”こんなやり方ありますよ”と言っただけでここまでの変化はファンタスティック!と叫びたくなるほどです。

さて、気になる結果です。

コロナ前の売上に戻したい

それが忘れちゃいけない目的です。

実は3ヶ月目突入時に確認してました。

コロナ前の2020年2月と比べ103%の達成

はい、3ヶ月目にして終わりを迎える前に達成しました!
だからこそクローズへと動き出したわけです。
このワンチームは最強だ…

実際には2021年1月17日から開始したので3月17日時点での3月末売上予測は117%でした。
卒業シーズンへのキャンペーンの予約注文を含んだ数字ですね。

そして緊急事態宣言解除のおかげか、終着は124%で単月の売上は過去最高に。
4月の予測売上も新年度キャンペーンもあり、110%は手堅いとのこと。

泣きそうな声でしきりにありがとうと言ってくる依頼主様
まだ終わったわけじゃない。彼女らにはこれから「未来(さき)」があります。

だからこそ!

一瞬の数字に油断は出来ない。

これからのスケジュールを確認しながら修正していきます。
ありたい姿を再度創ります。

これまでは”売上回復”と言う一時のもの。
これからは伸ばしていく活動に変わります。

ありたい姿のために何が必要か人生ゲームを作ります。

なんで人生ゲーム?と思われるかもしれないので最初に補足を

人生ゲームって1マスごとになんかしらのイベントがあるんですよね
そして必ずゴールがある

ビジネスですので、一時売れたら満足。とはなりません。
何年も、何十年も”売れ続ける”ことが必要不可欠です。

ゴールの部分は依頼主様自身しっかりと見えていたようで話は早かったです。

無借金経営
お姫様気分になれる食事スペース(カフェレストランのイメージ)
欲しい人に届けられる
近隣のご迷惑にならない

ここに具体的な数字がいくつか入っていただけです。
そしてゴールしてしまうイベントを逆算で書き込んで行きます。
ここはみんなで和気あいあいとやりましたね

メインとしては文字通り”イベント”を書いて行きます。
「奥さんが惚れ直す洋菓子のプレゼント」とかで男性ターゲットを獲得狙ったり、「イケメンシェフの絶品ランチ+お姫様デザート」のようなコラボレーションまで。

毎月飽きさせない事がイベントの目的

ネットでの遠方のお客様向けでは、実際にお店で使用している食器をおまけにしたプレゼント企画やメッセージカードなど思い付くものはなんでも入れたと言っても過言ではありません。

※毎日依頼主様含めスタッフの方々からアイデアがlineで届き、「採用!」と返す日々が続きました。

人生ゲームが完成に近付く頃、やるのは・・・売り込みです

ここからはスタッフ一同フル回転

HP担当の子はペライチにも挑戦してもらい、LPの作成へ※無料です
そしてその他のスタッフがターゲットへのアクションをしつつ拡散活動
イベントスケジュールを展開したり、お客様の声を発信したり

私はその活動プランを立てただけ。

こうして約束の3か月が終わりを告げました。



その後・・・



正直なところ、その後の僕は他の依頼主様の対応と本業で忙しくしていたため、動向は追えていませんでした。
お店のLINEグループも抜け、その他SNSでも絡みがない状態。

2週間ぐらい過ぎた頃でしょうか、依頼主様からスクロールしなければ読み切れないほどの長文メッセージが届きました。

感謝の言葉や、楽しくやっている近況報告などを交え、嬉しい報告が。
4か月目は3か月目より売り上げが伸びそうだと言うことと、緊急事態宣言が解除されたらスタッフ全員でディズニーランドに宿泊旅行してくるということ。

あ、これはもう大丈夫だな。
私が役に立てる事はないだろう。
そう思ってスタンプ1つだけ返しました(冷たい?)

以上が1つの実績紹介です。
細かい部分は書けませんが、ここから何かヒントを見付けて頂き、お役に立てたら光栄です。


最後に


これからnoteでは大きく分けて2つのカテゴリーで発信していきます。

1つ目が今回のような実績紹介。
日誌として書きますが開示出来る内容の範囲内となります。

2つ目がメーカーでマーケティング歴7年、営業歴15年を活かした
”売れ続けてしまうやり方”
参考になればなと思い、随時更新していきます。

毎月2つは出していく予定です(今はw)

質問事項などあればいつでもTwitterにDMください
…ま、1日1ツイートを基本としたまったり勢ですが

ここまで読んで頂きありがとうございます

また次回のnoteでお会いしましょう

あなたのサポートで才能ある悩める仲間の後押しお願いします!頂いたサポートは真実を伝えるための取材やコミュニティ運営などの活動費として使用させて頂きます