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リスク管理~人は嘘をつくについて~


先日、大谷翔平選手の元通訳、水原一平氏がロサンゼルスの連邦地方裁判所に出頭されたニュースが出ていた。

内容を見れば見るほど、大谷選手は紛れもない被害者だという証明がされて、個人的にほっとした。
様々な憶測記事、特にアメリカの記事では大谷選手本人を疑っている内容も含まれており、なんだかスッキリしなかった。

ようやく明らかにされた今回の大谷選手元通訳の事件。色々な記事を読んだ感想を簡単に書きたい。

0.はじめに

当初、窃盗、という罪に問われると言われてたが、最終的には「銀行詐欺」となった今回の事件。
内容を聞けば聞くほど金融機関に勤めたものしては、信じられない内容もあった。
そもそも、銀行口座の開設に通訳同行で行ったがために、それが悪用された、とういうのだ。
送金方法も、Wow ..という感じで驚きを隠せなかった。
一方でいくつか疑問もあったので、それについても簡単に書きたい

1.銀行で送金時の本人確認について

大谷選手のこの事件、銀行送金の際の本人確認において、以下のことがあったと報道されていた。

・はじめに電話で送金について連絡を受けた銀行担当者が、本人確認を行った際に水原氏が、大谷選手本人だ、と担当者に伝えた。その内容に違和感を持った担当者はその取引依頼を凍結(とテレビでは言ってたが内容はサスペンド、取引中止)したという。

・しかし、別の担当者が同様な内容の依頼を受け、その取引凍結(ここでは取引中止ではないかと)を解除し、振込を実行した。

※取引凍結、という意味であれば日本では簡単に解除できないので、取引中止をし、担当者が取引中止を解除した、との理解をしている。

あくまでも、この内容が事実だと仮定した話にはなるが、

そもそもなんで担当者間の認識が同じ銀行なのに一致してないのか?に驚きを隠せなかった。
また、最初の担当者の違和感は、銀行担当者としては普通でそのつぎの担当者が、やばい。。と思った。
日本でこんなこと起きたら銀行の信用問題に発展するレベルだし、仮に日本で日本語が出来ない人への本人確認は面倒なステップを踏んで行うケースが多く、金融機関によっては、日本語がわからない人への口座開設はそもそも行ってない、こともある。
顧客情報が内部でどういう連携がされていたかは不明だが、こんな杜撰な本人確認で行われてたのね。。と驚いた。

2.チーム大谷の資産管理者と代理人は管理はちゃんとしていたのか?について

水原氏が出頭、起訴される前の憶測で野球関係者が、大谷選手にコメントしていたのを聞いていた。

「大谷、甘いぞ!」
と。
しかし、大谷選手は確かに優しい人なのは紛れもない事実で、甘いと見られてもしょうがないが、チーム大谷は機能してたのか?の疑問を私は持った。

あるコメンテーターが、水原氏は、どうやら大谷選手のCFOでもあったし、PRでもあった、と言っていた。
もし仮に彼がCFOではあれば、資産管理も統括してたことになる。
ただ、どうやら大谷選手は資産管理については水原氏には任せてない、ということなので、水原氏の独断で勝手に行われていたのだ。
もしかしたら、水原氏は大谷選手の通訳をする度に自分が大谷選手になってしまった感覚になっていったのかもしれない。
送金に使った銀行口座は水原氏以外は知らない存在だったという。

そもそも論にはなるが、大谷選手は他の選手と色々異なる。なぜなら二刀流であるから、他の選手より体のケアは必要におもうし、トレーニングも異なっているはずだ。
そこへ英語の勉強(大谷選手は英語ある程度できると思うがあえて見せていない気がしている)をやってネイティブ級になれ、というのは違うし、代理人とか大谷選手の資産管理とか任されている人はもう少し状況を捉えて考えてもよかったんじゃないの?と。
また、ある報道によると、このチーム大谷の中に水原氏以外の通訳はいない、とのこと。これを聞いて、かなり驚いた。水原氏が嘘をつくことがリスクとして含まれていない。
私がチーム大谷の一員であったらならば、代理人サイドに通訳はおいておいたと思う。たしかに大谷のためだけに日本語の通訳雇うことは、コストがかかるかもしれないが、それ以上に今回のような事件になった場合、責任を問われ、信用が失墜するぐらいなら、リスクはきちんと把握しておく必要はなかったのか?と。

大谷選手の優しさが、今回仇になったのは悲しいし、悔しいが、大谷選手も人間なんだな、と感じたケースにもなった。

3.大谷選手批判とも受け止められる意見について

SNSのコメントやYahooコメントで目にする大谷選手に対してのネガティブコメントにたいして。
先日、アメリカ側での正式な会見で事実が明るみに出て、大谷選手が被害者だと証明された後、

大谷を疑ってた全員、大谷に謝れ!
とか
大谷が甘いとか言ってた奴、大谷に謝れ!

と言うのを目にした。
それを見て、私は少し怖くなった。

たしかに、憶測で何かを言うのは良くない。しかし、大谷サイド、特にチーム大谷に落ち度はなかったのか?と言うのは、問われて当たり前な気がしている。
大谷選手個人ではなくて。
なぜなら、チーム大谷は、大谷選手のお金で成り立っている=会社なようなもので、大谷選手が野球をしやすい環境作る、というのは当たり前な話。今回それが機能してなかった、ことが明るみに出たので、そこは批判されるのは致し方ない。
そして、やはり大谷選手の優しい言動が多少影響してしまったのもあるような気がしている。チーム大谷は大谷選手あってのことで、大谷選手が1通訳を過度に信頼し過ぎたことが、悲しい事件へと繋がってしまった。
とは言え、だからと言って過度な批判や誹謗中傷は論外だが、同じ海外でプレーしているサッカー選手と比較してしまうと、野球以外は疎すぎる、という印象は持った。

これを機に、大谷選手が変わってしまうのか?というのもなんだか悲しいが、
大谷選手が野球で引き続き活躍されることを祈念する。


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